51 / 59
第51話 入院中です
しおりを挟む
◆◆◆◆◆◆
アルフレッド・ノーマンが蹴り飛ばした扉は、僕の左手の薬指を見事に砕いてくれた。文字出演モブの僕でも骨折するのだから、一般灰色人間なら確実に色々骨折していたに違いない。
因みにハッシュは心臓が一時停止したにも関わらず、僕よりも先に退院していった。流石は、お助けキャラ。
現在文字出演モブの僕は、病院に入院中である。但し、指の骨折が原因ではない。どうも、ハッシュの盛った薬の後遺症なのか、時々エロくなる症状が残ってしまったのだ。とても馬鹿らしい後遺症だとは思うが、不細工ライカちゃんにとっては、深刻な問題である。
もしも、僕が学園でエロくなって服を脱ぎだしたとする。すると、刑法第174条「公然わいせつ」罪になってしまうのだ。もしもこれが、我らの可愛い主人公アイリス=スノードロップならば、罪には問われないだろう。寧ろ彼の『癒し係』としての能力が最大限に発揮されて、学園全体に癒しの風が吹きHPもMPも全回復するに違いない。だがしかし、不細工な僕が脱いでもただの犯罪だ!!
という事で、治療の為に入院している。エロイ気分になったら、即座に薬を飲むリハビリを受けている。因みにこの飲み薬もハッシュの開発の為、不安しかない。
「あ・・エロイ気分になってきた・・」
仕方がないので、僕は病室を出た。学園併設の病院内には、リハビリステーションがある。ここで、僕は薬を飲む練習をする事になる。皆は不思議に思うに違いない。何故、病室でリハビリを行わないのかと?僕もそう思って先生に尋ねたが、実に歯切れの悪い答えしか返ってこなかった。
だが、初めてリハビリステーションに行った日に既に元凶は分かっている。今日も、にこやかにハッシュ・アルカロイドが待っていた。特設のセットが組まれていて、今日の背景は何故かビーチだ。
ハッシュはあれだけ色々やらかしているのに、どうやら学園に守られているようで罪には問われなかった。まあ、彼が開発した自白剤『真実の愛』の特許権を奪われて散々泣いていたが、まあ仕方ないだろう。
とにかく、彼はこの病院まで好き勝手に使い放題だ。何かしら悪事に手を染めて、学園に利益を捧げているらしい。この学園ヤバいな。
でも、僕も危うくパウル・ミュラーの尻に突っ込んで、犯罪者になるところだった。ハッシュが無罪放免となったので、僕も罪には問われなかった。とにかく、童貞を捨てる事がいかに難しいかを実感した。ここは、戦略を練って取り組むしかない。
「ライカ、ここに来たという事は・・・エロくなってきたんだね?」
「まあ少し・・」
「でも、薬はまだ飲まないでね。さあ、特設のセットを組んだからそこでポージングとって・・ぐっ・・」
「大丈夫、ハッシュ?」
「大丈夫ではない。ライカの入院着が可愛すぎて・・勃起したら、コックリングが食い込んできた。おぐうううっ」
そうなのだ。ハッシュ・アルカロイドは童貞を捨てる為に、早漏を治療すべくコックリングを付け始めたのだ。
勿論、彼は早漏の治療薬を開発中なのだが、中々開発に苦戦しているようだ。発射を止めるクスリを開発すること自体に、ハッシュは抵抗があるようだ。もっとも、その早漏治療薬の開発途中に偶然の産物として、僕が今服用中の頓服薬『エロ止め』が生まれたのだ。
とにかく、ハッシュは、早漏治療薬ができるまではコックさんを嵌め続けるらしい。
因みに本物のコックさんは、僕が見つけた麻酔針だけでなく更に数十本、体に打ち込まれていた。とんでもない早業でハッシュが打ち込んだのだ。奴の恐ろしさを改めて感じた。だが、コックさんのムキムキ筋肉がその麻酔針の何本かを弾き飛ばした事で、命を取り留めたらしい。
かっこいい、コックさん!!
「はぁはぁ、いたっ・・いきたい。出したい・・ぐふっ」
「ねえ、ハッシュの方が入院が必要なんじゃないの・・・ああぁつ、やらぁ・・服脱いでいい?」
「だ、ダメだ。まだ、ビデオがセットされていない。あああ、乳首が見えてる。ああっ、うぐっ、ダメだ・・はぁはぁ、コックリングを外すしかない。いや、ダメだ、早漏を治さねば・・童貞が捨てられ・・いてててっ」
「はぁはぁ、ああ・・脱ぎたい。ダメなの・・ハッシュ~、らめぇ・・・」
そろそろ、頭がヤバくなってきたが、ハッシュが頑張っているのでこちらも頑張る事にした。もはや我慢汁・・ではなく、我慢大会だ!!
