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星に願う sideソルネス
6話
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飴色の扉をぱたんと閉じて、僕は来た時に通った通路を歩き出す。暫く歩いて、ふと足を止めた僕は、そこでようやく握り締めていた手から力を抜き、ゆっくりと広げた。
やっぱり宰相閣下を前にして緊張していたのだろう。見下ろす掌には爪の跡がくっきりと残り、ひどく手汗もかいている。
「ーーだっさ……」
余裕そうに見せるのが精一杯なんて、なんてダサいんだろう。宰相閣下の番となるレイの近くにあるためには、これくらいの駆け引きなんて余裕でできなければダメだ。
僕はもっと強かにならなければ……。
広げていた掌をもう一度握り込んだ僕は、顔を上げて前に進もうとして、その存在に気が付いた。
真っすぐに伸びる廊下のその先に、ひっそりと立つ二つの人影。どうやらパーストン先生とラセジェスのようだ。
もしかして、僕を心配して待っていてくれたのかな?
僕は少し歩調を早めて二人へと近付いた。
「お二人揃ってどうしたんですか?」
僕が首を傾げると、ラセジェスが僕の肩をぐっと両手で掴んできた。
「ソルネス様、ご無事ですかっ?」
彼は珍しく動揺を顕にした顔をして、僕を頭から足先まで眺め回している。
「ラセジェス、一体どうしたのさ」
「ははは……、ソルネス殿はラセジェスに、閣下と接触を図ることを伝えていなかったようだね。お陰でその情報を掴んだコレが珍しく慌てふためいて、王宮に飛んで来おったよ」
「慌てもします! 私は人知の及ぶ範囲の事は、何かあっても知る事ができますが、閣下は人知を超えた存在です。その存在がソルネス様に牙を剥いたらどうするんですかっ!」
本当に珍しいくらいに狼狽しているラセジェスは、僕をぎゅうぎゅうと抱き締めてきた。
「ラセジェス、そんなに心配しなくても、僕は大丈夫だよ」
苦笑混じりに告げると、ラセジェスは抱き締めていた腕を解き、もう一度僕の肩をぐっと掴んだ。
「大丈夫だなんて、どうして言い切れるんですっ! 閣下と渡り合うのなら、それなりに準備をしないと危険なのに……。その準備に何故私を使わないのです? ちゃんと私を使ってください。そして私に貴方を守らせて……っ」
怒涛の様な言葉とその必死な顔に、流石の僕もちょっぴり罪悪感が浮かぶ。
僕がレイを守りたいと思うように、ラセジェスも僕を守りたいと思ってくれたんだろうか……。
「ラセジェス。そしてありがとう……」
そう言うと、彼はぱちりと瞬き、そして嬉しそうにゆるりとその目を細めた。
ラセジェスが何故そこまで僕に執着するのかは分からないけれど、存外守られるっていうのも悪くないのかもしれない。
そんな事を考えていた僕の耳に、パーストン先生の言葉が届く。
「陛下のための暗部の一族の者が、別の主を求めるとはのう。まぁ、ラセジェスは昔から一族の中で浮いた存在だったから仕方あるまい」
「パーストン先生も、孫には甘いんですね」
ちらりと先生を見上げれば、彼は僕を見てにやりと笑った。
「我らパーストン一族は、主を求め、その主に絶対の忠誠を誓い、主のために生きる事を至上の喜びとする一族でしてな。逆を言えば、主を定められなければ、生きる価値を見いだせない哀れな一族なのだよ。一族から浮いていたラセジェスが主を持てるか心配していたが、どうやら私も安心できそうですな」
それって、暗に変わり者のラセジェスの手綱をちゃんと取れよって言ってる?
思わず胡乱な眼差しになった僕に、パーストン先生は年に合わない豪快な笑いを披露してみせた。
「はっはっはっ! ラセジェスも暗部を担うパーストンの一族。此奴の主となり、ソルネス殿も思う存分に暗躍めされよ!」
僕が暗躍するのが前提で話をするのはヤメて欲しいんだけど?
ま、レイが穏やかに暮らせるようになるまでは、ラセジェスの理想の主を演じるのも悪くないかもね。
僕はくすりと笑いを洩らす。
「なら、僕も頑張ってみましょうか。ああ、そうだ。パーストン先生?」
「なにかね?」
「先生が僕の教師として、バラハン子爵家に潜入捜索していた件に関しては、不問に付しておきますよ」
にこっと微笑んで見せると、パーストン先生はラセジェスとよく似た顔でぱちりと瞬き、そして嬉しそうに笑んでみせた。
「ふふ、気付いておられたか……。ふむ、若者の成長とは、いつ目の当たりにしても眩しいものだ」
そういえば、閣下の部屋を訪れる直前にも、パーストン先生は眩しそうに目を細めて僕を見ていた。あれも、僕が成長したと認めたからの行動なんだろう。
今まで人からの評価なんて気にもした事がなかった僕だけど、先生から認められるのは少しだけ……、そう、ほんの少しだけ嬉しいと感じてしまう。でも、なんか悔しいから、絶対に口にはしないけどね!
