✿エロBL小話をAI挿絵と共に【1】✿

月歌(ツキウタ)

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ツイノベ

すれ違い

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#創作BL  #BL小説

どうしよう。男に告白された!で、俺は喜んでる。それはそうだ。中学の時からずっと好きだったんだから。俺の片思いだと思ってた。女の子といつも付き合ってたこいつが、俺のことが好き?本当に?どうしよう。なんて答えたらいい?抱きつきたいくらい嬉しいのに、言葉が出てこない。


◇◇◇

「好きだ。付き合ってた欲しい」

言ってしまった。相手からの返事がない。気まずい沈黙だ。辛い。やっぱり告白するんじゃなかった。そりゃ、返事にこまるよな。中学からの付き合いの男から告白されて喜ぶやつがいるかよ。もしかしたらと‥期待してしまった。俺の性癖を受け入れてくれるって期待した。


◇◇◇

早く返事しないと。なんて言えばいい?前から好きだったって素直に言えばいい。なのに、喉がしまる。緊張して躊躇って‥何だこれ。声がでない。辛い。早く返事を。早く!早く!

「悪い、気持ち悪いよな」
!?
「忘れてくれ。ゴメンな」

違う!違う!違う!
そんな顔しないで!俺はお前が好きなんだ。


◇◇◇


「俺、先に帰るわ。まじ、御免な」

早く立ち去りたい。こいつのこんな、泣きそうな困った顔を見たくない。逃げ出したい。早く立ち去ろう。

「じゃあ、またな‥」

『また』なんてない。もうない。俺は振られた。もう、会ってくれない。たぶん。終わりだ。この想いは終わったんだ。

「!?」


◇◇◇


抱きついた。背中に抱きついた。親友の広い背中。俺に背中を見せるなよ。去っていくな。かってに去っていくな。嬉しくて、でも、言葉が出ないんだよ!

「‥‥っ」
「あの、同情とかなら‥キツイからやめてくれ。俺は大丈夫だから」

俺が大丈夫じゃないの!そんな辛そうな顔するな!俺の気持ち伝われ。


◇◇◇


「その‥俺が帰るのが嫌なのか?」
「‥‥っ」

返事はない。でも、頷いた。たぶん同情だ。それでも‥まだ親友でいられるなら。元に戻ってもいいなら。告白する前に。自然に。自然に話しかけろ。

「わかった。その、難波か梅田どっちかに遊びに行くか?」

「な、難波」
「ん、難波な」

親友で‥‥。


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