おっさん家政夫は自警団独身寮で溺愛される

月歌(ツキウタ)

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おっさん家政夫

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「ご主人様、いけません。そちらは、俺の仕事の範疇外です。ぺニスは即座にズボンに収納願います、ご主人様」

「無理だ。裸にエプロンなどという、ハレンチ極まりない姿で給仕をしながら・・俺に我慢せよと言うのか?そのプリプリ尻を、見なかった事にするなど無理だ!」

「うわっ!?」

イケメン紳士があれを出したまま、俺に襲いかかってきた。床に押し倒された俺は、男に抵抗してイケメン顔を爪で引っ掻いた。だが、男は怯まず、俺のおっさん尻をモミモミしてきた。

「ふにゃっ、うぁ!?」
「ふふふ、もう逃さん!」

「ひゃぁ、おっさんの尻をモミモミするなぁ!変態だな!?同僚の料理人を呼ぶぞ!」

「叫びたければ、好きにしろ。部屋の扉はカシの木製で、鍵も掛かっている。誰も入ることは出来ない!一目君を見たときから、その体を味わいたかった。いただきます」

濃厚キスを求めてきた男に、俺は必死に抵抗した。ギルド風俗課の「☆裸エプロン家政夫コース☆」を、何度も利用していたお得意様らしいが、これは明らかに規約違反だ。仕方ないな。

「ライオネルーーー!!」

俺の叫びとほぼ同時に、同僚のライオネルが扉を蹴っ飛ばして突入してきた。元王国騎士のライオネルの肉体美が、裸エプロンから惜しげもなく剥き出しとなる。

「ケイ!今、助ける!」
「ライオネル、殺すなよ!」
「了解だ」

ライオネルは、軽々とイケメン紳士を俺から引き剥がした。そして、床に投げ飛ばした。

「ぐひゃー!」

イケメン紳士は、そのまま気を失ったようだ。それを確認すると、ライオネルは俺に駆け寄ってきた。

「大丈夫か、ケイ?」

「床で頭を打ったみたい。でも、これで裸エプロン家政夫の皆の訴えは、正しかった事が証明されたね!」

「仕事に付き合わせてすまなかった、ケイ。ギルドから調査依頼を受けたものの、俺や他の自警団の裸エプロン姿では、奴は襲ってこなかった。自警団の家政夫であるケイに、囮の真似をさせ申し訳なかった。だが、ケイのお陰でこの男の規約違反は明らかになった。今後、この男は、ギルド風俗課の利用を、禁止されることになるだろう」

「あのね、俺も自警団の一員であることを忘れないでくれるかな、ライオネル?荒事は苦手だから、自警団の家政夫の仕事に専念しているけど、必要なら何時だって手伝うよ?とにかく、うまくいって良かったよ。自警団の事務所に帰る前に、ギルドに寄ってこの件を報告する?」

「ああ、そのつもりだ。ケイ、今日は外食にしよう。好きなものを奢るぞ」

「お、いいね~!」

俺とライオネルは、裸エプロンから何時もの自警団の制服に着替えて、貴族の邸宅を後にした。


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