宰相閣下へ喧嘩を売るんだと、意気込んだ行動の結末は、わちゃわちゃとした締まりのないものになったけど、まあ終わり良ければ全て良しと言うし、これでいっか。
「せっかく王宮まで来たのだから、よければ私の執務室でお茶でも……」
「あーーーー、パーストン、はっけーん!!」
パーストン先生がお茶への誘いを口にしかけた時、賑やかな声が廊下に響き渡った。その声に名前を呼ばれたパーストン先生は、渋い顔をして顔をその声がした方へと向ける。それに釣られて、僕も後ろを振り返り、声の主へと目を向けた。
そこには真っ白な猫耳と、同じく真っ白で艷やかな毛に覆われた尻尾を持つ、美しい顔の獣人が立っていた。
「んもう! トランファーム対策に私もアンタも駆り出されてんだから、さっさと来なさいよぅ!」
躊躇なくツカツカと近付いてきたその人は、膨れっ面でパーストン先生を睨み、そしてスン! と鼻を鳴らしたかと思ったら、ふと一瞬で真顔になった。
ーーなに、この獣人。変なヤツ……。
そう思いながら、観察するように彼を見つめていると、やがて視線を彷徨わせ始めていた彼と目が合った。
瞬間、しびびっ!! と彼の尻尾が膨らんだ……かと思ったら、突然絶叫したんだ。
「番ーーーーっっ!! 見付けたーーーーっ!!!!」
「うわっ、煩…………」
思わず耳に手を当てて眉を潜めた僕に、猫の獣人の彼は素早く近付き、ラセジェスをベリッと引き剥がして、僕の両手を握り締めてきた。
「あのっ! 私、ルーデル・トムソンって言います! 趣味はガタイのいい男を組み敷くこと! でもそんなの過去の話! 今は、番一筋、一途になると誓います! お願い、私の子供を生んで!!」
その光景を先生は驚いた様に見つめている。そしてラセジェスは…………。ラセジェスは憤怒の表情で、猫獣人を睨んでいた。
ーー何コレ、修羅場? 修羅場なの?
よく分からないままに迎えた状況に、僕は考えることを放棄する。 今の僕が、正体不明の猫獣人に言える事は、ただ一つ。
「謹んでお断り致します」
番が欲しい獣人と、自分を上手く使える優れた主が欲しい情報屋との戦い勃発まであと少し。
やっぱり宰相閣下を前にして緊張していたのだろう。見下ろす掌には爪の跡がくっきりと残り、ひどく手汗もかいている。
「ーーだっさ……」
余裕そうに見せるのが精一杯なんて、なんてダサいんだろう。宰相閣下の番となるレイの近くにあるためには、これくらいの駆け引きなんて余裕でできなければダメだ。
僕はもっと強かにならなければ……。
広げていた掌をもう一度握り込んだ僕は、顔を上げて前に進もうとして、その存在に気が付いた。
真っすぐに伸びる廊下のその先に、ひっそりと立つ二つの人影。どうやらパーストン先生とラセジェスのようだ。
もしかして、僕を心配して待っていてくれたのかな?
僕は少し歩調を早めて二人へと近付いた。
「お二人揃ってどうしたんですか?」
僕が首を傾げると、ラセジェスが僕の肩をぐっと両手で掴んできた。
「ソルネス様、ご無事ですかっ?」
彼は珍しく動揺を顕にした顔をして、僕を頭から足先まで眺め回している。
「ラセジェス、一体どうしたのさ」
「ははは……、ソルネス殿はラセジェスに、閣下と接触を図ることを伝えていなかったようだね。お陰でその情報を掴んだコレが珍しく慌てふためいて、王宮に飛んで来おったよ」
「慌てもします! 私は人知の及ぶ範囲の事は、何かあっても知る事ができますが、閣下は人知を超えた存在です。その存在がソルネス様に牙を剥いたらどうするんですかっ!」
本当に珍しいくらいに狼狽しているラセジェスは、僕をぎゅうぎゅうと抱き締めてきた。
「ラセジェス、そんなに心配しなくても、僕は大丈夫だよ」
苦笑混じりに告げると、ラセジェスは抱き締めていた腕を解き、もう一度僕の肩をぐっと掴んだ。
「大丈夫だなんて、どうして言い切れるんですっ! 閣下と渡り合うのなら、それなりに準備をしないと危険なのに……。その準備に何故私を使わないのです? ちゃんと私を使ってください。そして私に貴方を守らせて……っ」
怒涛の様な言葉とその必死な顔に、流石の僕もちょっぴり罪悪感が浮かぶ。
僕がレイを守りたいと思うように、ラセジェスも僕を守りたいと思ってくれたんだろうか……。
「ラセジェス。そしてありがとう……」
そう言うと、彼はぱちりと瞬き、そして嬉しそうにゆるりとその目を細めた。
ラセジェスが何故そこまで僕に執着するのかは分からないけれど、存外守られるっていうのも悪くないのかもしれない。
そんな事を考えていた僕の耳に、パーストン先生の言葉が届く。
「陛下のための暗部の一族の者が、別の主を求めるとはのう。まぁ、ラセジェスは昔から一族の中で浮いた存在だったから仕方あるまい」
「パーストン先生も、孫には甘いんですね」
ちらりと先生を見上げれば、彼は僕を見てにやりと笑った。
「我らパーストン一族は、主を求め、その主に絶対の忠誠を誓い、主のために生きる事を至上の喜びとする一族でしてな。逆を言えば、主を定められなければ、生きる価値を見いだせない哀れな一族なのだよ。一族から浮いていたラセジェスが主を持てるか心配していたが、どうやら私も安心できそうですな」
それって、暗に変わり者のラセジェスの手綱をちゃんと取れよって言ってる?
