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59話:ラニットとの……
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無言のままズンズンと歩みを進めたラニットは、軈て繊細な彫刻が施された扉の前に辿り着くと蹴り飛ばすように開けて中へと進んだ。
ここはラニットの部屋かな?
造りは立派だけど、調度品もカーテンも、そしてベッドの天蓋も何もかもが黒一色だ。
ベッドに到着すると、ラニットは酷く丁寧な仕草で僕をその場所に降ろした。
見下ろしたまま何も言葉を発しない彼に、僕はくっと顎を引いて戸惑いながら声をかける。
「あの、僕……」
「しー……」
ラニットは掌で僕の口元を覆うと、反対の手でそっと肩を押してきた。抵抗する間もなくコロンとベッドに転がる。
「大事にする。決して傷つけたりしない。だからオマエを抱かせて欲しい」
顔の両横にそっと手を着いたラニットは、情欲に濡れる金赤の瞳で真上から僕を見下ろした。そしてゆっくりを顔を傾けると、触れるだけの優しい口付けをする。啄むように僕の唇を食みながら、ラニットは確かに何かを待っていた。
少しかさつくラニットの唇を受けながら、そのなにかに僕は直ぐに気が付いた。
ーー僕の許しを待っているんだ……。
こんなに切羽詰まったような目を、顔を、身体の火照りを持て余しながら、それでも僕の気持ちを尊重してくれる彼にとても嬉しい気持ちになる。
大好きなラニット。僕の魔王様。
ーー僕だって、貴方が欲しいんだ……。
何度目かの唇を食む行為に、僕は「大丈夫」と意味を込めて舌を伸ばしてラニットの唇をペロリと舐めた。僕の舌の感触を感じ取ったのか、ラニットはぴたりと動きを止める。そして徐に伸し掛かり、僕の脚に自分の腰を押し付けてきたんだ。
ゴリっと硬い感触が当たる。僕はぴくんと小さく身体を震わせた。
王子妃教育で閨事もあったけど、あの王子が相手だと思うと本当に嫌で仕方なかった。でも今は……。
こくんと喉を鳴らすと、ラニットのその昂りに手を這わせてみた。手が触れた瞬間、ドクンともビクンともつかない反応があって、僕の手に熱い塊が跳ねる感触を与える。
やわやわと揉むように刺激すれば、ラニットは壮絶な色気を纏わせて淫靡に笑んでみせた。
「悪戯が好きだな……」
こてんと首を傾げてみせれば、僕の手を取ってベッドに縫い付けるように押さえ込んでしまった。
「ーー口を開けろ」
短い命令に背中がゾクゾクと粟立つ。言葉に従ってゆっくり口を開けると、ゆるりと目を細めてもう一度唇を重ねてきた。そこからはもうラニットは全く容赦することなく、思うがまま口の中を蹂躙してきたんだ。
じゅっと音がするくらいに舌を絡めてくる。どうしたらいいのか戸惑う僕をあやすように腰を撫でてくるけど、その手つきも何だかアヤシイ。
少し前にラニットが僕にしてきた口付けを思い出す。確か口の上、口蓋を舌で撫でられた時に甘い痺れが腰のあたりに走ったはず。
あの甘美な刺激をもう一度味わいたくて、僕は縋りつくようにラニットの服の胸元を掴み首を傾けて大きく口を開いてみた。
くつくつとラニットが喉の奥で笑う気配がする。
よくできたとばかりに頭が撫でられると、そのまま後頭部を掌で押さえ込み一層口付けを深くした。
「ん……、ぅん……。は、あ……」
歯列をなぞり舌を擦り合わせるように押し付け、でも一番欲しい場所への刺激は来ない。もどかしさが抑えきれなくて、僕はゆるりと首を振った。
ソロリと舌を差し伸ばす。押し入ったラニットの口の中は凄く熱く感じた。
くちゅん、と小さく音が響く。戯れるように絡みつく舌に翻弄されながら、舌先でツンとラニットの口蓋を突いてみた。
ここ……。ここが、気持ち、イイ……。
「っ、は、んぅ……」
混じりあった唾液が顎を伝って落ちるけど、もうそんなの気にしていられない。拙い動きでラニットの口の中を彷徨い、「早く触れて」っておねだりするのに必死だ。
潤んだ瞳でラニットを見上げると、彼はふと目を細めて唇を離してしまった。
「っや、ラニット……」
縋るような声をあげると、ラニットは愛しくて堪らないといった顔になった。
「レイルは可愛いな……」
掠れた声で囁くと強い力で顎を掴み、そこから一気に僕の口の中を犯し始めた。肉厚のラニットの舌が口蓋をなぞり、喉の奥を擽り、甘く痺れる僕の舌を吸い柔く歯を立てピリッとした刺激を与える。
「あ……あ、あ……、んぅ……んん……っ」
ビクンっと大きく身体が跳ねる。じわわわっと甘美な刺激が体中を走って、あまりに快感に僕は一瞬放心してしまっていた。
「ーー上手にイけたな」
「イ……く?」
はふはふと整わない息を吐きながらラニットを見上げると、彼はふっと笑って僕のスラックスと下着を一気にはぎ取ってしまった。ラニットの手が僕の脚の付け根に触れる。そろりと撫で上げられ、僕はビクンと身体を震わせた。
「見てみろ、オマエの放った精だ」
ラニットが僕の目の前に手を差し出す。そこには白濁がべっとりと付いていた。のろりと視線を移動させ、ギラギラと捕食者の光を宿す金赤の瞳を見つめる。
「ーーきもち、よかった……」
へにゃりと笑みが零れ出る。でもこれだけじゃ嫌だ。ラニットにも気持ちよくなって欲しい。
僕はもう一度手を伸ばして彼のズボンのベルトを外した。そんな僕の行動をラニットが止める事はない。
ファスナーを下ろし前を寛げると、彼の長大な昂ぶりが勢いよく飛び出してきた。先走りの液のせいでぬるりと滑るそれをゆるっと扱いてみる。
「ーーこれが欲しいのか?」
よく分からない。でも僕の身体の、どことも言えない場所がジクジク熱を持って疼いているのは確かだった。
こくんと頷いて見せると、ラニットは赤い舌を覗かせて自分の指にたっぷり唾液を付けると後孔へと這わせていく。つぷん、と指が潜り込む。
僕は「はっ」と息を飲み込み、異物感に耐えるようにぐっと歯を噛みしめた。
「息を止めるな……」
じっと僕を見据える瞳には少し気遣う光が宿るけど、それでも容赦なく指は後ろを解すために蠢いていく。
「ふ……ん、んぅ……」
クチクチと淫らな音がその場を支配する。恥ずかしいような、はしたないような、身悶えしたくなる背徳感を感じながら、ラニットの指の動きを追った。
すると、とある一点を指先が擦った。
「ーーーーーっ!!!」
コレ、ダメなやつ!!背中を走るゾワゾワする感じが止まらない。
「あ、は、あ、あ、あ……」
湧き上がる快楽のまま喘ぎ声が出てしまう。ラニットは僕のそんな反応を見て、にやりとほくそ笑んだ。
「気持ち良さそうだな」
「やぁ……、ラニット……っ、ラニッ……トぉ、や、イく、イく…っ、あ、ああああっ」
高まる射精感を抑えることができなくて……。ぐっとラニットの指で一際強くその場所を刺激されてしまえば、我慢することなんてできるはずもなかった。
「遠慮するな。イけ……」
「ーーーーーーーっ」
目の前でチカチカと光が弾ける。僕は呆気なく二度目の精を放ってしまっていた。
「すまん、俺ももう限界だ……」
ぐうっと喉を鳴らしたラニットは僕の脚を抱えると、解した後孔に自身の熱い昂ぶりを押し付けてきた。
「息を止めるなよ、レイル」
そう言うと、ズっと雄芯を押し込んでくる。一瞬、酷い圧迫感を感じて息を詰めたけど、苦悩するかのように眉間に皺を寄せ何かに耐えているラニットを見て、何とか「っはぁ」っと息を吐き出した。
そのタイミングを計っていたかのように、ラニットは腰を進めてくる。ズズズっとナカが擦られるたびに、お腹の奥が甘く甘く痺れてしまい、僕は何度もイきそうになるのを我慢した。
やがて彼の大きなモノが全て僕のナカに収まり、お尻にラニットの硬い下腹が当たった。
「オマエのナカは堪らないほど気持ちがいい……」
はぁっと悩まし気な息を洩らすと、ラニットは汗で張り付いた髪をゆっくりを掻き上げる。僕が息も絶え絶えに見上げると、彼はゆるりを甘く微笑んだ。
「オマエのナカで俺をもっと気持ち良くしてくれ」
囁く声はドロリと甘く耳を犯すように響く。はくりと僕は大きく息を吐き出した。それを了承と取ったのか……。
そこから容赦ないラニットの腰の動きが始まり、何度も何度も絶頂に導かれ、漸く彼が精を放つ頃には僕の身体は過ぎた快楽のために細かな痙攣を起こしてしまっていた。
ナカに埋め込まれたラニットの雄芯がぐっっと質量を増す。僕の腰を強く掴むと、一度雄芯をギリギリまで引き抜き、大きく腰を打ち付けて最奥に叩きつけるように精を放ったのだった。
ここはラニットの部屋かな?