「はぁはぁ、ハッシュ・・この水着・・着るの?女性用に見えるけど?」
「ライカなら何でも似合う・・はぁはぁ、うぐっ・・もちろん、男性用もOKだよ。むしろ、男性用が良いかな・・これなんて、どう、露出も完璧だし・・いや、こちらの紫色が・・ベラドンナ草の花を想わせて・・いけるっうう」
「分かったぁあ・・ハッシュ・・乳輪・・間違えた、入院着脱がせてぇ~」
「うごおおおおお、はぁはぁ、締まる、あそこが・・ちぎれる。だが、まだだぁああーーーーーー!!」
ぬぎっ
「やぁん!ハッシュったら、一気に脱がせないでぇ!」
「うごおおおお、ライカがパンツを履いていなかったぁーーー!!」
「だって、病室から・・・エロイ気分だったから、脱いじゃったーーあははぁ!」
「無理無理、無理だ。リング外す。リングぅうううっーーー、外れない!鍵付きだったぁーーああーー!」
ヤバい、薬だ。薬を飲もう。
「薬のみまーーーーす!」
リハビリステーションは現在貸し切り状態で、一斉に職員が駆け寄ってきた。必死の形相である。
「医療過誤を防ぐために、お名前を教えてください!」
「ラ、ライカ・・だったかな。いや、エロかだったけ・・あれ?」
「頑張ってください、ライカさん!!」
「うう、ライカ=ベラドンナだった。あれ、エロイ・・アルフレッド・ノーマンの声がエロくてたまりません。今、彼の声が聞こえたような?はぁはぁ・・発射メロディーが聞こえる」
「さあ、ライカ=ベラドンナさん、お薬の時間ですよ。お水と一緒にゆっくり飲んでくださいね」
ざわざわ
「ライカ=ベラドンナーーーー!!」
「関係者以外は立ち入り禁止です!」
「俺はライカの恋人であり、将来の伴侶だ!何故なら、俺がライカの左手の薬指を骨折させてしまったからだ!!本来なら、愛の証である指輪をはめる指を骨折させてしまった。医者は一生曲がったままかもしれないと言っていた。ううう、俺はライカを傷つけてしまった。まさか、扉の後ろにライカがいるなんて愛をもってしても、分からなかった。ああ、俺のライカぁ。ライカに会わせてくれ!!」
僕は入院着を整えると深呼吸をして、アルフレッド・ノーマンに近づいた。背後からは、ハッシュの悲鳴が聞こえている。きっと、職員の誰かが、コックリングの鍵を管理していると思うのだが・・早く外してあげるといいのに。
「やあ、アルフレッド・ノーマン。お見舞いに来てくれたの?」
「うっ、入院着でウロウロしてはいけないよ、ライカ=ベラドンナ。襲われたらどうするんだ!!」
「大丈夫だよ。こんな不細工は誰も襲わないから。それより、お見舞いのお菓子持ってきてくれた?」
「ああ、持ってきたとも。その・・病室で一緒に食べてもいいかな?」
「いいよ、もちろん。風紀委員の皆がどう過ごしているか教えてくれる?それとアイリスの様子も教えて。ねえ、ねえ、パウル・ミュラーとアイリス=スノードロップをくっつけたいんだけど・・何かアイデアはない?」
「それは病室でゆっくりと相談しよう」
「そうだね、アルフレッド・ノーマン!今日もいい声してるね」
「あ、ありがとう・・ライカ=ベラドンナ」
今日も平和な入院生活を送っている。
◆◆◆◆◆◆
アルフレッド・ノーマンが蹴り飛ばした扉は、僕の左手の薬指を見事に砕いてくれた。文字出演モブの僕でも骨折するのだから、一般灰色人間なら確実に色々骨折していたに違いない。
因みにハッシュは心臓が一時停止したにも関わらず、僕よりも先に退院していった。流石は、お助けキャラ。
現在文字出演モブの僕は、病院に入院中である。但し、指の骨折が原因ではない。どうも、ハッシュの盛った薬の後遺症なのか、時々エロくなる症状が残ってしまったのだ。とても馬鹿らしい後遺症だとは思うが、不細工ライカちゃんにとっては、深刻な問題である。
もしも、僕が学園でエロくなって服を脱ぎだしたとする。すると、刑法第174条「公然わいせつ」罪になってしまうのだ。もしもこれが、我らの可愛い主人公アイリス=スノードロップならば、罪には問われないだろう。寧ろ彼の『癒し係』としての能力が最大限に発揮されて、学園全体に癒しの風が吹きHPもMPも全回復するに違いない。だがしかし、不細工な僕が脱いでもただの犯罪だ!!
