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第21話 性感マッサージ男
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◆◆◆◆◆◆
「風紀委員の性欲の溜まり具合を監視して、必要があれば性欲処理をする『係』だな。未だにこんな係があったのか。学園創立時には確かに存在したが・・・」
アルフレッド・ノーマンが、実に明確に僕の『監視係』を説明してくれた。
そうなのだ。風紀委員とは言え男性である。凌辱された男子を救い出したはいいが、そのエロい姿にあそこが反応してエッチしてしまっては元も子もない。その為に、定期的に『監視係』が性欲の溜まり具合をチェックするのだ。そして、必要に応じて性欲処理を担当する。
一瞬、風紀委員の部室から音が消えた。
無理もない、このようなモブに衆道の心得があるはずもなく。色小姓の経験も、陰間の経験もない。勿論、若衆の経験だって、男娼の経験も皆無だ。しかも、童貞だ。ただし、前世で一回、今世でも一回は尻の経験はある。責めるなら、こんな係を僕に与えた学園に抗議文を送ってくれ!僕は抗議文を受け付けない。
沈黙を破ったのはハッシュ・アルカロイドだった。なんだか、目が据わっている。ちょっと、怖い。
「ライカ・・」
「ハッシュ?」
「それは・・風紀委員のみを対象としているのか?」
「うーん、そこは僕の裁量によるけど・・ハッシュが風紀委員の『サポート係』をやめないなら、ハッシュも対象になると思うよ。だって、凌辱された学生に接する訳だから性的監視は必要だよね?」
「・・アイリス=スノードロップを連れて病院に行き看病すればいいんだよな、ウォーレン。それで、俺は風紀委員の『サポート係』を下ろされる事は無いんだな!」
「・・ああ、ないな」
ハッシュはアイリスを肩に担ぎあげた。ああもう、どうしてアイリスを肩に担ぎあげるかな。ここは、ひめ抱っこだろ。ひめ抱っこ。まあ、ハッシュは攻略対象者じゃないからいいけどさぁ。
「ライカ、俺を一番にチェックしてくれ!!俺はものすごく溜まっている。性欲が有り余って爆発しそうなんだ。今夜、湯船に入って俺のあれをチェックしてくれ。大体、風紀委員は俺たちと違ってキラキラだから男には不自由していないはずだ!こんな奴らをチェックしても無駄だ。服の上からちらっと見るだけで大丈夫だ!!だが、俺は違う。ライカの前ではヤバいくらいビンビンになっているに違いない。なんなら、勃起薬を盛って・・今の発言は忘れてくれ、ライカ。では、アイリスを病院に連れていく」
僕に背を向けてハッシュが部室を出ていった。その背中がなんだか震えている様に見えたが、まあとにかくハッシュが学園法に反せず大好きな薬学を学べることは良い事だ。不意にアルフレッドが僕に声を掛けてきた。
「ライカ=ベラドンナ。聴取の前に、質問をしてもいいだろうか?」
「何、アルフレッド?」
「お前とハッシュは、付き合っているのか?」
「え、全然付き合っていないけど?」
「そうか。では別の質問だが、『監視係』として風紀委員の性欲の溜まり具合を図るそうだが、どういう手法を取るつもりだ?」
「ああ、それについては用意がございます。簡易的ではありますが問診票を作りましたので、それに正確に記載していただければ結構です。細かい内容で面倒ではありますが、文章での回答の方が時間も取らなにので良いかと。ただし、回答に難があれば『性感マッサージ男』として、風紀委員の皆様の所に戸別訪問させていただき性欲処理をさせていただきます。えーっと、『監視係』の説明はこれぐらいでよろしいでしょうか?」
「あ、ああ。承知した」
部室にまた沈黙が落ちる。これは、ひょっとして僕に対するラブメーターが駄々下がりしているのかもしれない。まあ、僕にラブメーターがあった場合の話だが。だが、この手は使えるかもしれない。主人公のアイリスは、美人で可愛い。問題があるのは、性格だけだ。だが、僕を見よ。モブの僕は、顔にも性格にも問題がある。こういうキャラが、攻略対象者の周りをうろつけば、流石に鬱陶しいだろ。それと反比例して、アイリスへの好感度が上がる可能性がある。
よし、この作戦でゲーム攻略開始だ!
