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白星スタート!
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◆◆◆◆◆
「ライオネル、おはよう!」
「やあ、ケイ。体調はもういいのか?」
「大丈夫。お尻がちょっと痛いけど」
「相棒なのに、ケイを守れなかった。ケイを守ったのは、ウィリアムズ殿下だった。俺は役立たずだな」
俺はライオネルの肩を軽く拳で叩いた。
「その相棒が、僕に大きな白星をくれたんじゃないか!店長のボディーガードをぶっ飛ばしまくって、店長と帳簿を確保。風俗店を封鎖して、風俗男子も客も取り締まった。店からは違法薬物がわんさか出てくるし、地下室には『穴イキ』調教された少年が十人も監禁されていた。みんな親から捜索願いが出ていた良家の子で、自警団への寄付金が暴上がり。それを一人でこなしちゃったライオネルは最強だよ!最強の相棒を持てて最高に幸せ」
「ケイ、最強の相棒ならば・・お前を傷つけたりしない。俺は研鑽を続けて、真の相棒になる。そして、人生の相棒にもなりたい」
「またまた~。それより、皆がライオネルのけもの肉のスープを待っているよ」
自警団独身寮の厨房前は人だかりだ。ライオネルが食事を配らないと、乱闘が始まりそうだ。
「そうだ!厨房でイチャイチャするな!」
「ケイを独り占めするな、ばか野郎!」
「ライオネル、今日の肉はなんだ?」
ライオネルが器にスープを盛り手渡していく。スープをみた団員が叫び出す。
「マクドーナルの肉だ!」
「マクドーナル肉!」
「マクドーナル肉!」
「うおーー!」
忙しそうなライオネルに声を掛ける。
「僕は団長に朝食を持っていくから、もう行くね。今日も頑張ろうね、ライオネル」
「ああ、ケイ」
ライオネルが優しく笑って、俺の髪を撫で撫でした。それが、なんとも心地よくておかわりを要求した。
「もう一回」
「よし、よし」
「あと一回」
「撫で、撫で」
「じゃ、行ってきます」
「おう。団長によろしくな」
「おう!」
朝早くに調理しておいた団長用の朝食をトレーにのせると、厨房を後にした。団長室に向かう途中で嫌なやつに遭遇。
「リード」
「よう、ケイ。団長の朝食か?しかし、上手くやったものだな、ケイ。だが、あんまり咥え過ぎると、尻がガバガバになるぜ。せいぜい、ライオネルや団長に捨てられないように、尻穴を鍛えることだな」
「朝イチで、そんな卑猥なことしか話せないの?こんな能無しに俺の初めてを奪われたのかと思うと吐き気がする」
「そうか?」
「そうだよ!」
「だが、お前は飴には弱かったよな。優しくすると涙をポロポロ流して、俺にすがってさあ。お前、俺の事がちょっと好きになってただろ?違うか、ケイ?」
「違わないよ、リード。お前の飴と鞭にすっかり騙されて、ちょっと好きになってた。でも、今は僕の暗殺リストのトップだから、用心しなよ」
「楽しみに待つわ、ケイ。つうか、団長が背後から睨んでるから、退散する。ケイ、さっさと、俺に暗殺者を送れ。返り討ちにしてやる。お前が暗殺者として来ても、いいんだぜ」
「死んどけ、リード」
「は、またな」
リードとすれ違うと、団長が目の前にいた。
「団長、朝食をお持ちしました」
「おう、ご苦労様。ケイ、一緒に食べようぜ」
「俺はもう食べました」
「何でだよ!前の団長とは、一緒に食べることもあったと団員から聞いたぞ。なぜ俺とは一緒に食べないんだよ!」
