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ケイは殿下を味方につけた
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◆◆◆◆◆
ウィリアムズ殿下と俺は、公衆浴場の温泉をたっぷり堪能して脱衣室にでた。既に制服を着たライオネルが、しょんぼりと脱衣室の床を見ていた。
「ライオネル、待たせてごめんね」
「ケイ!?」
ライオネルの視線がこちらに向く。
「よう、ライオネル。ケイとたっぷり、湯を堪能したぞ!下町の公衆浴場は最高だった!」
俺達は仲良しになったので、お風呂あがりに肩を組んで浴室を出た。体格の差があるので、ウィリアムズ殿下に、抱きつく形になってしまったが問題はない。足がぷらぷらして、床に付いていないが気にしなーい。
「ウィリアムズ殿下!?これ以上、罪を重ねてはいけません!公衆の面前で、裸同然のケイを、ぷらぷらさせるなんて。タ、タオル越しにケイのぷらぷらが、ぷらぷらしているのが見えるじゃないですか!今すぐに、やめてください、殿下!処刑されたいのですか!」
「何故、俺が処刑される!?」
ライオネルが、鼻血を吹き出しながら意味不明な事を言ってるな。湯あたりしすぎたみたいだな。気の毒に。
「大丈夫、ライオネル?今すぐに着替えるから、しばらく休んでいてね」
「うう、ケイの優しさが身に染みる」
俺は急いで体を拭き、自警団の制服を着用した。ウィリアムズ殿下は、自警団が用意した洋服を着用している。さすがに、ジルの精液付きの服は気の毒だからね。
「さぁ、殿下も着替えたね。では、ウィリアムズ殿下の事情聴取に取り掛かりましょう。ライオネル、元気でた?ライオネルの出番だよ」
「ケイは、公衆浴場での俺の失態に、大いに失望している筈だ。気遣いは無用だ。デカチンの役立たずと罵ってくれ、ケイ」
ライオネルを気遣い、俺が優しく声を掛けたのにまだ元気がないよ。このデカチンは、面倒な奴だな。仕方ない。
「ライオネル、落ち込むことないよ。ギルド風俗課の仕事を終えた後には、湯の温度設定が低い公衆浴場に一緒にいこうね。さあ、元気だして、ライオネル!」
「素敵な誘いを有り難う、ケイ!ギルド風俗課の仕事が楽しみになってきた。仕事の後には、高級レストランで、美味しい食事を奢るよ」
「ワインのあるレストランがいい!」
「もちろんだ、ケイ」
「二人で盛り上がるな」
ウィリアムズ殿下が、不機嫌な声を出した。俺たちが視線を向けると、何故かむくれていた。
「おい、俺は無視するな。俺の聴取が、メインイベントの筈だろ?聴取には応じるが、自警団事務所は嫌だからな。俺が指定した場所でしか、聴取には応じない。それと、ケイの同席を求める。ケイの様に冤罪で、牢獄にぶちこまれるなど、あってはならない事態だからな。さあ、ライオネル。条件を飲め」
「・・承知しました、殿下」
ふふふ。ウィリアムズ殿下は、完全に俺の味方だな。殿下に小遣いをせびりながら、コツコツ貯めて暗殺者を雇うぞー!
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ウィリアムズ殿下と俺は、公衆浴場の温泉をたっぷり堪能して脱衣室にでた。既に制服を着たライオネルが、しょんぼりと脱衣室の床を見ていた。
「ライオネル、待たせてごめんね」
「ケイ!?」
ライオネルの視線がこちらに向く。
「よう、ライオネル。ケイとたっぷり、湯を堪能したぞ!下町の公衆浴場は最高だった!」
俺達は仲良しになったので、お風呂あがりに肩を組んで浴室を出た。体格の差があるので、ウィリアムズ殿下に、抱きつく形になってしまったが問題はない。足がぷらぷらして、床に付いていないが気にしなーい。
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「何故、俺が処刑される!?」
ライオネルが、鼻血を吹き出しながら意味不明な事を言ってるな。湯あたりしすぎたみたいだな。気の毒に。
「大丈夫、ライオネル?今すぐに着替えるから、しばらく休んでいてね」
「うう、ケイの優しさが身に染みる」
俺は急いで体を拭き、自警団の制服を着用した。ウィリアムズ殿下は、自警団が用意した洋服を着用している。さすがに、ジルの精液付きの服は気の毒だからね。
「さぁ、殿下も着替えたね。では、ウィリアムズ殿下の事情聴取に取り掛かりましょう。ライオネル、元気でた?ライオネルの出番だよ」
「ケイは、公衆浴場での俺の失態に、大いに失望している筈だ。気遣いは無用だ。デカチンの役立たずと罵ってくれ、ケイ」
ライオネルを気遣い、俺が優しく声を掛けたのにまだ元気がないよ。このデカチンは、面倒な奴だな。仕方ない。
「ライオネル、落ち込むことないよ。ギルド風俗課の仕事を終えた後には、湯の温度設定が低い公衆浴場に一緒にいこうね。さあ、元気だして、ライオネル!」
「素敵な誘いを有り難う、ケイ!ギルド風俗課の仕事が楽しみになってきた。仕事の後には、高級レストランで、美味しい食事を奢るよ」
「ワインのあるレストランがいい!」
「もちろんだ、ケイ」
「二人で盛り上がるな」
ウィリアムズ殿下が、不機嫌な声を出した。俺たちが視線を向けると、何故かむくれていた。
「おい、俺は無視するな。俺の聴取が、メインイベントの筈だろ?聴取には応じるが、自警団事務所は嫌だからな。俺が指定した場所でしか、聴取には応じない。それと、ケイの同席を求める。ケイの様に冤罪で、牢獄にぶちこまれるなど、あってはならない事態だからな。さあ、ライオネル。条件を飲め」
「・・承知しました、殿下」
ふふふ。ウィリアムズ殿下は、完全に俺の味方だな。殿下に小遣いをせびりながら、コツコツ貯めて暗殺者を雇うぞー!
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