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攻略対象者
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◆◆◆◆◆
僕はラケールにエスコートされながら、教室にいる攻略対象者の様子をチェックする。攻略対象者は四人いる。BLゲームとしては人数は少ないが、18禁なのでアナルセックスは十分堪能できるので安心して欲しい。
①アルフレート = ガーディナー
僕の義理の兄上で、侯爵家次期当主。性は男性の上位アルファ。
現在、机に座っている。経済学書「領地運営の全て」を読んでいた模様。アンリの騒動は無視している。兄上の視線は、僕に向いている。何故か、睨まれている・・辛い。
②ジョーバー = カナレハス
Aクラスの教師。性は男性の上位アルファ
現在、主人公のアンリと大接近中。ただし、主人公に襟を掴まれにらみ合いの最中。恋愛感情はみられないが、嫌いからの好きへの発展に期待する。視線は僕に向けられている。
③ケルスティン = グルブランソン
伯爵家次期当主。性は男性の上位アルファ
現在、机に座っている。ミステリー小説「上位アルファ荘の惨劇」を読んでいた模様。ちなみに、僕もそれは読んだが犯人は探偵だ。アンリの騒動は無視している。視線は僕に向けられている。
④ライモンド = ビリバンティ
伯爵家次期当主。性は男性の上位アルファ
現在、アンリと先生の間に割って入ろうとしている。これは、嫉妬によるものか?いや、残念ながら正義感からの行動のようだ。だが、アンリへの好感度は、他の攻略対象者より上かな?視線は僕に向けられている。
「ルチア」
「なに?」
「男どもに色目を使うな。特に、アルフレートを見つめすぎだ。俺の運命の番だって事を忘れるなよ。さ、イチャイチャしながら、アンリを確保するぞ」
「あ、そうだった。じゃあ、ラケール」
「ん?」
「首筋の噛み口、ねっとり舐めて」
「っ!」
「先生の意識を、アンリから悪役オメガの僕に惹き付けるの。で、『不埒な行為はやめるように』と注意されたところで、アンリの確保にうごくよ。さ、なめて」
いきなりだった。ラケールが僕を抱きしめて唇を奪った。深く絡む舌がやがて唇を舐め、僕の首筋に移動する。
「あっ、ラケール」
「ルチア・・」
アルフレート兄上が噛んだ傷口を、ラケールがねっとりと舐める。上位アルファの醸す色香に酔いそうになり、僕はラケールに体を預ける。
「何をしている!?」
教室に怒鳴り声が響いた。ふふ、先生。罠にかかりましたね。と、思ったら違ってた。僕の腕を掴みラケールから引き剥がしたのは、アルフレート兄上だった。
「あ、兄上!?」
「どういうつもりだ、ルチア!俺への腹いせから、侯爵家の家名まで落とすつもりか!その首筋の噛み口を、ラケールに舐めさせるなんて。アルファ性を馬鹿にしているのか?くそ、ふざけるな、ルチア!」
腕を強く掴まれ痛みが走る。僕は涙目になり、アルフレート兄上に抗議した。
「痛いです、兄上!」
「黙れ!」
アルフレート兄上の言葉に身を強張らせた時、ラケールが威圧的に兄上を睨み付けた。そして、鋭い声を発した。
「アルフレート、俺のルチアを返せ。ルチアは俺の『運命の番』だ。俺はあんたより、ルチアとの付き合いが長い。そしてようやく、『運命の番』だって気が付いたんだ。気分が高まってキスしたくなるときもある。あんたは、関係ない」
「『運命の番』だと?そんな茶番で俺を騙せると思っているのか、ラケール。お前はベータの女や男と、性行為を繰り返している。そんな奴が、ルチアの『運命の番』を名乗るな!ルチアは俺の大切な弟だ!俺が認めた相手にしか、渡すつもりはない」
主人公を確保するつもりが、アルフレート兄上に確保されてしまった。そして、ラケールはベータの男女とやりチンしてたみたい。
