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sideイリアス
11話
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『当たらずしも遠からず……ね。ハーフもいるけど、大半は少し精霊の血が残るくらいかな。精霊の力を強く受け継いだ子が緑の手の主になるの』
『まあ、森の民もウィリテを残して絶えちゃったから、どうでもいい情報かなぁ』
彼女の周りの者達も『うんうん』と頷いている。ウィリテの母親である彼女は、ストンとその場にしゃがみ込み私の瞳を覗き込んだ。
『あの子がね……』
瞳に優しい光が灯る。
『あの子が貴方の伴侶であることは知ってたの。だから里が襲撃を受けた時、皆であの子を守って逃したのよ』
その言葉に周りは頷く。
『人間としての身体がなくなったら、精霊になっちゃうなんて思いもしなかったけどねぇ……』
感慨深そうに呟く初老の男性の言葉に、再び周りは大きく頷いた。
「そもそも、何故襲撃を受けたのですか?」
『隣の国……、トランファームだったかしら?あの国が私達が栽培している特殊な薬草を欲してね。それを拒否したら、口封じと略奪を兼ねて襲われちゃったのよ』
「………トランファーム……」
国境が侵されたのは、確かつい先日の話ではなかったか……。
考え込んでしまった私に、ウィリテの母親はゆったりと微笑んでみせた。
『人間の身体は無くなっちゃったけど、精霊の血筋だったお陰で、こうやって今も存在できてるし、貴方を助けることができたわ』
「でもウィリテは一人になってしまった…」
『貴方は優しいのね。でも私の子は大丈夫よ』
ふふっと笑う。その表情に、まだ見たことのないウィリテの笑顔を想像してしまって、私はじっと彼女の顔を見つめた。
『あの子には貴方がいる。だから大丈夫』
「………。でも私は彼の心を傷付けて、一人眠りの樹で永遠の眠りにつかせてしまったんです……」
私の迂闊な言動が彼を苦しめた。それを知ったら彼女も『大丈夫』なんて言えないに違いない。
ーーーーしかし。
『後悔しているんでしょ?自分の言葉を』
コテリと小首を傾げた彼女は、ゆるりと瞳を緩めた。慈愛が灯る瞳は、私を責める事もなくただただ優しい。
『あの子はね、そりゃあ頑固で意地っ張りで、一度決めた事は必ずやり通す子よ』
昔を思い出すように遠くに視線を向けて、クスクスと楽しそうに笑う。
『でもね。誰よりも涙もろくて情に厚くて、そしてとびっきり優しい子なの』
そっと淡い光を纏う腕が差し伸べられる。柔らかな手が私の頬に触れた瞬間、強い光に溢れた空間が爆発するかのように一際眩しく光りだした。
あまりの眩しさに、思わず目を閉じる。
暫くすると光はぱっと消え去ってしまった。慌てて瞳を開いたけれど、目の前にいたはずのウィリテの母親も同族の者達も跡形もなく居なくなっていて、私は廃墟となっていた森の民の里に一人座りこんでいた。
『……あの子を宜しくね』
最後に囁かれた声が耳に残る。
私は手にしていた『眠りの樹』の枝に視線を落とした。
彼らが何故、ウィリテが私の番と知っていたのか疑問は残るけれど。
「あの子を宜しく……か」
私を信じてウィリテを託してくれた事が、何よりも嬉しい。
きっと精霊になってしまった彼らは、ウィリテに関わる事ができないのだろう。
ーーーーだったら……。
「あらゆる厄災からウィリテを守り、命をかけて大事に愛しむ事をここに誓います」
決意を込めて囁くように呟く。
遠くで彼女の優しい笑い声が聞こえた気がした……。
★☆
森の民の里から渓谷までは、獏の力が使えなくて徒歩での移動だった。でも彼らの助けがあった今、私は森の民の里にいる。
ここからなら、ウィリテの眠る樹の元まで一瞬で帰れる。
ちらりと空を見上げると陽の位置はまだ高い。私は逸る気持ちを宥めながら、手に持つ枝を丁寧に布に包みバッグに仕舞った。
ふと見ると、川に流された割には衣服は乾いていたけど、あちこち擦り切れて、酷い有り様になっていた。