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「風紀委員の性欲の溜まり具合を監視して、必要があれば性欲処理をする『係』だな。未だにこんな係があったのか。学園創立時には確かに存在したが・・・」
アルフレッド・ノーマンが、実に明確に僕の『監視係』を説明してくれた。
そうなのだ。風紀委員とは言え男性である。凌辱された男子を救い出したはいいが、そのエロい姿にあそこが反応してエッチしてしまっては元も子もない。その為に、定期的に『監視係』が性欲の溜まり具合をチェックするのだ。そして、必要に応じて性欲処理を担当する。
一瞬、風紀委員の部室から音が消えた。
無理もない、このようなモブに衆道の心得があるはずもなく。色小姓の経験も、陰間の経験もない。勿論、若衆の経験だって、男娼の経験も皆無だ。しかも、童貞だ。ただし、前世で一回、今世でも一回は尻の経験はある。責めるなら、こんな係を僕に与えた学園に抗議文を送ってくれ!僕は抗議文を受け付けない。
沈黙を破ったのはハッシュ・アルカロイドだった。なんだか、目が据わっている。ちょっと、怖い。
「ライカ・・」
「ハッシュ?」
「それは・・風紀委員のみを対象としているのか?」
「うーん、そこは僕の裁量によるけど・・ハッシュが風紀委員の『サポート係』をやめないなら、ハッシュも対象になると思うよ。だって、凌辱された学生に接する訳だから性的監視は必要だよね?」
「・・アイリス=スノードロップを連れて病院に行き看病すればいいんだよな、ウォーレン。それで、俺は風紀委員の『サポート係』を下ろされる事は無いんだな!」
「・・ああ、ないな」
ハッシュはアイリスを肩に担ぎあげた。ああもう、どうしてアイリスを肩に担ぎあげるかな。ここは、ひめ抱っこだろ。ひめ抱っこ。まあ、ハッシュは攻略対象者じゃないからいいけどさぁ。
「ライカ、俺を一番にチェックしてくれ!!俺はものすごく溜まっている。性欲が有り余って爆発しそうなんだ。今夜、湯船に入って俺のあれをチェックしてくれ。大体、風紀委員は俺たちと違ってキラキラだから男には不自由していないはずだ!こんな奴らをチェックしても無駄だ。服の上からちらっと見るだけで大丈夫だ!!だが、俺は違う。ライカの前ではヤバいくらいビンビンになっているに違いない。なんなら、勃起薬を盛って・・今の発言は忘れてくれ、ライカ。では、アイリスを病院に連れていく」
僕に背を向けてハッシュが部室を出ていった。その背中がなんだか震えている様に見えたが、まあとにかくハッシュが学園法に反せず大好きな薬学を学べることは良い事だ。不意にアルフレッドが僕に声を掛けてきた。
「ライカ=ベラドンナ。聴取の前に、質問をしてもいいだろうか?」
「何、アルフレッド?」
「お前とハッシュは、付き合っているのか?」
「え、全然付き合っていないけど?」
「そうか。では別の質問だが、『監視係』として風紀委員の性欲の溜まり具合を図るそうだが、どういう手法を取るつもりだ?」
「ああ、それについては用意がございます。簡易的ではありますが問診票を作りましたので、それに正確に記載していただければ結構です。細かい内容で面倒ではありますが、文章での回答の方が時間も取らなにので良いかと。ただし、回答に難があれば『性感マッサージ男』として、風紀委員の皆様の所に戸別訪問させていただき性欲処理をさせていただきます。えーっと、『監視係』の説明はこれぐらいでよろしいでしょうか?」
「あ、ああ。承知した」
部室にまた沈黙が落ちる。これは、ひょっとして僕に対するラブメーターが駄々下がりしているのかもしれない。まあ、僕にラブメーターがあった場合の話だが。だが、この手は使えるかもしれない。主人公のアイリスは、美人で可愛い。問題があるのは、性格だけだ。だが、僕を見よ。モブの僕は、顔にも性格にも問題がある。こういうキャラが、攻略対象者の周りをうろつけば、流石に鬱陶しいだろ。それと反比例して、アイリスへの好感度が上がる可能性がある。
よし、この作戦でゲーム攻略開始だ!
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