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◆◆◆◆◆
「ランス落ち着け!つうか、なんでミカエルの部屋にいるんだよ。俺も誘えよ。楽しい事をするなら誘ってくれよ、ランス!」
「何も楽しいことはしていない。ベッドで共に眠っていただけだ」
「やっぱり楽しいことしてるじゃねーか。ミカエル、尻解放儀式は兄弟では受けられない。ランスが何を言ったか知らないが、近親婚をしても、娼館行きを阻むことは出来ない!」
「下衆な勘繰りをするな、ランス!」
ランス兄上が、床に転がったジークフリートをゲジゲジと足げにしている。しかし、僕には気になることがあった。その為には、ランス兄上には退場して貰わなくてはならない。
「ランス兄上、そろそろ王城出仕のお時間です。それに、邸の事や引っ越しの準備等を、神子と交渉しなくてはなりません。ここで体力を使っては、昨日のように僕のベッドに倒れ込んでしまいます。僕は、にいさまの事が心配なのです」
「ミカエル、優しい気遣いありがとう!確かに、ジークフリートを蹴散らしても意味がないね。俺が蹴散らすべき相手は、神子だ。やはり、アサシンを雇い入れ暗殺を・・」
「兄上~、物騒なお考えは捨てて下さい」
「そうだね。では、王城に出仕するよ。行ってきますのキスを、許してくれるかい?」
「勿論です、ランス兄上」
ランス兄上は僕の額に軽くキスをした。おうっ、攻略対象者のキスだ。癒しだ~。キスが終わると、ランス兄上はジークフリートを僕の部屋から連れ去ろうとした。でもそれは困る。
「ランス兄上。ジークフリートに話があるので、連れていかないで」
「しかし、」
「ランス兄上、おねがい」
「分かった。だが、妙な事をされたら大声を出して助けを求めるのだよ、ミカエル?」
「いや、襲わねーから。尻が引き締まって『男けつ』のミカエルは好みじゃないから!」
僕は嘘泣きをした。ランス兄上は、ジークフリートに制裁を加えてくれた。ふん。『男けつ』とか言うからだ。微妙に傷ついたぞ。つうか、そんなに固いかな・・僕の尻・・うう。
◆◆◆◆◆
「ランス落ち着け!つうか、なんでミカエルの部屋にいるんだよ。俺も誘えよ。楽しい事をするなら誘ってくれよ、ランス!」
「何も楽しいことはしていない。ベッドで共に眠っていただけだ」
「やっぱり楽しいことしてるじゃねーか。ミカエル、尻解放儀式は兄弟では受けられない。ランスが何を言ったか知らないが、近親婚をしても、娼館行きを阻むことは出来ない!」
「下衆な勘繰りをするな、ランス!」
ランス兄上が、床に転がったジークフリートをゲジゲジと足げにしている。しかし、僕には気になることがあった。その為には、ランス兄上には退場して貰わなくてはならない。
「ランス兄上、そろそろ王城出仕のお時間です。それに、邸の事や引っ越しの準備等を、神子と交渉しなくてはなりません。ここで体力を使っては、昨日のように僕のベッドに倒れ込んでしまいます。僕は、にいさまの事が心配なのです」
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「兄上~、物騒なお考えは捨てて下さい」
「そうだね。では、王城に出仕するよ。行ってきますのキスを、許してくれるかい?」
「勿論です、ランス兄上」
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「いや、襲わねーから。尻が引き締まって『男けつ』のミカエルは好みじゃないから!」
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