ーーーーでも一刻も早く君の元に帰りたい……。
起こした君がどんな反応をするのか、正直怖いと思う気持はある。
ーーーーそれでも……。
「早く君に会いたい」
思わず口をついた願いに、ふっと苦笑いが浮かぶ。ふるりと頭を振ると、私は世界の狭間に身体を滑り込ませた。
瞬く間に目的の場所に到着する。
するりと狭間から姿を現すと、『眠りの樹』が直ぐに視界に入った。
相変わらずここの精霊たちは私が嫌いな様子で、ひと一人分離た距離から近付く事ができない。
でも『眠りの樹』は、まるで「お帰りなさい」とでもいうように、サワサワと枝を揺らして葉を鳴らしていた。
それに勇気づけられた私はバッグを下ろして目の前の樹を見つめた。
「今日はね、一つ我が儘を言いに来たんだ」
バッグの口を結ぶ紐を緩めて、大事に仕舞っていた枝を取り出す。その瞬間、眠りの樹が喜びで幹を震わせたような気がした。
「ねぇウィリテ。君がどう思っていても、私はやっぱり君が愛おしい。だから、私が君への想いを告げる事を許して欲しい」
傲慢で他人の気持ちを配慮することができなかった愚かな私を、どうか一度だけ許して欲しい。
できる限り、ウィリテが眠る樹に近付く。そして枝を自分の胸に押し当てると、真摯な思いを籠めて樹を見つめた。
「私、イリアス・ダンカンは、ウィリテを生涯守り愛する事を眠りの樹に誓い………」
トス、とその場に膝を着く。
「ただ一匹の獣として、君の愛を希う。ウィリテ、私の愛しい君。君の愛の一欠片でもいい、この獣に与えてくれはしないだろうか……」
深く頭を垂れる。
ーーーーお願いだウィリテ。私が愛する唯一の君。君のその姿を、もう一度私に見せて欲しいんだ………。
じっと、そのままのの姿勢で微動だにせず、ただひたすらに待つ。
どのくらい、そうしていたのだろう。
不意に「………わっ!?」っと驚いたようなウィリテの声が聞こえてきて、私は反射的に顔を上げた。
「!!?」
そこには、転がるような勢いで飛び出してきたウィリテがいた。私は咄嗟に腕を伸ばして、転びそうな彼を抱き留める。
「………ウィリテ……?」
呼びかけた声は、動揺した気持ちを表すかのように掠れている。
「本当に、君?」
その声に促されるように、彼はゆっくりと顔を上げてくれた。
「うん………」
「覚醒めて……くれたの?」
「うん………」
「何故……?」
信じられない、とゆるゆる首を振ってしまう。そんな私をウィリテは黄金色の瞳でじっと見つめていた。
「……イリアスの誓いが聞こえたから……」
私の手にある枝をウィリテはそっと指で辿る。
「僕は、貴方が語る話を聞くのが、とても好きだった」
その言葉に思わず目を見開き、ウィリテを凝視してしまった。
「僕はやっぱり権力を振りかざす奴らが怖い。またあの光景を見る事が、自分の血に連なる者が惨殺されるのが、怖い」
その言葉に、私の胸は締め付けられたように苦しくなる。でも本当に苦しいのはウィリテだ。私はウィリテを抱き留めたままの腕に力を籠めた。
「でもイリアスが来なくなった事が、凄く寂しくて……」
抱き締める私の腕にウィリテはそっと手を重ねる。
「離れていった事が悲しくて……。僕は……」
そして言葉を切って口籠ってしまったウィリテに、私は信じられない気持ちで口を開いた。
「ウィリテ。………聞いてもいい?」
私の声に促されるようにウィリテが顔を上げる。微かに強張った表情に、私は戸惑いながら続きの言葉を口にした。
「もしかして、私のことが……すき?」
「…………………うん……」
その時の気持ちを、一体どう表せばいいのだろう……。
愚かな私を許してくれるのではなく、側にいることを許してくれるのではなく………。
まさか…………。本当に?
「私の事を、愛して……くれる?」
「っ………。ぅん………」
信じられなくて重ねて問うた私に、崖の上に吹く風に消えてしまいそうなくらい小さな声でウィリテが答えてくれた。
ああ………!
何ということだろう!!!