思わず胡乱な眼差しになった僕に、パーストン先生は年に合わない豪快な笑いを披露してみせた。
「はっはっはっ! ラセジェスも暗部を担うパーストンの一族。此奴の主となり、ソルネス殿も思う存分に暗躍めされよ!」
僕が暗躍するのが前提で話をするのはヤメて欲しいんだけど?
ま、レイが穏やかに暮らせるようになるまでは、ラセジェスの理想の主を演じるのも悪くないかもね。
僕はくすりと笑いを洩らす。
「なら、僕も頑張ってみましょうか。ああ、そうだ。パーストン先生?」
「なにかね?」
「先生が僕の教師として、バラハン子爵家に潜入捜索していた件に関しては、不問に付しておきますよ」
にこっと微笑んで見せると、パーストン先生はラセジェスとよく似た顔でぱちりと瞬き、そして嬉しそうに笑んでみせた。
「ふふ、気付いておられたか……。ふむ、若者の成長とは、いつ目の当たりにしても眩しいものだ」
そういえば、閣下の部屋を訪れる直前にも、パーストン先生は眩しそうに目を細めて僕を見ていた。あれも、僕が成長したと認めたからの行動なんだろう。
今まで人からの評価なんて気にもした事がなかった僕だけど、先生から認められるのは少しだけ……、そう、ほんの少しだけ嬉しいと感じてしまう。でも、なんか悔しいから、絶対に口にはしないけどね!
宰相閣下へ喧嘩を売るんだと、意気込んだ行動の結末は、わちゃわちゃとした締まりのないものになったけど、まあ終わり良ければ全て良しと言うし、これでいっか。
「せっかく王宮まで来たのだから、よければ私の執務室でお茶でも……」
「あーーーー、パーストン、はっけーん!!」
パーストン先生がお茶への誘いを口にしかけた時、賑やかな声が廊下に響き渡った。その声に名前を呼ばれたパーストン先生は、渋い顔をして顔をその声がした方へと向ける。それに釣られて、僕も後ろを振り返り、声の主へと目を向けた。
そこには真っ白な猫耳と、同じく真っ白で艷やかな毛に覆われた尻尾を持つ、美しい顔の獣人が立っていた。
「んもう! トランファーム対策に私もアンタも駆り出されてんだから、さっさと来なさいよぅ!」
躊躇なくツカツカと近付いてきたその人は、膨れっ面でパーストン先生を睨み、そしてスン! と鼻を鳴らしたかと思ったら、ふと一瞬で真顔になった。
ーーなに、この獣人。変なヤツ……。
そう思いながら、観察するように彼を見つめていると、やがて視線を彷徨わせ始めていた彼と目が合った。
瞬間、しびびっ!! と彼の尻尾が膨らんだ……かと思ったら、突然絶叫したんだ。
「番ーーーーっっ!! 見付けたーーーーっ!!!!」
「うわっ、煩…………」
思わず耳に手を当てて眉を潜めた僕に、猫の獣人の彼は素早く近付き、ラセジェスをベリッと引き剥がして、僕の両手を握り締めてきた。
「あのっ! 私、ルーデル・トムソンって言います! 趣味はガタイのいい男を組み敷くこと! でもそんなの過去の話! 今は、番一筋、一途になると誓います! お願い、私の子供を生んで!!」
その光景を先生は驚いた様に見つめている。そしてラセジェスは…………。ラセジェスは憤怒の表情で、猫獣人を睨んでいた。
ーー何コレ、修羅場? 修羅場なの?
よく分からないままに迎えた状況に、僕は考えることを放棄する。 今の僕が、正体不明の猫獣人に言える事は、ただ一つ。
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