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140字小説
指先に
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#創作BL
指の先に冷たい感覚。ガラス越しに冬の景色が広がる。溢れたため息は白く結晶化する。必ず帰還すると兄は約束した。だが、戦が終わっても帰らない。ガラスに額を押しあて目を閉じる。また一緒に馬で駆けたい。春の花咲く丘で花びらを散らし馬を走らせる。
帰ってきて欲しい。帰ってきて。
指の先に冷たい感覚。ガラス越しに冬の景色が広がる。溢れたため息は白く結晶化する。必ず帰還すると兄は約束した。だが、戦が終わっても帰らない。ガラスに額を押しあて目を閉じる。また一緒に馬で駆けたい。春の花咲く丘で花びらを散らし馬を走らせる。
帰ってきて欲しい。帰ってきて。
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