その信じられない幸せに、私は彼をキツく抱き締めてしまっていた。
溢れてしまう涙を拭うより、今はただ君を抱き締めていたい。
柔らかな若菜色の髪に顔を埋めようとした私の視界に、その時一つの人影が入り込んだ。
はっとして視線を向けると、そこにはウィリテによく似た一人の男が佇んでいた。
見たこともない衣服を身に着け、ウィリテの母親のように淡い光を身に纏うその男は、私達を眺めてゆったりと微笑んでいた。
ーーーー精霊王………。
その正体に思い至り、私は誰が森の民にウィリテの伴侶を教えたのか分かった気がした。
『まあ、森の民もウィリテを残して絶えちゃったから、どうでもいい情報かなぁ』
彼女の周りの者達も『うんうん』と頷いている。ウィリテの母親である彼女は、ストンとその場にしゃがみ込み私の瞳を覗き込んだ。
『あの子がね……』
瞳に優しい光が灯る。
『あの子が貴方の伴侶であることは知ってたの。だから里が襲撃を受けた時、皆であの子を守って逃したのよ』
その言葉に周りは頷く。
『人間としての身体がなくなったら、精霊になっちゃうなんて思いもしなかったけどねぇ……』
感慨深そうに呟く初老の男性の言葉に、再び周りは大きく頷いた。
「そもそも、何故襲撃を受けたのですか?」
『隣の国……、トランファームだったかしら?あの国が私達が栽培している特殊な薬草を欲してね。それを拒否したら、口封じと略奪を兼ねて襲われちゃったのよ』
「………トランファーム……」
国境が侵されたのは、確かつい先日の話ではなかったか……。
考え込んでしまった私に、ウィリテの母親はゆったりと微笑んでみせた。
『人間の身体は無くなっちゃったけど、精霊の血筋だったお陰で、こうやって今も存在できてるし、貴方を助けることができたわ』
「でもウィリテは一人になってしまった…」
『貴方は優しいのね。でも私の子は大丈夫よ』
ふふっと笑う。その表情に、まだ見たことのないウィリテの笑顔を想像してしまって、私はじっと彼女の顔を見つめた。
『あの子には貴方がいる。だから大丈夫』
「………。でも私は彼の心を傷付けて、一人眠りの樹で永遠の眠りにつかせてしまったんです……」
私の迂闊な言動が彼を苦しめた。それを知ったら彼女も『大丈夫』なんて言えないに違いない。
ーーーーしかし。
『後悔しているんでしょ?自分の言葉を』
コテリと小首を傾げた彼女は、ゆるりと瞳を緩めた。慈愛が灯る瞳は、私を責める事もなくただただ優しい。
『あの子はね、そりゃあ頑固で意地っ張りで、一度決めた事は必ずやり通す子よ』
昔を思い出すように遠くに視線を向けて、クスクスと楽しそうに笑う。
『でもね。誰よりも涙もろくて情に厚くて、そしてとびっきり優しい子なの』
そっと淡い光を纏う腕が差し伸べられる。柔らかな手が私の頬に触れた瞬間、強い光に溢れた空間が爆発するかのように一際眩しく光りだした。
あまりの眩しさに、思わず目を閉じる。
暫くすると光はぱっと消え去ってしまった。慌てて瞳を開いたけれど、目の前にいたはずのウィリテの母親も同族の者達も跡形もなく居なくなっていて、私は廃墟となっていた森の民の里に一人座りこんでいた。
『……あの子を宜しくね』
最後に囁かれた声が耳に残る。
私は手にしていた『眠りの樹』の枝に視線を落とした。
彼らが何故、ウィリテが私の番と知っていたのか疑問は残るけれど。
「あの子を宜しく……か」
私を信じてウィリテを託してくれた事が、何よりも嬉しい。
きっと精霊になってしまった彼らは、ウィリテに関わる事ができないのだろう。
ーーーーだったら……。
「あらゆる厄災からウィリテを守り、命をかけて大事に愛しむ事をここに誓います」
決意を込めて囁くように呟く。
遠くで彼女の優しい笑い声が聞こえた気がした……。
★☆
森の民の里から渓谷までは、獏の力が使えなくて徒歩での移動だった。でも彼らの助けがあった今、私は森の民の里にいる。
ここからなら、ウィリテの眠る樹の元まで一瞬で帰れる。
ちらりと空を見上げると陽の位置はまだ高い。私は逸る気持ちを宥めながら、手に持つ枝を丁寧に布に包みバッグに仕舞った。
ふと見ると、川に流された割には衣服は乾いていたけど、あちこち擦り切れて、酷い有り様になっていた。
ーーーーでも一刻も早く君の元に帰りたい……。
起こした君がどんな反応をするのか、正直怖いと思う気持はある。
ーーーーそれでも……。
「早く君に会いたい」
