ホラー短編集【かなり短い】

卵かけご飯

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夫は卵かけご飯が大好き。いつも夕飯は卵かけご飯にして、おかずを食べる。

「卵かけご飯に合うおかずを作ってくれよ。短時間のパートしかしてないのに、料理が簡単すぎるだろ」

「ごめんなさい」

「卵かけご飯に茶碗蒸しが合うと思ったのか？頭湧いてるだろ」

私が茶碗蒸しを食べたくて作っただけ。貴方は同じおかずがないと機嫌が悪くなるでしょ？なのに、食べても怒るなんて‥‥最低。

「ごめんなさい」
「謝って改善しないなら謝るな。」
「っ、あの‥‥」
「使えない部下と一緒だな」

部下いるんだ？あの給料だから、万年ヒラ社員だと思ってた。

子供ができなかったから生活できてるけど、私のパート代がなかったら銀行の引き落としも滞るのよ。

「明日はマシな飯を作れよ」
「はい‥‥」

今は冬だから無理だけど、また暖かくなったら卵を直射日光に当てて菌を増殖させよう。

土で汚した針を卵に突き刺して、腹を壊して死ねばいい。鬱陶しいのよ、あんたの存在が。



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