イケおじ転生した引きこもり専業主婦は総愛されを目指す

エピローグ

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バーサーカーモードになると、ほぼ無敵状態になる。ゲーム内では、モードが切れても普通状態にもどるだけなのだが。

どうやら、この世界ではバーサーカーモードが切れると、力が抜けるようだ。これは、使用時の注意点だな。

「アランでしたっけ？私は今すごく疲れていて、立っていられず抱きついています。決して、邪な心はありません。それにしても、元親友で今は奴隷とは、なんたる倒錯、素敵」

「黙れ、グレン。勃起してるのに、邪な心はないと言えるのか！」

私は思わず下を見てしまった。

「立ってる！グレンが立った！」

「はー、やはりヤク中か。オクトパスの討伐は俺達の手柄だ。それでいいな、グレン」

私は振り返りだらりと潰れたオクトパスを見た。キモいな。

「私の活躍は大きいと思いますが。アランは何かしてましたっけ？オクトパスに捕まって、じたばたしていただけですよね？」

「俺はグレンの主だ。お前の手柄は俺の手柄だ」

「マジかー」

「とにかく、裸は不味いな。上着を貸してやる。下半身はギリギリ・・隠れないな」

アランが長めの上着を貸してくれたが、男の体のためペニスの先が少々見えている。足も丸見えだが、流石にこのままでは不味いな。

「アランさん。ベルトか紐を貸してください」

「何に使う？」
「ペニスを縛り持ち上げます」
「！？」
「ベルトか紐を」
「ず、ズボンを貸す！」

「紐でいいですよ？縛って胴体に結わい付けたら、見えませんから」

「痛い！聞いているだけで痛い。ズボンを貸すから履くように。主の命令だ」

アランが目の前でとんでもない速度でズボンを脱いだ。そして、私に渡す。

「アランさんが下着姿になりましたが、よいのですか？」

「奴隷にペニス縛りを強いる主だと思われたら、今後の活動に支障をもたらす」

「そうですか。では遠慮なく。しかし、アランは好い人ですね。ふう、夫も昔は優しかったのに、どこですれ違ったのか・・」

「夫？」
「そうですが、なにか？」
「妄想の夫だな？」

「いえ、現実にいましたよ。子供は出来ませんでしたが、愛し合っていたのは確かです」

アランが顔をひきつらせた。

「やったのか？」
「やったというか、やられました」
「・・・」
「アランさん」

「奴隷に落ちてから、しばらく行方がわからない時期があった。その時に奴隷主に・・調教されたのか。まさか、おっさんが性奴隷にされていたとは」

「性奴隷！？なんて素敵なワード！興奮します。でも、夫とは本当に愛があったのですよ。もしも、彼が迎えにきてくれたら・・もう一度やりなおしたいですね。まあ、無理かな」

転生したしな。死んだかな、やっぱり。倒れたとき、心配してくれてたよね。もしかして、離婚話は本気じゃなかったとか？

「駄目だ」
「え？」
「お前は俺の奴隷だ、グレン」
「まあ、そのようですね」
「親友でもある」
「その記憶はありません」
「親友だ！」

アランが真面目な顔で応じる。アランは若くグレンとは歳が離れている。どうやって知り合ったか知らないが、彼はいいやつそうではある。

ゲーム世界でチートができるのは戦闘のみで、生活のスキルがあるとは思えない。引きこもりしてたからなぁ。

「では、アラン」
「なんだ？」
「これからもよろしく！」
「分かった。よろしく、グレン」

私はしばらくアランと一緒にこの世界で生きていくつもりだ。目標は自立すること。前の世界では、いまいち自立できてなかったから。

新しい私で生きていく。



End
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