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僕はラケールにエスコートされながら、教室にいる攻略対象者の様子をチェックする。攻略対象者は四人いる。BLゲームとしては人数は少ないが、18禁なのでアナルセックスは十分堪能できるので安心して欲しい。
①アルフレート = ガーディナー
僕の義理の兄上で、侯爵家次期当主。性は男性の上位アルファ。
現在、机に座っている。経済学書「領地運営の全て」を読んでいた模様。アンリの騒動は無視している。兄上の視線は、僕に向いている。何故か、睨まれている・・辛い。
②ジョーバー = カナレハス
Aクラスの教師。性は男性の上位アルファ
現在、主人公のアンリと大接近中。ただし、主人公に襟を掴まれにらみ合いの最中。恋愛感情はみられないが、嫌いからの好きへの発展に期待する。視線は僕に向けられている。
③ケルスティン = グルブランソン
伯爵家次期当主。性は男性の上位アルファ
現在、机に座っている。ミステリー小説「上位アルファ荘の惨劇」を読んでいた模様。ちなみに、僕もそれは読んだが犯人は探偵だ。アンリの騒動は無視している。視線は僕に向けられている。
④ライモンド = ビリバンティ
伯爵家次期当主。性は男性の上位アルファ
現在、アンリと先生の間に割って入ろうとしている。これは、嫉妬によるものか?いや、残念ながら正義感からの行動のようだ。だが、アンリへの好感度は、他の攻略対象者より上かな?視線は僕に向けられている。
「ルチア」
「なに?」
「男どもに色目を使うな。特に、アルフレートを見つめすぎだ。俺の運命の番だって事を忘れるなよ。さ、イチャイチャしながら、アンリを確保するぞ」
「あ、そうだった。じゃあ、ラケール」
「ん?」
「首筋の噛み口、ねっとり舐めて」
「っ!」
「先生の意識を、アンリから悪役オメガの僕に惹き付けるの。で、『不埒な行為はやめるように』と注意されたところで、アンリの確保にうごくよ。さ、なめて」
いきなりだった。ラケールが僕を抱きしめて唇を奪った。深く絡む舌がやがて唇を舐め、僕の首筋に移動する。
「あっ、ラケール」
「ルチア・・」
アルフレート兄上が噛んだ傷口を、ラケールがねっとりと舐める。上位アルファの醸す色香に酔いそうになり、僕はラケールに体を預ける。
「何をしている!?」
教室に怒鳴り声が響いた。ふふ、先生。罠にかかりましたね。と、思ったら違ってた。僕の腕を掴みラケールから引き剥がしたのは、アルフレート兄上だった。
「あ、兄上!?」
「どういうつもりだ、ルチア!俺への腹いせから、侯爵家の家名まで落とすつもりか!その首筋の噛み口を、ラケールに舐めさせるなんて。アルファ性を馬鹿にしているのか?くそ、ふざけるな、ルチア!」
腕を強く掴まれ痛みが走る。僕は涙目になり、アルフレート兄上に抗議した。
「痛いです、兄上!」
「黙れ!」
アルフレート兄上の言葉に身を強張らせた時、ラケールが威圧的に兄上を睨み付けた。そして、鋭い声を発した。
「アルフレート、俺のルチアを返せ。ルチアは俺の『運命の番』だ。俺はあんたより、ルチアとの付き合いが長い。そしてようやく、『運命の番』だって気が付いたんだ。気分が高まってキスしたくなるときもある。あんたは、関係ない」
「『運命の番』だと?そんな茶番で俺を騙せると思っているのか、ラケール。お前はベータの女や男と、性行為を繰り返している。そんな奴が、ルチアの『運命の番』を名乗るな!ルチアは俺の大切な弟だ!俺が認めた相手にしか、渡すつもりはない」
主人公を確保するつもりが、アルフレート兄上に確保されてしまった。そして、ラケールはベータの男女とやりチンしてたみたい。
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