という事で、治療の為に入院している。エロイ気分になったら、即座に薬を飲むリハビリを受けている。因みにこの飲み薬もハッシュの開発の為、不安しかない。
「あ・・エロイ気分になってきた・・」
仕方がないので、僕は病室を出た。学園併設の病院内には、リハビリステーションがある。ここで、僕は薬を飲む練習をする事になる。皆は不思議に思うに違いない。何故、病室でリハビリを行わないのかと?僕もそう思って先生に尋ねたが、実に歯切れの悪い答えしか返ってこなかった。
だが、初めてリハビリステーションに行った日に既に元凶は分かっている。今日も、にこやかにハッシュ・アルカロイドが待っていた。特設のセットが組まれていて、今日の背景は何故かビーチだ。
ハッシュはあれだけ色々やらかしているのに、どうやら学園に守られているようで罪には問われなかった。まあ、彼が開発した自白剤『真実の愛』の特許権を奪われて散々泣いていたが、まあ仕方ないだろう。
とにかく、彼はこの病院まで好き勝手に使い放題だ。何かしら悪事に手を染めて、学園に利益を捧げているらしい。この学園ヤバいな。
でも、僕も危うくパウル・ミュラーの尻に突っ込んで、犯罪者になるところだった。ハッシュが無罪放免となったので、僕も罪には問われなかった。とにかく、童貞を捨てる事がいかに難しいかを実感した。ここは、戦略を練って取り組むしかない。
「ライカ、ここに来たという事は・・・エロくなってきたんだね?」
「まあ少し・・」
「でも、薬はまだ飲まないでね。さあ、特設のセットを組んだからそこでポージングとって・・ぐっ・・」
「大丈夫、ハッシュ?」
「大丈夫ではない。ライカの入院着が可愛すぎて・・勃起したら、コックリングが食い込んできた。おぐうううっ」
そうなのだ。ハッシュ・アルカロイドは童貞を捨てる為に、早漏を治療すべくコックリングを付け始めたのだ。
勿論、彼は早漏の治療薬を開発中なのだが、中々開発に苦戦しているようだ。発射を止めるクスリを開発すること自体に、ハッシュは抵抗があるようだ。もっとも、その早漏治療薬の開発途中に偶然の産物として、僕が今服用中の頓服薬『エロ止め』が生まれたのだ。
とにかく、ハッシュは、早漏治療薬ができるまではコックさんを嵌め続けるらしい。
因みに本物のコックさんは、僕が見つけた麻酔針だけでなく更に数十本、体に打ち込まれていた。とんでもない早業でハッシュが打ち込んだのだ。奴の恐ろしさを改めて感じた。だが、コックさんのムキムキ筋肉がその麻酔針の何本かを弾き飛ばした事で、命を取り留めたらしい。
かっこいい、コックさん!!
「はぁはぁ、いたっ・・いきたい。出したい・・ぐふっ」
「ねえ、ハッシュの方が入院が必要なんじゃないの・・・ああぁつ、やらぁ・・服脱いでいい?」
「だ、ダメだ。まだ、ビデオがセットされていない。あああ、乳首が見えてる。ああっ、うぐっ、ダメだ・・はぁはぁ、コックリングを外すしかない。いや、ダメだ、早漏を治さねば・・童貞が捨てられ・・いてててっ」
「はぁはぁ、ああ・・脱ぎたい。ダメなの・・ハッシュ~、らめぇ・・・」
そろそろ、頭がヤバくなってきたが、ハッシュが頑張っているのでこちらも頑張る事にした。もはや我慢汁・・ではなく、我慢大会だ!!