造りは立派だけど、調度品もカーテンも、そしてベッドの天蓋も何もかもが黒一色だ。
ベッドに到着すると、ラニットは酷く丁寧な仕草で僕をその場所に降ろした。
見下ろしたまま何も言葉を発しない彼に、僕はくっと顎を引いて戸惑いながら声をかける。
「あの、僕……」
「しー……」
ラニットは掌で僕の口元を覆うと、反対の手でそっと肩を押してきた。抵抗する間もなくコロンとベッドに転がる。
「大事にする。決して傷つけたりしない。だからオマエを抱かせて欲しい」
顔の両横にそっと手を着いたラニットは、情欲に濡れる金赤の瞳で真上から僕を見下ろした。そしてゆっくりを顔を傾けると、触れるだけの優しい口付けをする。啄むように僕の唇を食みながら、ラニットは確かに何かを待っていた。
少しかさつくラニットの唇を受けながら、そのなにかに僕は直ぐに気が付いた。
ーー僕の許しを待っているんだ……。
こんなに切羽詰まったような目を、顔を、身体の火照りを持て余しながら、それでも僕の気持ちを尊重してくれる彼にとても嬉しい気持ちになる。
大好きなラニット。僕の魔王様。
ーー僕だって、貴方が欲しいんだ……。
何度目かの唇を食む行為に、僕は「大丈夫」と意味を込めて舌を伸ばしてラニットの唇をペロリと舐めた。僕の舌の感触を感じ取ったのか、ラニットはぴたりと動きを止める。そして徐に伸し掛かり、僕の脚に自分の腰を押し付けてきたんだ。
ゴリっと硬い感触が当たる。僕はぴくんと小さく身体を震わせた。
王子妃教育で閨事もあったけど、あの王子が相手だと思うと本当に嫌で仕方なかった。でも今は……。
こくんと喉を鳴らすと、ラニットのその昂りに手を這わせてみた。手が触れた瞬間、ドクンともビクンともつかない反応があって、僕の手に熱い塊が跳ねる感触を与える。
やわやわと揉むように刺激すれば、ラニットは壮絶な色気を纏わせて淫靡に笑んでみせた。
「悪戯が好きだな……」
こてんと首を傾げてみせれば、僕の手を取ってベッドに縫い付けるように押さえ込んでしまった。
「ーー口を開けろ」
短い命令に背中がゾクゾクと粟立つ。言葉に従ってゆっくり口を開けると、ゆるりと目を細めてもう一度唇を重ねてきた。そこからはもうラニットは全く容赦することなく、思うがまま口の中を蹂躙してきたんだ。
じゅっと音がするくらいに舌を絡めてくる。どうしたらいいのか戸惑う僕をあやすように腰を撫でてくるけど、その手つきも何だかアヤシイ。
少し前にラニットが僕にしてきた口付けを思い出す。確か口の上、口蓋を舌で撫でられた時に甘い痺れが腰のあたりに走ったはず。
あの甘美な刺激をもう一度味わいたくて、僕は縋りつくようにラニットの服の胸元を掴み首を傾けて大きく口を開いてみた。
くつくつとラニットが喉の奥で笑う気配がする。
よくできたとばかりに頭が撫でられると、そのまま後頭部を掌で押さえ込み一層口付けを深くした。
「ん……、ぅん……。は、あ……」
歯列をなぞり舌を擦り合わせるように押し付け、でも一番欲しい場所への刺激は来ない。もどかしさが抑えきれなくて、僕はゆるりと首を振った。
ソロリと舌を差し伸ばす。押し入ったラニットの口の中は凄く熱く感じた。
くちゅん、と小さく音が響く。戯れるように絡みつく舌に翻弄されながら、舌先でツンとラニットの口蓋を突いてみた。
ここ……。ここが、気持ち、イイ……。
「っ、は、んぅ……」
混じりあった唾液が顎を伝って落ちるけど、もうそんなの気にしていられない。拙い動きでラニットの口の中を彷徨い、「早く触れて」っておねだりするのに必死だ。
潤んだ瞳でラニットを見上げると、彼はふと目を細めて唇を離してしまった。
「っや、ラニット……」
縋るような声をあげると、ラニットは愛しくて堪らないといった顔になった。
「レイルは可愛いな……」
掠れた声で囁くと強い力で顎を掴み、そこから一気に僕の口の中を犯し始めた。肉厚のラニットの舌が口蓋をなぞり、喉の奥を擽り、甘く痺れる僕の舌を吸い柔く歯を立てピリッとした刺激を与える。
「あ……あ、あ……、んぅ……んん……っ」