「ジャクソン前団長は、変態級の味覚の持ち主でした。ソールフードの卵かけご飯に新たな境地を見いだす為に、俺に射精を禁じる徹底ぶりでした。ですが、新団長のウィリアムズ殿下は、こともあろうに『うまい』しか言わないバカ舌ぶり。一緒にご飯を食べる意味を見いだせません!」
「お前、酷すぎるだろ!ジャクソン団長がキモいから、異世界に送れとか訳の分からないこと言いやがって。俺は苦労して、ジャクソン団長の不正を暴いて北の砦に送ってやったのに。しかも、後任には忙しすぎる俺が就任してやったのに、朝食も一緒に取らないとかありかよ!」
ウィリアムズ殿下がうざい。だが、ジャクソン団長の不正をでっち上げて、北の砦に送ってくれた恩義はある。ジャクソン団長はもう死んだかな?北の食事は口に合いそうにないから、死んだかも。よし、一人は始末したな。
「まあ、確かに殿下には恩義がありましので、朝食の間の話し相手ぐらいは勤めますけど。それでよろしいですか、ウィリアムズ殿下」
「いいぞ。団長室に入れ。そうだ。ギルド風俗課から、また依頼が来ているぞ」
「マジですか!」
俺は上機嫌で団長室に入る。ウィリアムズ殿下がニヤニヤと俺の顔を見ているが気にしない。俺の給料は最近右肩上がりだ。最高だね。これで、心優しい暗殺者を雇って復讐するぜ!
あ、絶対に舌にナイフを刺す奴はNGだ!
「んっ?」
「おはようのキスをしただけだ」
「勝手にしないで下さい。頬が腐ります」
「ふざけんな。朝飯食わせろ!」
俺は笑いながら、団長の朝食をテーブルに置いた。頬がほんのり火照っている。もちろん、そんな事は言わないけどね!
◆◆◆◆◆
「ライオネル、おはよう!」
「やあ、ケイ。体調はもういいのか?」
「大丈夫。お尻がちょっと痛いけど」
「相棒なのに、ケイを守れなかった。ケイを守ったのは、ウィリアムズ殿下だった。俺は役立たずだな」
俺はライオネルの肩を軽く拳で叩いた。
「その相棒が、僕に大きな白星をくれたんじゃないか!店長のボディーガードをぶっ飛ばしまくって、店長と帳簿を確保。風俗店を封鎖して、風俗男子も客も取り締まった。店からは違法薬物がわんさか出てくるし、地下室には『穴イキ』調教された少年が十人も監禁されていた。みんな親から捜索願いが出ていた良家の子で、自警団への寄付金が暴上がり。それを一人でこなしちゃったライオネルは最強だよ!最強の相棒を持てて最高に幸せ」
「ケイ、最強の相棒ならば・・お前を傷つけたりしない。俺は研鑽を続けて、真の相棒になる。そして、人生の相棒にもなりたい」
「またまた~。それより、皆がライオネルのけもの肉のスープを待っているよ」
自警団独身寮の厨房前は人だかりだ。ライオネルが食事を配らないと、乱闘が始まりそうだ。
「そうだ!厨房でイチャイチャするな!」
「ケイを独り占めするな、ばか野郎!」
「ライオネル、今日の肉はなんだ?」
ライオネルが器にスープを盛り手渡していく。スープをみた団員が叫び出す。
「マクドーナルの肉だ!」
「マクドーナル肉!」
「マクドーナル肉!」
「うおーー!」
忙しそうなライオネルに声を掛ける。
「僕は団長に朝食を持っていくから、もう行くね。今日も頑張ろうね、ライオネル」
「ああ、ケイ」
ライオネルが優しく笑って、俺の髪を撫で撫でした。それが、なんとも心地よくておかわりを要求した。
「もう一回」
「よし、よし」
「あと一回」
「撫で、撫で」
「じゃ、行ってきます」
「おう。団長によろしくな」
「おう!」
朝早くに調理しておいた団長用の朝食をトレーにのせると、厨房を後にした。団長室に向かう途中で嫌なやつに遭遇。
「リード」
「よう、ケイ。団長の朝食か?しかし、上手くやったものだな、ケイ。だが、あんまり咥え過ぎると、尻がガバガバになるぜ。せいぜい、ライオネルや団長に捨てられないように、尻穴を鍛えることだな」