「はぁはぁ、ハッシュ・・この水着・・着るの?女性用に見えるけど?」
「ライカなら何でも似合う・・はぁはぁ、うぐっ・・もちろん、男性用もOKだよ。むしろ、男性用が良いかな・・これなんて、どう、露出も完璧だし・・いや、こちらの紫色が・・ベラドンナ草の花を想わせて・・いけるっうう」
「分かったぁあ・・ハッシュ・・乳輪・・間違えた、入院着脱がせてぇ~」
「うごおおおおお、はぁはぁ、締まる、あそこが・・ちぎれる。だが、まだだぁああーーーーーー!!」
ぬぎっ
「やぁん!ハッシュったら、一気に脱がせないでぇ!」
「うごおおおお、ライカがパンツを履いていなかったぁーーー!!」
「だって、病室から・・・エロイ気分だったから、脱いじゃったーーあははぁ!」
「無理無理、無理だ。リング外す。リングぅうううっーーー、外れない!鍵付きだったぁーーああーー!」
ヤバい、薬だ。薬を飲もう。
「薬のみまーーーーす!」
リハビリステーションは現在貸し切り状態で、一斉に職員が駆け寄ってきた。必死の形相である。
「医療過誤を防ぐために、お名前を教えてください!」
「ラ、ライカ・・だったかな。いや、エロかだったけ・・あれ?」
「頑張ってください、ライカさん!!」
「うう、ライカ=ベラドンナだった。あれ、エロイ・・アルフレッド・ノーマンの声がエロくてたまりません。今、彼の声が聞こえたような?はぁはぁ・・発射メロディーが聞こえる」
「さあ、ライカ=ベラドンナさん、お薬の時間ですよ。お水と一緒にゆっくり飲んでくださいね」
ざわざわ
「ライカ=ベラドンナーーーー!!」
「関係者以外は立ち入り禁止です!」
「俺はライカの恋人であり、将来の伴侶だ!何故なら、俺がライカの左手の薬指を骨折させてしまったからだ!!本来なら、愛の証である指輪をはめる指を骨折させてしまった。医者は一生曲がったままかもしれないと言っていた。ううう、俺はライカを傷つけてしまった。まさか、扉の後ろにライカがいるなんて愛をもってしても、分からなかった。ああ、俺のライカぁ。ライカに会わせてくれ!!」
僕は入院着を整えると深呼吸をして、アルフレッド・ノーマンに近づいた。背後からは、ハッシュの悲鳴が聞こえている。きっと、職員の誰かが、コックリングの鍵を管理していると思うのだが・・早く外してあげるといいのに。
「やあ、アルフレッド・ノーマン。お見舞いに来てくれたの?」
「うっ、入院着でウロウロしてはいけないよ、ライカ=ベラドンナ。襲われたらどうするんだ!!」
「大丈夫だよ。こんな不細工は誰も襲わないから。それより、お見舞いのお菓子持ってきてくれた?」
「ああ、持ってきたとも。その・・病室で一緒に食べてもいいかな?」
「いいよ、もちろん。風紀委員の皆がどう過ごしているか教えてくれる?それとアイリスの様子も教えて。ねえ、ねえ、パウル・ミュラーとアイリス=スノードロップをくっつけたいんだけど・・何かアイデアはない?」
「それは病室でゆっくりと相談しよう」
「そうだね、アルフレッド・ノーマン!今日もいい声してるね」
「あ、ありがとう・・ライカ=ベラドンナ」
今日も平和な入院生活を送っている。
◆◆◆◆◆◆
31
お気に入りに追加
2,533
あなたにおすすめの小説
皇帝陛下の精子検査
雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。
しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。
このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。
焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?
特殊な学園でペット扱いされてる男子高校生の話
みき
BL
BL R-18 特殊な学園でペット扱いされてる男子高校生が、無理矢理エロいことされちゃう話。
愛なし鬼畜→微甘 貞操帯 射精管理 無理矢理 SM 口淫 媚薬
※受けが可哀想でも平気な方向け。
高校生×高校生
※表紙は「キミの世界メーカー」よりお借りしました。
凪に顎クイされてる奏多イメージ
脅されて壁穴にアナルを10回押し付ける事になった俺
うずみどり
BL
いじめっ子が脅されて壁穴にアナルを10回押し付ける事になった。
脅迫の内容は「ホモだって言い触らされたくなければケツの中を洗ってローションを仕込み、壁に空いた穴にアナルを押し付ける事」そして「良いと言うまで尻を壁から離さない」、「こちらの言い付けを破ったらペナルティ」、「ちゃんと守れたら10回で終わらせてやる」。
こんな事で処女を散らすなんて……。けれど選ぶ余地はなかった。証拠写真をバラ撒かれたら人生が終わる。
10回だけ我慢するんだ……。
俺は相手が誰かもわからず、尻穴を差し出す事になった。
ヤッてるだけのエロ妄想短編……の筈が拗らせマンになりました。
そんな訳ねえよ! というツッコミはひとまず押さえてお読み下さい。
※)少スカ、無理やり注意です!(今さら)
※)ムーンライトノベルズ様にも投稿してます。
旦那様、お仕置き、監禁
夜ト
BL
愛玩ペット販売店はなんと、孤児院だった。
まだ幼い子供が快感に耐えながら、ご主人様に・・・・。
色々な話あり、一話完結ぽく見てください
18禁です、18歳より下はみないでね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる