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隆史くんサイド
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◆◆◆◆◆
「隆史、起きろ!」
「うっ‥‥っ、??」
「大丈夫か、隆史?」
「ん、アキラ?えっと、ここどこ?」
眼の前にアキラがいた。相変わらずいい男だ。逞しいその胸で俺を抱きしめてくれ。ぎゅぎゅっと。
「落ち着いて聞いて欲しい、隆史。何故か知らない部屋に閉じ込められてる」
「えぇ?な、なんで?居酒屋で一緒に呑んでて‥‥‥あれ?その後の記憶がない」
「お前は飲みすぎて居酒屋で寝ちゃったからな。で、俺は隆史を背負って店を出た。」
お前の背中は温かくて素敵だった。男の汗臭さもまた良し!
「そうだったのか。ゴメンな、アキラ。で、ここはどこ?」
「そこが問題だ。お前を背負ってる時に、いきなり背中に痛みを感じてさ。二回目の痛みで意識が飛んで‥‥気がつくと知らない部屋に閉じ込められてた」
「何だそれ。背中は今も痛いのか?」
「ちょっと痛い。」
「背中見ていい?」
「え?まあ、いいけど」
アキラが俺に背中を向けたので、彼のシャツを捲る。うん、火傷してる。
「火傷の痕があるよ」
「なんでだよ?」
「いや、知らないけど‥唾つけたら治るだろって程度の火傷。舐めるね」
「おっ、ちょい待て!」
くちっ、
正規のスタンガンじゃ意識飛ばなかったから、違法スタンガンで追加の電撃を食らわしたけど‥‥さすが違法スタンガン。皮膚が焦げてるよ。ごめんよ、アキラ。
くちゅ、ちゅっ、
「隆史、もう良いから」
「んっ、治療終了」
「隆史‥‥今の状況分かってるか?」
「ピンチなんだろ?でも、アキラが一緒なら平気な気がする」
「え!」
「何だよ?」
「いや、その‥‥そうか」
さて、そろそろ例の張り紙の話題に入りたいのだが。扉に貼ったからアキラは見てるはずだよな。言い出しにくいのかな?このSMクラブも時間制で部屋を借りてるから、早期に取り掛からねば!
「で、扉にはやっぱり鍵が掛かってるの?」
自分から扉の前に行く事にした。しかし、殺風景な部屋だな。ベッドも質素。雰囲気作りの為だろうけど、初めての体験は高級ホテルで‥‥んん?
「どうした、隆史?」
「いや‥‥確かに鍵が掛かってるね」
張り紙がない。何故だ?スタッフが貼るのを確認してから睡眠薬を飲んだのに。
セックスしないと部屋出られません用紙がない!何故だ!
◆◆◆◆◆
「隆史、起きろ!」
「うっ‥‥っ、??」
「大丈夫か、隆史?」
「ん、アキラ?えっと、ここどこ?」
眼の前にアキラがいた。相変わらずいい男だ。逞しいその胸で俺を抱きしめてくれ。ぎゅぎゅっと。
「落ち着いて聞いて欲しい、隆史。何故か知らない部屋に閉じ込められてる」
「えぇ?な、なんで?居酒屋で一緒に呑んでて‥‥‥あれ?その後の記憶がない」
「お前は飲みすぎて居酒屋で寝ちゃったからな。で、俺は隆史を背負って店を出た。」
お前の背中は温かくて素敵だった。男の汗臭さもまた良し!
「そうだったのか。ゴメンな、アキラ。で、ここはどこ?」
「そこが問題だ。お前を背負ってる時に、いきなり背中に痛みを感じてさ。二回目の痛みで意識が飛んで‥‥気がつくと知らない部屋に閉じ込められてた」
「何だそれ。背中は今も痛いのか?」
「ちょっと痛い。」
「背中見ていい?」
「え?まあ、いいけど」
アキラが俺に背中を向けたので、彼のシャツを捲る。うん、火傷してる。
「火傷の痕があるよ」
「なんでだよ?」
「いや、知らないけど‥唾つけたら治るだろって程度の火傷。舐めるね」
「おっ、ちょい待て!」
くちっ、
正規のスタンガンじゃ意識飛ばなかったから、違法スタンガンで追加の電撃を食らわしたけど‥‥さすが違法スタンガン。皮膚が焦げてるよ。ごめんよ、アキラ。
くちゅ、ちゅっ、
「隆史、もう良いから」
「んっ、治療終了」
「隆史‥‥今の状況分かってるか?」
「ピンチなんだろ?でも、アキラが一緒なら平気な気がする」
「え!」
「何だよ?」
「いや、その‥‥そうか」
さて、そろそろ例の張り紙の話題に入りたいのだが。扉に貼ったからアキラは見てるはずだよな。言い出しにくいのかな?このSMクラブも時間制で部屋を借りてるから、早期に取り掛からねば!
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「どうした、隆史?」
「いや‥‥確かに鍵が掛かってるね」
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