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第44話 コックさんと再会
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◆◆◆◆◆◆
僕は、勉学の相談をウォーレン・ヒルにするつもりだった。だが、彼は入院してしまった。彼は花の受粉シーンで、興奮を覚える体になってしまったらしい。入院期間は三日間とはいえ、相当の重症だ。もっと長引く可能性だってある。
何といっても、受粉シーンで射精してしまう体だ。春になったら、そこらじゅうで発射してしまうに違いない。なんて可哀そうなウォーレン・ヒル。どうして、そんな体になってしまったのか不明だ。決して、第一回『エロ動画射精会』が原因ではないはずだ。もしそうなら、『監視係』の不備として、学園側に目を付けられてしまう。という事で、原因は不明という事にしておこう。僕は何も知らない。
とにかく、そんな状態の彼に、これ以上の負担はかけられない。どうすべきか悩んでいると、思いがけない人物が相談相手として浮上した。
元『凌辱モブ』のフィスト・ファックである。
以前の彼はアイリス=スノードロップへの妄執から、彼と同じ教室にいる為に「薬理学」を学んでいた。だが、アイリスへの想いから解放されたことで、別の分野に興味があった事を思い出したらしい。彼は、学園に相談の上で学問を変更していた。彼の変更先は、「法学」だった。僕にとっては、相談相手としてはピッタリである。
何故なら、学園側から「薬理学」から、社会科学系統の「法学」または「政治学」に、学問を変更するようにすすめられているからである。ものすごく成績が悪くて学園側より変更を求められているが、それについては秘密にして、フィストに相談する事にした。
という訳で、フィスト・ファックに会いに行くことにした。彼は、第十教室にいる。
第一教室は、『薬理学』を学ぶ生徒が集まっている。麗しの主人公であるアイリスも、薬理学の研修者を目指して学んでいる為、第一教室はとにかく絵面が華やかでキラキラなのだ。まず、攻略対象者、パウル・ミュラーにウォーレン・ヒルの二名、お助けキャラのハッシュ・アルカロイドの一名、そして、時々は、カール先生も壇上に立つ。カール先生が教師として壇上に立つ姿はとんでもなく美しい。
調教先生がそろった時には、もはや教室からはキラキラ光線が溢れていると言っても過言ではない。但し、カール先生は教室を去る時には、常に可愛い生徒に資料を運ばせ、色々な場所でエロイ調教をする為に風紀委員とサポート係は大忙しになる。因みに、もう一人の攻略対象者のアルフレッド・ノーマンは学園より研究室を貰っているので、第一教室に来ることはない。
そして、第十教室には社会科学系統の「法学」&「政治学」を学ぶ生徒が集まっている。
第十教室を覗き込んで、その絵面の地味さにびびった。別に彼らが不細工という訳ではない。ただ華が無いのだ。不細工さならば僕が勝っている。いや、自分を卑下するのはやめよう。先日、計算好きのウォーレン・ヒルに、僕の顔を分析してもらったところ、僕の顔面は黄金比率は完璧なのだが何故か不細工らしい。うーむ、表情筋の問題だろうか?
その第十教室に、フィスト・ファックを見つけた。僕は笑顔を浮かべた。とにかく、何時もにこやかライカ=ベラドンナでいくしかない。第十教室前で通り過ぎる生徒に声を掛けた。
「ちょっといいですか?フィスト・ファックさんを呼んでもらえます」
「あ、そんなの自分で勝手に教室に入って声かけろ、不細工」
「う、わかりました」
最近、キラキラ達に優しくされて自分がモブである事を忘れていた。こういう態度にいちいち反応してはいけない。第十教室の入り口でもたもたしていると声を掛けられた。
「ライカ=ベラドンナ!!」
背後から呼ばれて振り返ると、筋肉が程よく付いた体格の良い男性が立っていた。でも、その声にも顔にも見覚えがあった。
「コックさん!?」
『メス化』されたはずのコックさんが、以前よりも男らしさを増していた。僕は思わず腰がメロメロになってしまって、その場に崩れ落ちそうになった。だが、そんな僕をコック・リングはしっかりと抱きとめてくれた。その胸板が、むきっとしていて素敵。
「サンソン牢獄を出所して、ようやく学園への登校許可が下りたんだ。その許可された初日に、ライカに出逢えるとは運命としか思えないな。それとも、俺に会いに来てくれたのかい、ライカ=ベラドンナ?」
「コックさん、お勤めご苦労様でしたーーー、会いたかったよぉーーーー!!」
