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第31話 フィスト調書①
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◆◆◆◆◆◆
フィスト・ファックは僕に対する強姦容疑を否認した為、ハッシュの作った強力な自白剤が使用された。
ハッシュに自白剤の成分について尋ねたところ、ベラドンナ草から抽出したアトロピンを主成分にしていると説明してくれた。どうやら、ハッシュはゲーム内でナチスが研究していた自白剤『真実の血清』を完成させてしまったようだ。因みに、ハッシュはこの自白剤を『真実の愛』と名付け現在、特許申請中らしい。
僕はウォーレンにお願いして、フィストの調書を読ませてもらう事にした。フィスト・ファックの調書内容と僕の記憶を照らし合わす事で、僕への事情聴取を免除してもらう事にした。ウォーレンは渋々ながら納得してくれた。
◇◇◇◇
『俺が廊下で、ライカ=ベラドンナに声を掛けた事は間違いない。ライカがアイリス=スノードロップの知り合いだと知って、奴にアイリスを紹介してもらおうと思ったからだ。アイリスはあの麗しい姿に相応しく、お淑やかで内気な性格だ。クラスメイトと会話する事もない。俺はアイリスに話しかける切っ掛けが欲しかった。アイリスとすれ違うだけで、俺の胸が高鳴りその細い腕を掴みたくなる。抱きしめたくなる。まさに純愛だ!!』
「成程。お前はアイリス=スノードロップに対しても良からぬ感情を抱いていた訳だな」
『アイリスへの感情は純愛だ。勘違いするな!!』
「話を戻すぞ。ライカ=ベラドンナを廊下で殴った理由はなんだ?」
『ん、ああ・・廊下でライカに声を掛けて引き留めた。俺は礼儀正しく接したつもりだ。だが、ライカに「フィスト・ファック」だと名乗った途端に、あいつは突然俺に向かって『凌辱モブ』って言葉を吐いた。その言葉を聞いた時に、胸がぞわぞわとしてライカを黙らせる必要があると思った。気が付くと殴っていた」
「フィストは随分と短気な性格だな?」
『いや、それは誤解だ。俺は短気ではない。だが、あの時はライカを黙らせる必要を感じた。『凌辱モブ』という言葉に過剰に反応した事に自分でも驚いている。だが、自身の存在意義を揺るがされたような・・まあ、そんな気がしたんだ。とにかく、俺に殴られたライカは派手に廊下に転んだ。顔に拳が当たって、赤く腫れあがってきていた。奴は、これ以上不細工になったら『伴侶契約』を迫ると脅してきたので保健室に奴を運ぶことにした」
「ライカ=ベラドンナを強姦する為に、奴を攫ってベッドのある保健室に運んだとも考えられるが?」
『そんな訳ないだろ!!あの不細工な奴を強姦したい奴がいたら、そいつは相当のマニアだ。俺が好きなのはあくまでも、アイリスただ一人だ!まあ・・ライカを抱きしめて走っている時に、俺の胸に顔を埋めてきた時は・・若干、可愛い奴だとは思った。だが、あくまでも若干だ。顔の不細工さは変わらない。時々可愛い仕草をする奴だと思っただけだ』
「成程、ライカ=ベラドンナを可愛いと思ったわけだな?」
『いや待て、誤解だ!今の部分は取り消してくれ。え、取り消せない?分かった、話を進める。保健室には看護師が不在だった。治療をどうすべきか迷っていると、ライカがベッドに座って俺に話しかけてきた。廊下で俺がライカに声を掛けた理由が知りたいと言ってきた。ベッドの隣に座るように勧められたので座って、躊躇ったがアイリスの話を切り出した。だが、ライカはアイリスを紹介する事は出来ないと断ってきた」
◇◇◇◇
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フィスト・ファックは僕に対する強姦容疑を否認した為、ハッシュの作った強力な自白剤が使用された。
ハッシュに自白剤の成分について尋ねたところ、ベラドンナ草から抽出したアトロピンを主成分にしていると説明してくれた。どうやら、ハッシュはゲーム内でナチスが研究していた自白剤『真実の血清』を完成させてしまったようだ。因みに、ハッシュはこの自白剤を『真実の愛』と名付け現在、特許申請中らしい。
僕はウォーレンにお願いして、フィストの調書を読ませてもらう事にした。フィスト・ファックの調書内容と僕の記憶を照らし合わす事で、僕への事情聴取を免除してもらう事にした。ウォーレンは渋々ながら納得してくれた。
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『俺が廊下で、ライカ=ベラドンナに声を掛けた事は間違いない。ライカがアイリス=スノードロップの知り合いだと知って、奴にアイリスを紹介してもらおうと思ったからだ。アイリスはあの麗しい姿に相応しく、お淑やかで内気な性格だ。クラスメイトと会話する事もない。俺はアイリスに話しかける切っ掛けが欲しかった。アイリスとすれ違うだけで、俺の胸が高鳴りその細い腕を掴みたくなる。抱きしめたくなる。まさに純愛だ!!』
「成程。お前はアイリス=スノードロップに対しても良からぬ感情を抱いていた訳だな」
『アイリスへの感情は純愛だ。勘違いするな!!』
「話を戻すぞ。ライカ=ベラドンナを廊下で殴った理由はなんだ?」
『ん、ああ・・廊下でライカに声を掛けて引き留めた。俺は礼儀正しく接したつもりだ。だが、ライカに「フィスト・ファック」だと名乗った途端に、あいつは突然俺に向かって『凌辱モブ』って言葉を吐いた。その言葉を聞いた時に、胸がぞわぞわとしてライカを黙らせる必要があると思った。気が付くと殴っていた」
「フィストは随分と短気な性格だな?」
『いや、それは誤解だ。俺は短気ではない。だが、あの時はライカを黙らせる必要を感じた。『凌辱モブ』という言葉に過剰に反応した事に自分でも驚いている。だが、自身の存在意義を揺るがされたような・・まあ、そんな気がしたんだ。とにかく、俺に殴られたライカは派手に廊下に転んだ。顔に拳が当たって、赤く腫れあがってきていた。奴は、これ以上不細工になったら『伴侶契約』を迫ると脅してきたので保健室に奴を運ぶことにした」
「ライカ=ベラドンナを強姦する為に、奴を攫ってベッドのある保健室に運んだとも考えられるが?」
『そんな訳ないだろ!!あの不細工な奴を強姦したい奴がいたら、そいつは相当のマニアだ。俺が好きなのはあくまでも、アイリスただ一人だ!まあ・・ライカを抱きしめて走っている時に、俺の胸に顔を埋めてきた時は・・若干、可愛い奴だとは思った。だが、あくまでも若干だ。顔の不細工さは変わらない。時々可愛い仕草をする奴だと思っただけだ』
「成程、ライカ=ベラドンナを可愛いと思ったわけだな?」
『いや待て、誤解だ!今の部分は取り消してくれ。え、取り消せない?分かった、話を進める。保健室には看護師が不在だった。治療をどうすべきか迷っていると、ライカがベッドに座って俺に話しかけてきた。廊下で俺がライカに声を掛けた理由が知りたいと言ってきた。ベッドの隣に座るように勧められたので座って、躊躇ったがアイリスの話を切り出した。だが、ライカはアイリスを紹介する事は出来ないと断ってきた」
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