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公衆浴場はパラダイス1
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◆◆◆◆◆
「ここが下町の公衆浴場か!ふむ、豪華さには欠けるが、湯の質は良さそうだ」
ウィリアムズ殿下とライオネル。そして、俺。三人で、近所の公衆浴場に来ていた。
「ああ、ウィリアムズ殿下!ダメです!いきなり湯船に入るなど論外です。まずは、体を洗ってから入りましょう。そんなことも、親に教わらなかったのですか?」
殿下が精液どろどろ姿で、湯船に飛び込もうとしたので、俺は必死に引き留めた。
「親から、湯船の入り方など教わるか!それに、性交の後は、そのまま湯に浸かる。湯が汚れたなら、使用人が幾らでも入れ換える。それが正しい入浴法だ」
俺はウィリアムズ殿下の前で、大袈裟にため息をついた。そして、日本人として、正しい入浴法を教えることにした。その為には、モデルが必要だ。モデルに、ライオネルを採用。
「ライオネル、手伝ってくれる?今から、殿下に正しい入浴法を教えるから、モデルになって。ん、ライオネル?どうしたの?顔が赤いけど、もう湯当たりしたの」
ライオネルが挙動不審だ。俺と視線を合わせようとしない。
「ライオネル?」
「ケイ、頼むから・・胸を隠してくれ」
「はぁ?」
「ち、乳首が丸出しだ。それは、とてもはしたない姿だ。ケイは、その様な姿をしてはいけない。今すぐに、胸を隠して欲しい」
「下半身を隠しているタオルで、胸を隠せと言ってるの、ライオネル?それ、おかしいでしょ。第一、男が胸を隠す必要はないだろ。しっかりしてよ、ライオネル」
「し、しかし・・あまりに、刺激的だ」
ライオネルは、どこまでウブなんだ。ここまでウブだと、気持ち悪いな。まさか、童貞?
「ライオネルは、もしかして童貞なの?」
「はぁっ!?」
「ケイ~。それはあり得ないな。騎士団に所属していた頃は、ライオネルはモテまくっていた。毎日とはいわないが、男を抱いていたぞ」
「殿下!」
「真実だろうが」
「確かにそうですが、ケイに男好きだと思われたら、どうしてくれるのですか!」
「知るか。それより、ケイ。早く湯船に入らせろ。精液がトロトロして気持ち悪い」
俺は咳払いを一つした後に、説明を開始した。
「まずは、下半身をタオルで隠して下さい。二人とも、堂々とデカちんを自慢げにぶら下げて、おっさんは非常に不愉快です。ライオネル、タオルを腰に巻いて」
「すまない、ケイ。このタオルのサイズでは、腰に巻けない。それに、巻いても・・あれは、はみ出すと思われる」
「くそっ、デカちんが!ふ、仕方ない。それでは、タオルで大事な部分を隠しながら、彼方の小さな湯船に行きましょう。そして、桶に湯をくみ、掛け湯をします」
ライオネルは大股で歩き、小さな湯船の前で立ち止まった。そして、桶で湯を汲むと、立ったままザブザブと湯をかぶった。飛沫が周辺に飛び散り、朝風呂組の人たちが嫌な顔をした。俺は朝風呂組に謝りながら、ライオネルに近づき尻を蹴った。
「ライオネル、桶を貸して!俺が見本を見せるから。こうして、湯を浴びます、殿下」
俺は静かに片膝を付くと、桶に汲んだ湯を肩口からゆっくりと流した。全身に温かい温泉の成分が広がる。この心地よさ。最高だ!
「あぁ、きもちいぃ、さいこう~ふぅ~」
俺は快楽の声を上げていた。そして、どうだとばかりに、ライオネルとウィリアムズ殿下を見た。だが、奴等は、前屈姿勢になって俯いていた。俺が入浴法を実践しているのに、こいつらは何をしている?
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「ここが下町の公衆浴場か!ふむ、豪華さには欠けるが、湯の質は良さそうだ」
ウィリアムズ殿下とライオネル。そして、俺。三人で、近所の公衆浴場に来ていた。
「ああ、ウィリアムズ殿下!ダメです!いきなり湯船に入るなど論外です。まずは、体を洗ってから入りましょう。そんなことも、親に教わらなかったのですか?」
殿下が精液どろどろ姿で、湯船に飛び込もうとしたので、俺は必死に引き留めた。
「親から、湯船の入り方など教わるか!それに、性交の後は、そのまま湯に浸かる。湯が汚れたなら、使用人が幾らでも入れ換える。それが正しい入浴法だ」
俺はウィリアムズ殿下の前で、大袈裟にため息をついた。そして、日本人として、正しい入浴法を教えることにした。その為には、モデルが必要だ。モデルに、ライオネルを採用。
「ライオネル、手伝ってくれる?今から、殿下に正しい入浴法を教えるから、モデルになって。ん、ライオネル?どうしたの?顔が赤いけど、もう湯当たりしたの」
ライオネルが挙動不審だ。俺と視線を合わせようとしない。
「ライオネル?」
「ケイ、頼むから・・胸を隠してくれ」
「はぁ?」
「ち、乳首が丸出しだ。それは、とてもはしたない姿だ。ケイは、その様な姿をしてはいけない。今すぐに、胸を隠して欲しい」
「下半身を隠しているタオルで、胸を隠せと言ってるの、ライオネル?それ、おかしいでしょ。第一、男が胸を隠す必要はないだろ。しっかりしてよ、ライオネル」
「し、しかし・・あまりに、刺激的だ」
ライオネルは、どこまでウブなんだ。ここまでウブだと、気持ち悪いな。まさか、童貞?
「ライオネルは、もしかして童貞なの?」
「はぁっ!?」
「ケイ~。それはあり得ないな。騎士団に所属していた頃は、ライオネルはモテまくっていた。毎日とはいわないが、男を抱いていたぞ」
「殿下!」
「真実だろうが」
「確かにそうですが、ケイに男好きだと思われたら、どうしてくれるのですか!」
「知るか。それより、ケイ。早く湯船に入らせろ。精液がトロトロして気持ち悪い」
俺は咳払いを一つした後に、説明を開始した。
「まずは、下半身をタオルで隠して下さい。二人とも、堂々とデカちんを自慢げにぶら下げて、おっさんは非常に不愉快です。ライオネル、タオルを腰に巻いて」
「すまない、ケイ。このタオルのサイズでは、腰に巻けない。それに、巻いても・・あれは、はみ出すと思われる」
「くそっ、デカちんが!ふ、仕方ない。それでは、タオルで大事な部分を隠しながら、彼方の小さな湯船に行きましょう。そして、桶に湯をくみ、掛け湯をします」
ライオネルは大股で歩き、小さな湯船の前で立ち止まった。そして、桶で湯を汲むと、立ったままザブザブと湯をかぶった。飛沫が周辺に飛び散り、朝風呂組の人たちが嫌な顔をした。俺は朝風呂組に謝りながら、ライオネルに近づき尻を蹴った。
「ライオネル、桶を貸して!俺が見本を見せるから。こうして、湯を浴びます、殿下」
俺は静かに片膝を付くと、桶に汲んだ湯を肩口からゆっくりと流した。全身に温かい温泉の成分が広がる。この心地よさ。最高だ!
「あぁ、きもちいぃ、さいこう~ふぅ~」
俺は快楽の声を上げていた。そして、どうだとばかりに、ライオネルとウィリアムズ殿下を見た。だが、奴等は、前屈姿勢になって俯いていた。俺が入浴法を実践しているのに、こいつらは何をしている?
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