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番外編
不穏なティータイム
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星に願う。がちょっと固めなお話だったので、SSアップしてみました。
今まで近況ボードにあげていたんですが、気付かれにくいかな、と。
☆★☆★☆★☆★
ダンカン公爵邸の庭の一角にて。
木々に囲まれたこのスペースは、夏としては割と涼しく過ごしやすくなっている。
僅かな涼を楽しみながら、アイスティーを傾けつつソルネスに声をかけた。
「何か不思議。ソルとまた会えるって思わなかった」
「そう?僕は会えると信じてたけど?」
可愛らしい容貌で小首を傾げる様は、庇護欲が唆られる。………が、ソルネスの性格がそんなに可愛いモノじゃない事を知ってる俺としては、苦笑いしか出ない。
「マイナさんをどう言い包めたの?」
「特には?」
不思議そうな顔のソルネスは、ちゅっとストローでアイスティーを飲みながらしれっと宣った。
「ただちょっと賄賂を渡しただけ」
「わいろ………」
「可愛ーいレイちゃんの昔の映像キューブ」
「お前ね………」
ああああ、もう。自分で言うのは恥ずかしいけど、俺の事をで………溺愛してるっぽいマイナさんだったらイチコロだったと思う。
「やだなぁ、そこで赤くなるのやめてくれる?宰相閣下が無駄にハァハァなりそうじゃん」
「マイナさんを変態っぽく言うのヤメロよ。マイナさん、変態じゃ……変態…………、多分変態じゃないよ」
「レイ、そこは言い切ってあげて…………」
可哀相なコを見る目を向けられるけど、こればかりは………。マイナさんはキレイで優しくて、強くてカッコいいとは思うけど、多分、ちょっと、僅かに、変態入ってると思うんだ………。
少し俯いてモジモジしてしまった俺に、ソルネスは優しく微笑んだ。
「でもレイに惜しみない愛情を注いでくれる人がいて、本当に良かった」
呟くような言葉。ああ、ソルネスは本当に俺の事を大事に思ってくれたんだな、と思うと嬉しくなる。
「うん。俺、マイナさんを受け入れた時に、貰ったペンダントに報告したんだよ」
「………何て?」
「俺にも大事なヒトができたよって」
「そっか……」
優しい葉擦れの音が響く。優しいこの世界に心から感謝しながら、ソルネスと過ごす時間を大事に楽しんだ。
一方、保護者側。
「くっそ!キューブ持ってくるべきだった!何でレイはあんなに可愛いんだっ!!やっぱりクラウン家に戻ってくるべきだ!」
「ガンテ、余り見ないでください!レイ成分が減るでしょう!そしてしれっとアホな事を言わないでください。死ぬまで、いや墓に入っても私とレイは一緒です!」
「うっわ……ストローでアイスティー飲む仕草、めちゃエロ。押し倒したいわぁ。グズグズになるまでめっちゃ愛してあげたい。あー可愛いいが過ぎるなぁ。今度、夜這いに行こうかしら」
「………………。クズが。」
コチラ側は、同じくティータイムのテーブルを囲っていても、随分と殺伐としていましたとさ。
☆★☆★☆★☆★☆★
保護者側が仲良くティータイムを過ごす日が来るのでしょうか。(いや、来ない。反語)
読んで頂きありがとうこさいます!
今まで近況ボードにあげていたんですが、気付かれにくいかな、と。
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ダンカン公爵邸の庭の一角にて。
木々に囲まれたこのスペースは、夏としては割と涼しく過ごしやすくなっている。
僅かな涼を楽しみながら、アイスティーを傾けつつソルネスに声をかけた。
「何か不思議。ソルとまた会えるって思わなかった」
「そう?僕は会えると信じてたけど?」
可愛らしい容貌で小首を傾げる様は、庇護欲が唆られる。………が、ソルネスの性格がそんなに可愛いモノじゃない事を知ってる俺としては、苦笑いしか出ない。
「マイナさんをどう言い包めたの?」
「特には?」
不思議そうな顔のソルネスは、ちゅっとストローでアイスティーを飲みながらしれっと宣った。
「ただちょっと賄賂を渡しただけ」
「わいろ………」
「可愛ーいレイちゃんの昔の映像キューブ」
「お前ね………」
ああああ、もう。自分で言うのは恥ずかしいけど、俺の事をで………溺愛してるっぽいマイナさんだったらイチコロだったと思う。
「やだなぁ、そこで赤くなるのやめてくれる?宰相閣下が無駄にハァハァなりそうじゃん」
「マイナさんを変態っぽく言うのヤメロよ。マイナさん、変態じゃ……変態…………、多分変態じゃないよ」
「レイ、そこは言い切ってあげて…………」
可哀相なコを見る目を向けられるけど、こればかりは………。マイナさんはキレイで優しくて、強くてカッコいいとは思うけど、多分、ちょっと、僅かに、変態入ってると思うんだ………。
少し俯いてモジモジしてしまった俺に、ソルネスは優しく微笑んだ。
「でもレイに惜しみない愛情を注いでくれる人がいて、本当に良かった」
呟くような言葉。ああ、ソルネスは本当に俺の事を大事に思ってくれたんだな、と思うと嬉しくなる。
「うん。俺、マイナさんを受け入れた時に、貰ったペンダントに報告したんだよ」
「………何て?」
「俺にも大事なヒトができたよって」
「そっか……」
優しい葉擦れの音が響く。優しいこの世界に心から感謝しながら、ソルネスと過ごす時間を大事に楽しんだ。
一方、保護者側。
「くっそ!キューブ持ってくるべきだった!何でレイはあんなに可愛いんだっ!!やっぱりクラウン家に戻ってくるべきだ!」
「ガンテ、余り見ないでください!レイ成分が減るでしょう!そしてしれっとアホな事を言わないでください。死ぬまで、いや墓に入っても私とレイは一緒です!」
「うっわ……ストローでアイスティー飲む仕草、めちゃエロ。押し倒したいわぁ。グズグズになるまでめっちゃ愛してあげたい。あー可愛いいが過ぎるなぁ。今度、夜這いに行こうかしら」
「………………。クズが。」
コチラ側は、同じくティータイムのテーブルを囲っていても、随分と殺伐としていましたとさ。
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保護者側が仲良くティータイムを過ごす日が来るのでしょうか。(いや、来ない。反語)
読んで頂きありがとうこさいます!
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