「朝イチで、そんな卑猥なことしか話せないの?こんな能無しに俺の初めてを奪われたのかと思うと吐き気がする」
「そうか?」
「そうだよ!」
「だが、お前は飴には弱かったよな。優しくすると涙をポロポロ流して、俺にすがってさあ。お前、俺の事がちょっと好きになってただろ?違うか、ケイ?」
「違わないよ、リード。お前の飴と鞭にすっかり騙されて、ちょっと好きになってた。でも、今は僕の暗殺リストのトップだから、用心しなよ」
「楽しみに待つわ、ケイ。つうか、団長が背後から睨んでるから、退散する。ケイ、さっさと、俺に暗殺者を送れ。返り討ちにしてやる。お前が暗殺者として来ても、いいんだぜ」
「死んどけ、リード」
「は、またな」
リードとすれ違うと、団長が目の前にいた。
「団長、朝食をお持ちしました」
「おう、ご苦労様。ケイ、一緒に食べようぜ」
「俺はもう食べました」
「何でだよ!前の団長とは、一緒に食べることもあったと団員から聞いたぞ。なぜ俺とは一緒に食べないんだよ!」
「ジャクソン前団長は、変態級の味覚の持ち主でした。ソールフードの卵かけご飯に新たな境地を見いだす為に、俺に射精を禁じる徹底ぶりでした。ですが、新団長のウィリアムズ殿下は、こともあろうに『うまい』しか言わないバカ舌ぶり。一緒にご飯を食べる意味を見いだせません!」
「お前、酷すぎるだろ!ジャクソン団長がキモいから、異世界に送れとか訳の分からないこと言いやがって。俺は苦労して、ジャクソン団長の不正を暴いて北の砦に送ってやったのに。しかも、後任には忙しすぎる俺が就任してやったのに、朝食も一緒に取らないとかありかよ!」
ウィリアムズ殿下がうざい。だが、ジャクソン団長の不正をでっち上げて、北の砦に送ってくれた恩義はある。ジャクソン団長はもう死んだかな?北の食事は口に合いそうにないから、死んだかも。よし、一人は始末したな。
「まあ、確かに殿下には恩義がありましので、朝食の間の話し相手ぐらいは勤めますけど。それでよろしいですか、ウィリアムズ殿下」
「いいぞ。団長室に入れ。そうだ。ギルド風俗課から、また依頼が来ているぞ」
「マジですか!」
俺は上機嫌で団長室に入る。ウィリアムズ殿下がニヤニヤと俺の顔を見ているが気にしない。俺の給料は最近右肩上がりだ。最高だね。これで、心優しい暗殺者を雇って復讐するぜ!
あ、絶対に舌にナイフを刺す奴はNGだ!
「んっ?」
「おはようのキスをしただけだ」
「勝手にしないで下さい。頬が腐ります」
「ふざけんな。朝飯食わせろ!」
俺は笑いながら、団長の朝食をテーブルに置いた。頬がほんのり火照っている。もちろん、そんな事は言わないけどね!
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感想コメントありがとうございます。楽しんでいただけて嬉しいです。(*´∀`)♪
(* ̄∇ ̄*)
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感想コメントありがとうございます。変態を意識して書きましたwラストまで読んでいただき有難うございました!
(* ̄∇ ̄*)
全員変態やないかーい(*_*)そして、主人公が変態達に冷静すぎて、塩対応過ぎてwwすごく面白いです!
いつも楽しく読んでいます!更新頑張ってください!
感想コメントありがとうございます。みーんな変態です(*´∀`)♪主人公は、奇跡的にまだ正気を保っています。これからも、読んでいただけると嬉しいです!
(* ̄∇ ̄*)