僕はコックさんに抱きついていた。
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僕は、勉学の相談をウォーレン・ヒルにするつもりだった。だが、彼は入院してしまった。彼は花の受粉シーンで、興奮を覚える体になってしまったらしい。入院期間は三日間とはいえ、相当の重症だ。もっと長引く可能性だってある。
何といっても、受粉シーンで射精してしまう体だ。春になったら、そこらじゅうで発射してしまうに違いない。なんて可哀そうなウォーレン・ヒル。どうして、そんな体になってしまったのか不明だ。決して、第一回『エロ動画射精会』が原因ではないはずだ。もしそうなら、『監視係』の不備として、学園側に目を付けられてしまう。という事で、原因は不明という事にしておこう。僕は何も知らない。
とにかく、そんな状態の彼に、これ以上の負担はかけられない。どうすべきか悩んでいると、思いがけない人物が相談相手として浮上した。
元『凌辱モブ』のフィスト・ファックである。
以前の彼はアイリス=スノードロップへの妄執から、彼と同じ教室にいる為に「薬理学」を学んでいた。だが、アイリスへの想いから解放されたことで、別の分野に興味があった事を思い出したらしい。彼は、学園に相談の上で学問を変更していた。彼の変更先は、「法学」だった。僕にとっては、相談相手としてはピッタリである。
何故なら、学園側から「薬理学」から、社会科学系統の「法学」または「政治学」に、学問を変更するようにすすめられているからである。ものすごく成績が悪くて学園側より変更を求められているが、それについては秘密にして、フィストに相談する事にした。
という訳で、フィスト・ファックに会いに行くことにした。彼は、第十教室にいる。
第一教室は、『薬理学』を学ぶ生徒が集まっている。麗しの主人公であるアイリスも、薬理学の研修者を目指して学んでいる為、第一教室はとにかく絵面が華やかでキラキラなのだ。まず、攻略対象者、パウル・ミュラーにウォーレン・ヒルの二名、お助けキャラのハッシュ・アルカロイドの一名、そして、時々は、カール先生も壇上に立つ。カール先生が教師として壇上に立つ姿はとんでもなく美しい。
調教先生がそろった時には、もはや教室からはキラキラ光線が溢れていると言っても過言ではない。但し、カール先生は教室を去る時には、常に可愛い生徒に資料を運ばせ、色々な場所でエロイ調教をする為に風紀委員とサポート係は大忙しになる。因みに、もう一人の攻略対象者のアルフレッド・ノーマンは学園より研究室を貰っているので、第一教室に来ることはない。
そして、第十教室には社会科学系統の「法学」&「政治学」を学ぶ生徒が集まっている。
第十教室を覗き込んで、その絵面の地味さにびびった。別に彼らが不細工という訳ではない。ただ華が無いのだ。不細工さならば僕が勝っている。いや、自分を卑下するのはやめよう。先日、計算好きのウォーレン・ヒルに、僕の顔を分析してもらったところ、僕の顔面は黄金比率は完璧なのだが何故か不細工らしい。うーむ、表情筋の問題だろうか?
その第十教室に、フィスト・ファックを見つけた。僕は笑顔を浮かべた。とにかく、何時もにこやかライカ=ベラドンナでいくしかない。第十教室前で通り過ぎる生徒に声を掛けた。
「ちょっといいですか?フィスト・ファックさんを呼んでもらえます」
「あ、そんなの自分で勝手に教室に入って声かけろ、不細工」
「う、わかりました」
最近、キラキラ達に優しくされて自分がモブである事を忘れていた。こういう態度にいちいち反応してはいけない。第十教室の入り口でもたもたしていると声を掛けられた。
「ライカ=ベラドンナ!!」
背後から呼ばれて振り返ると、筋肉が程よく付いた体格の良い男性が立っていた。でも、その声にも顔にも見覚えがあった。
「コックさん!?」
『メス化』されたはずのコックさんが、以前よりも男らしさを増していた。僕は思わず腰がメロメロになってしまって、その場に崩れ落ちそうになった。だが、そんな僕をコック・リングはしっかりと抱きとめてくれた。その胸板が、むきっとしていて素敵。
「サンソン牢獄を出所して、ようやく学園への登校許可が下りたんだ。その許可された初日に、ライカに出逢えるとは運命としか思えないな。それとも、俺に会いに来てくれたのかい、ライカ=ベラドンナ?」
「コックさん、お勤めご苦労様でしたーーー、会いたかったよぉーーーー!!」
僕はコックさんに抱きついていた。
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