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チュートリアル(入学前)
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指揮に一回、支援に一回、回復に一回。
私の行動パターンがこうなっている。それが場合によって、回復が二回になったりする。それ程、敵の攻撃が熾烈になっていき、前列崩壊の危機へとなっていく……
「クッ……もういいだろう、俺が出る!」
「ああ、こんなんじゃ落ち着けないよ!」
「いけません、ファイアス、ウィード。貴方達が十分に回復しないと、今度は前列の回復時間が稼げません。忘れないで下さい、貴方達は生命線です!」
「そうですよ、坊ちゃん!我々レッドフィールド騎士団を信用して下さい!」
「毎日ゴライアス様の鬼のしごきに耐えてるんだ!この位、屁でもありませんよ!」
「お前達……すまない!直ぐに変わる、それまで頼んだ!」
「「イエス、マイロード!」」
焦る若い二人を、年上の騎士二人が窘めてくれる。ウィードも憧れの騎士達が言う事には従っている。私が出る幕は無かったかもでしたね。
「お兄様、ウィード君、任せて下さい。マリーゼ様、私はもう大丈夫です。援護に復帰します!」
「ええ、無理しない様に……貴女も勿論、この戦線の支えよ。貴女がいるから、皆頑張ってる。貴女が怪我をしたら、彼等の奮戦を無駄にする事になるのは忘れては駄目よ」
「は、はいっ!」
やっぱり、また無茶する気だったみたいですね……この兄妹といい、ウィードといい、休める時には休んで、動く時には無茶しないで欲しいですわ。
こればっかりはゲームの様にはいきませんね……気持ちが分かるだけに止めるのに苦労します。
指揮官とは、敵にも味方にも対処するのが仕事なんですね……コマンドで命令するだけで動いてくれるとか、それだけで凄い事だったんですね……実際にやってみないと分からない事だらけですわ。
「敵第3波!来ます!」
「よし、俺達も十分回復した!行くぞ、ウィード!」
「オッケー!背中は任せてよ!」
「待ってください……これは……」
敵を生み出す度に、カオスゲートは縮小を繰り返すが……ロウソクが燃え尽きる時、一際大きく輝く様に……中から強力な魔物が出て来た。
オーガ モンスター HP30 MP0 A:33 D:25
遂にステータス30代の魔物が現れた……そうなると、この中で相手出来るのは私かファイアス。
だけど私が今、指揮を離れる事は戦線の崩壊に繋がる。回復の手も緩める訳にはいかない……
「ファイアス、敵の強力な個体が現れました。貴方以外に対応出来る者は居ません、あの黒い鬼の相手をお願いします!」
付与魔法:攻撃力3と付与魔法:体力3を掛け、ファイアスを見つめる。偽装をダブルキャストしないで良くなったのだけが、今の救いかもしれない。
「心得た!アイツが出て来た事で、敵の湧く勢いが止まった……アイツをやれば、道が拓ける!もう少しだ、皆!」
「頼みましたよ、坊ちゃん。あの黒鬼に、赤鬼の恐ろしさを息子が教えてやって下さい!」
「勿論そのつもりだが、坊ちゃんは止めろ!」
騎士との漫才の後、体色が黒く、角の生えた巨人、大鬼へと駆けて行くファイアス。その後ろ姿は、頼もしく雄壮です。ステータスも付与魔法の援護で、十分有利な差がある。流石に無傷ではいかない相手だが、安心して見て居られる。
それよりもファイアスが抜けた戦線維持の方が大事だ。
「うー、俺もデッケーのと戦いてーなー!」
「ウィード、貴方には貴方にしか出来ない事があります。騎士とは戦士では無く、護りし者の事を言うのですよ」
「そうか、そうだよな!騎士だもんな、俺!」
「ええ、風の騎士様。傷ついた仲間を助けるのも騎士の務め、前列の援護は頼みましたよ」
「風の騎士か……いいね!気に入ったよ!それじゃ行ってくる!」
漸く余計な枕詞じゃない騎士の名が気に入ったウィードが、風の様に駆けて戦線復帰する。これでまた一度前列を下げて、交代しながら一息つけさせる事が出来ます。
侍祭様も疲労困憊の御様子ですが、この一連の回復作業が終われば休息に入れる……
そう、漸く安心出来る……これが一番の油断の元である事を、私は知っていたにも関わらず失念していた。ロウソクは燃え尽きようとしているが、消えた訳では無い事を……
「姫様!再び、巣穴から何かが湧き出て来ています!」
ジョナスの声で我に返る……緩んでいた気が引き戻される。目を凝らすと、すっかり暗くなって来た周囲に紛れる様な、黒い影が闇の渦から現れた……
デスサイズ モンスター HP:15 MP:15 A:30 D:15
その名の通り死神を模した、鎌を持つ黒装束の骸骨、攻撃特化のモンスターだ。
だが、この魔物の真に厄介な所は……
「消えた!?」
「リズ、ウィード、ジョナス!敵は攻撃する時にしか姿を現しません!周囲に気を配り、現れたら破魔の聖水を!」
「見えない敵かよ!狡くね!?」
そう、デスサイズ系の死神モンスターは周囲の闇に紛れ、反撃でしかダメージを与えられない。厄介じゃすまない相手かもしれません……特に、騎士でも一撃を受ければ瀕死。自警団なら即死するかもしれない攻撃力だ。絶対に撃ち漏らす訳にはいかない!
弱点として、聖属性の攻撃には滅法弱いので、破魔の聖水なら一撃で倒せるかもしれない体力だから出し惜しみする訳にはいきません……特に私達の持っているのは破魔の聖水HQだ。これはゴーシュに感謝ですね。
しかしこの状況は、別の私達の弱点を露呈する事になった……デスサイズが出てこない……現れない事には動けない……状況は動いている……それでも動いたらデスサイズに対処出来ない。本当に厄介じゃすまない相手です、的確過ぎて泣けてきますね……
私が動けないと、回復役が侍祭様一人しかいない……この部隊の弱点がヒーラー不足にある以上、このままでは侍祭様が魔力切れで倒れかねない。
私を狙って来てくれませんかね……A:99でカウンターしてあげますのに……駄目だ、余計な事を考えちゃ……まだですの……まだ現れませんの……
「ま、マリーゼ様!巣穴からまた何かが!」
そっちが現れろと言ったんじゃありませんわっ!リズの異変に気付いた声に、思わず私も叫びそうになる……己が眼の視界は周囲を見渡し、イーグルアイの視界で新たな敵を捉える。
ボーンディーノ モンスター HP20 MP:0 A:28 D:33
骨の恐竜……4メートルはありそうな巨大な恐竜の標本が、最早1メートル弱の高さしかなくなったカオスゲートから出てくる様子は、自分の眼がおかしくなったんじゃないかと思う光景です……
「リズ、私の位置へ!侍祭様の護衛を……新手はワタクシが倒します!」
「そんな!あんなバケモノ相手に……危険です!」
「今はそんな事を言い合ってる余裕はありません!命令の順守、それだけです!」
「わ、わかりました……どうかお気をつけて」
相手は高防御力、あの巨大な骨の装甲を抜けるのは私だけだ……選択の余地はもう無い。
……そして、この選択をした私を……私は一生の恥とする。
単純に考えれば気付く事なのに、焦りで簡単な事が分からなくなっていた……画面越しなら冷静に対処出来ていた事だろう……だが、目の前で起こる突発的な連鎖の数々に……思考が停止していた事を一生恥じていく。
私と入れ替わるようにすれ違ったリズ……その背後にデスサイズが、正に死神の様に現れた。
イーグルアイに捉え、背後を振り返った時にはもう遅い……人間なら注意深く移動しても、背後への対応はどうしても疎かになる事を……焦燥に焼かれた私は、忘れていた。
イーグルアイの視点に慣れ過ぎて……とても当たり前の事を忘れていた……
「リズッ!」
声を掛ける事しか出来ない私は、スローモーションで振り返るリズに……届かない手を伸ばす事しか出来なかった……時間だけがゆっくりと流れて行って……死神の鎌が振り下ろされる。
鳴り響いたのは金属音……
リズの悲鳴じゃない、金属と金属のぶつかった耳に残る反響音……死神の命を刈り取る斬撃を防いだ……護りし者の剣!
「ウチの姪っ子達に……何しようとしてんだ骸骨野郎ッ!」
そう、私は護られていた。いつもずっとワタクシを護ってくれていた!ワタクシの大切な、我が家の一員……お父様と同じくらい大好きな……
「ベル叔父様!」
「待たせたね、マリーゼ」
笑うと少年の様に見える、その笑顔で……リズを死神の鎌から護った騎士は、ワタクシに微笑んでくれた……―――。
私の行動パターンがこうなっている。それが場合によって、回復が二回になったりする。それ程、敵の攻撃が熾烈になっていき、前列崩壊の危機へとなっていく……
「クッ……もういいだろう、俺が出る!」
「ああ、こんなんじゃ落ち着けないよ!」
「いけません、ファイアス、ウィード。貴方達が十分に回復しないと、今度は前列の回復時間が稼げません。忘れないで下さい、貴方達は生命線です!」
「そうですよ、坊ちゃん!我々レッドフィールド騎士団を信用して下さい!」
「毎日ゴライアス様の鬼のしごきに耐えてるんだ!この位、屁でもありませんよ!」
「お前達……すまない!直ぐに変わる、それまで頼んだ!」
「「イエス、マイロード!」」
焦る若い二人を、年上の騎士二人が窘めてくれる。ウィードも憧れの騎士達が言う事には従っている。私が出る幕は無かったかもでしたね。
「お兄様、ウィード君、任せて下さい。マリーゼ様、私はもう大丈夫です。援護に復帰します!」
「ええ、無理しない様に……貴女も勿論、この戦線の支えよ。貴女がいるから、皆頑張ってる。貴女が怪我をしたら、彼等の奮戦を無駄にする事になるのは忘れては駄目よ」
「は、はいっ!」
やっぱり、また無茶する気だったみたいですね……この兄妹といい、ウィードといい、休める時には休んで、動く時には無茶しないで欲しいですわ。
こればっかりはゲームの様にはいきませんね……気持ちが分かるだけに止めるのに苦労します。
指揮官とは、敵にも味方にも対処するのが仕事なんですね……コマンドで命令するだけで動いてくれるとか、それだけで凄い事だったんですね……実際にやってみないと分からない事だらけですわ。
「敵第3波!来ます!」
「よし、俺達も十分回復した!行くぞ、ウィード!」
「オッケー!背中は任せてよ!」
「待ってください……これは……」
敵を生み出す度に、カオスゲートは縮小を繰り返すが……ロウソクが燃え尽きる時、一際大きく輝く様に……中から強力な魔物が出て来た。
オーガ モンスター HP30 MP0 A:33 D:25
遂にステータス30代の魔物が現れた……そうなると、この中で相手出来るのは私かファイアス。
だけど私が今、指揮を離れる事は戦線の崩壊に繋がる。回復の手も緩める訳にはいかない……
「ファイアス、敵の強力な個体が現れました。貴方以外に対応出来る者は居ません、あの黒い鬼の相手をお願いします!」
付与魔法:攻撃力3と付与魔法:体力3を掛け、ファイアスを見つめる。偽装をダブルキャストしないで良くなったのだけが、今の救いかもしれない。
「心得た!アイツが出て来た事で、敵の湧く勢いが止まった……アイツをやれば、道が拓ける!もう少しだ、皆!」
「頼みましたよ、坊ちゃん。あの黒鬼に、赤鬼の恐ろしさを息子が教えてやって下さい!」
「勿論そのつもりだが、坊ちゃんは止めろ!」
騎士との漫才の後、体色が黒く、角の生えた巨人、大鬼へと駆けて行くファイアス。その後ろ姿は、頼もしく雄壮です。ステータスも付与魔法の援護で、十分有利な差がある。流石に無傷ではいかない相手だが、安心して見て居られる。
それよりもファイアスが抜けた戦線維持の方が大事だ。
「うー、俺もデッケーのと戦いてーなー!」
「ウィード、貴方には貴方にしか出来ない事があります。騎士とは戦士では無く、護りし者の事を言うのですよ」
「そうか、そうだよな!騎士だもんな、俺!」
「ええ、風の騎士様。傷ついた仲間を助けるのも騎士の務め、前列の援護は頼みましたよ」
「風の騎士か……いいね!気に入ったよ!それじゃ行ってくる!」
漸く余計な枕詞じゃない騎士の名が気に入ったウィードが、風の様に駆けて戦線復帰する。これでまた一度前列を下げて、交代しながら一息つけさせる事が出来ます。
侍祭様も疲労困憊の御様子ですが、この一連の回復作業が終われば休息に入れる……
そう、漸く安心出来る……これが一番の油断の元である事を、私は知っていたにも関わらず失念していた。ロウソクは燃え尽きようとしているが、消えた訳では無い事を……
「姫様!再び、巣穴から何かが湧き出て来ています!」
ジョナスの声で我に返る……緩んでいた気が引き戻される。目を凝らすと、すっかり暗くなって来た周囲に紛れる様な、黒い影が闇の渦から現れた……
デスサイズ モンスター HP:15 MP:15 A:30 D:15
その名の通り死神を模した、鎌を持つ黒装束の骸骨、攻撃特化のモンスターだ。
だが、この魔物の真に厄介な所は……
「消えた!?」
「リズ、ウィード、ジョナス!敵は攻撃する時にしか姿を現しません!周囲に気を配り、現れたら破魔の聖水を!」
「見えない敵かよ!狡くね!?」
そう、デスサイズ系の死神モンスターは周囲の闇に紛れ、反撃でしかダメージを与えられない。厄介じゃすまない相手かもしれません……特に、騎士でも一撃を受ければ瀕死。自警団なら即死するかもしれない攻撃力だ。絶対に撃ち漏らす訳にはいかない!