思わず口をついた願いに、ふっと苦笑いが浮かぶ。ふるりと頭を振ると、私は世界の狭間に身体を滑り込ませた。
瞬く間に目的の場所に到着する。
するりと狭間から姿を現すと、『眠りの樹』が直ぐに視界に入った。
相変わらずここの精霊たちは私が嫌いな様子で、ひと一人分離た距離から近付く事ができない。
でも『眠りの樹』は、まるで「お帰りなさい」とでもいうように、サワサワと枝を揺らして葉を鳴らしていた。
それに勇気づけられた私はバッグを下ろして目の前の樹を見つめた。
「今日はね、一つ我が儘を言いに来たんだ」
バッグの口を結ぶ紐を緩めて、大事に仕舞っていた枝を取り出す。その瞬間、眠りの樹が喜びで幹を震わせたような気がした。
「ねぇウィリテ。君がどう思っていても、私はやっぱり君が愛おしい。だから、私が君への想いを告げる事を許して欲しい」
傲慢で他人の気持ちを配慮することができなかった愚かな私を、どうか一度だけ許して欲しい。
できる限り、ウィリテが眠る樹に近付く。そして枝を自分の胸に押し当てると、真摯な思いを籠めて樹を見つめた。
「私、イリアス・ダンカンは、ウィリテを生涯守り愛する事を眠りの樹に誓い………」
トス、とその場に膝を着く。
「ただ一匹の獣として、君の愛を希う。ウィリテ、私の愛しい君。君の愛の一欠片でもいい、この獣に与えてくれはしないだろうか……」
深く頭を垂れる。
ーーーーお願いだウィリテ。私が愛する唯一の君。君のその姿を、もう一度私に見せて欲しいんだ………。
じっと、そのままのの姿勢で微動だにせず、ただひたすらに待つ。
どのくらい、そうしていたのだろう。
不意に「………わっ!?」っと驚いたようなウィリテの声が聞こえてきて、私は反射的に顔を上げた。
「!!?」
そこには、転がるような勢いで飛び出してきたウィリテがいた。私は咄嗟に腕を伸ばして、転びそうな彼を抱き留める。
「………ウィリテ……?」
呼びかけた声は、動揺した気持ちを表すかのように掠れている。
「本当に、君?」
その声に促されるように、彼はゆっくりと顔を上げてくれた。
「うん………」
「覚醒めて……くれたの?」
「うん………」
「何故……?」
信じられない、とゆるゆる首を振ってしまう。そんな私をウィリテは黄金色の瞳でじっと見つめていた。
「……イリアスの誓いが聞こえたから……」
私の手にある枝をウィリテはそっと指で辿る。
「僕は、貴方が語る話を聞くのが、とても好きだった」
その言葉に思わず目を見開き、ウィリテを凝視してしまった。
「僕はやっぱり権力を振りかざす奴らが怖い。またあの光景を見る事が、自分の血に連なる者が惨殺されるのが、怖い」
その言葉に、私の胸は締め付けられたように苦しくなる。でも本当に苦しいのはウィリテだ。私はウィリテを抱き留めたままの腕に力を籠めた。
「でもイリアスが来なくなった事が、凄く寂しくて……」
抱き締める私の腕にウィリテはそっと手を重ねる。
「離れていった事が悲しくて……。僕は……」
そして言葉を切って口籠ってしまったウィリテに、私は信じられない気持ちで口を開いた。
「ウィリテ。………聞いてもいい?」
私の声に促されるようにウィリテが顔を上げる。微かに強張った表情に、私は戸惑いながら続きの言葉を口にした。
「もしかして、私のことが……すき?」
「…………………うん……」
その時の気持ちを、一体どう表せばいいのだろう……。
愚かな私を許してくれるのではなく、側にいることを許してくれるのではなく………。
まさか…………。本当に?
「私の事を、愛して……くれる?」
「っ………。ぅん………」
信じられなくて重ねて問うた私に、崖の上に吹く風に消えてしまいそうなくらい小さな声でウィリテが答えてくれた。
ああ………!
何ということだろう!!!
その信じられない幸せに、私は彼をキツく抱き締めてしまっていた。
溢れてしまう涙を拭うより、今はただ君を抱き締めていたい。
柔らかな若菜色の髪に顔を埋めようとした私の視界に、その時一つの人影が入り込んだ。
はっとして視線を向けると、そこにはウィリテによく似た一人の男が佇んでいた。
見たこともない衣服を身に着け、ウィリテの母親のように淡い光を身に纏うその男は、私達を眺めてゆったりと微笑んでいた。
ーーーー精霊王………。
その正体に思い至り、私は誰が森の民にウィリテの伴侶を教えたのか分かった気がした。
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