ビクンっと大きく身体が跳ねる。じわわわっと甘美な刺激が体中を走って、あまりに快感に僕は一瞬放心してしまっていた。
「ーー上手にイけたな」
「イ……く?」
はふはふと整わない息を吐きながらラニットを見上げると、彼はふっと笑って僕のスラックスと下着を一気にはぎ取ってしまった。ラニットの手が僕の脚の付け根に触れる。そろりと撫で上げられ、僕はビクンと身体を震わせた。
「見てみろ、オマエの放った精だ」
ラニットが僕の目の前に手を差し出す。そこには白濁がべっとりと付いていた。のろりと視線を移動させ、ギラギラと捕食者の光を宿す金赤の瞳を見つめる。
「ーーきもち、よかった……」
へにゃりと笑みが零れ出る。でもこれだけじゃ嫌だ。ラニットにも気持ちよくなって欲しい。
僕はもう一度手を伸ばして彼のズボンのベルトを外した。そんな僕の行動をラニットが止める事はない。
ファスナーを下ろし前を寛げると、彼の長大な昂ぶりが勢いよく飛び出してきた。先走りの液のせいでぬるりと滑るそれをゆるっと扱いてみる。
「ーーこれが欲しいのか?」
よく分からない。でも僕の身体の、どことも言えない場所がジクジク熱を持って疼いているのは確かだった。
こくんと頷いて見せると、ラニットは赤い舌を覗かせて自分の指にたっぷり唾液を付けると後孔へと這わせていく。つぷん、と指が潜り込む。
僕は「はっ」と息を飲み込み、異物感に耐えるようにぐっと歯を噛みしめた。
「息を止めるな……」
じっと僕を見据える瞳には少し気遣う光が宿るけど、それでも容赦なく指は後ろを解すために蠢いていく。
「ふ……ん、んぅ……」
クチクチと淫らな音がその場を支配する。恥ずかしいような、はしたないような、身悶えしたくなる背徳感を感じながら、ラニットの指の動きを追った。
すると、とある一点を指先が擦った。
「ーーーーーっ!!!」
コレ、ダメなやつ!!背中を走るゾワゾワする感じが止まらない。
「あ、は、あ、あ、あ……」
湧き上がる快楽のまま喘ぎ声が出てしまう。ラニットは僕のそんな反応を見て、にやりとほくそ笑んだ。
「気持ち良さそうだな」
「やぁ……、ラニット……っ、ラニッ……トぉ、や、イく、イく…っ、あ、ああああっ」
高まる射精感を抑えることができなくて……。ぐっとラニットの指で一際強くその場所を刺激されてしまえば、我慢することなんてできるはずもなかった。
「遠慮するな。イけ……」
「ーーーーーーーっ」
目の前でチカチカと光が弾ける。僕は呆気なく二度目の精を放ってしまっていた。
「すまん、俺ももう限界だ……」
ぐうっと喉を鳴らしたラニットは僕の脚を抱えると、解した後孔に自身の熱い昂ぶりを押し付けてきた。
「息を止めるなよ、レイル」
そう言うと、ズっと雄芯を押し込んでくる。一瞬、酷い圧迫感を感じて息を詰めたけど、苦悩するかのように眉間に皺を寄せ何かに耐えているラニットを見て、何とか「っはぁ」っと息を吐き出した。
そのタイミングを計っていたかのように、ラニットは腰を進めてくる。ズズズっとナカが擦られるたびに、お腹の奥が甘く甘く痺れてしまい、僕は何度もイきそうになるのを我慢した。
やがて彼の大きなモノが全て僕のナカに収まり、お尻にラニットの硬い下腹が当たった。
「オマエのナカは堪らないほど気持ちがいい……」
はぁっと悩まし気な息を洩らすと、ラニットは汗で張り付いた髪をゆっくりを掻き上げる。僕が息も絶え絶えに見上げると、彼はゆるりを甘く微笑んだ。
「オマエのナカで俺をもっと気持ち良くしてくれ」
囁く声はドロリと甘く耳を犯すように響く。はくりと僕は大きく息を吐き出した。それを了承と取ったのか……。
そこから容赦ないラニットの腰の動きが始まり、何度も何度も絶頂に導かれ、漸く彼が精を放つ頃には僕の身体は過ぎた快楽のために細かな痙攣を起こしてしまっていた。
ナカに埋め込まれたラニットの雄芯がぐっっと質量を増す。僕の腰を強く掴むと、一度雄芯をギリギリまで引き抜き、大きく腰を打ち付けて最奥に叩きつけるように精を放ったのだった。
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