弱点として、聖属性の攻撃には滅法弱いので、破魔の聖水なら一撃で倒せるかもしれない体力だから出し惜しみする訳にはいきません……特に私達の持っているのは破魔の聖水HQだ。これはゴーシュに感謝ですね。
しかしこの状況は、別の私達の弱点を露呈する事になった……デスサイズが出てこない……現れない事には動けない……状況は動いている……それでも動いたらデスサイズに対処出来ない。本当に厄介じゃすまない相手です、的確過ぎて泣けてきますね……
私が動けないと、回復役が侍祭様一人しかいない……この部隊の弱点がヒーラー不足にある以上、このままでは侍祭様が魔力切れで倒れかねない。
私を狙って来てくれませんかね……A:99でカウンターしてあげますのに……駄目だ、余計な事を考えちゃ……まだですの……まだ現れませんの……
「ま、マリーゼ様!巣穴からまた何かが!」
そっちが現れろと言ったんじゃありませんわっ!リズの異変に気付いた声に、思わず私も叫びそうになる……己が眼の視界は周囲を見渡し、イーグルアイの視界で新たな敵を捉える。
ボーンディーノ モンスター HP20 MP:0 A:28 D:33
骨の恐竜……4メートルはありそうな巨大な恐竜の標本が、最早1メートル弱の高さしかなくなったカオスゲートから出てくる様子は、自分の眼がおかしくなったんじゃないかと思う光景です……
「リズ、私の位置へ!侍祭様の護衛を……新手はワタクシが倒します!」
「そんな!あんなバケモノ相手に……危険です!」
「今はそんな事を言い合ってる余裕はありません!命令の順守、それだけです!」
「わ、わかりました……どうかお気をつけて」
相手は高防御力、あの巨大な骨の装甲を抜けるのは私だけだ……選択の余地はもう無い。
……そして、この選択をした私を……私は一生の恥とする。
単純に考えれば気付く事なのに、焦りで簡単な事が分からなくなっていた……画面越しなら冷静に対処出来ていた事だろう……だが、目の前で起こる突発的な連鎖の数々に……思考が停止していた事を一生恥じていく。
私と入れ替わるようにすれ違ったリズ……その背後にデスサイズが、正に死神の様に現れた。
イーグルアイに捉え、背後を振り返った時にはもう遅い……人間なら注意深く移動しても、背後への対応はどうしても疎かになる事を……焦燥に焼かれた私は、忘れていた。
イーグルアイの視点に慣れ過ぎて……とても当たり前の事を忘れていた……
「リズッ!」
声を掛ける事しか出来ない私は、スローモーションで振り返るリズに……届かない手を伸ばす事しか出来なかった……時間だけがゆっくりと流れて行って……死神の鎌が振り下ろされる。
鳴り響いたのは金属音……
リズの悲鳴じゃない、金属と金属のぶつかった耳に残る反響音……死神の命を刈り取る斬撃を防いだ……護りし者の剣!
「ウチの姪っ子達に……何しようとしてんだ骸骨野郎ッ!」
そう、私は護られていた。いつもずっとワタクシを護ってくれていた!ワタクシの大切な、我が家の一員……お父様と同じくらい大好きな……
「ベル叔父様!」
「待たせたね、マリーゼ」
笑うと少年の様に見える、その笑顔で……リズを死神の鎌から護った騎士は、ワタクシに微笑んでくれた……―――。
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