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第14話 入浴タイム
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◆◆◆◆◆◆
「足を捻って痛みがある時は、湯船には浸かるべきではないと思うよ、ライカ?」
「えー、ハッシュ。それ一緒に、湯船に浸かってる人がいう事??」
◇◇◇◇
今、ハッシュの部屋で一緒に浴室の湯船に浸かっている。少し狭いが、互いに向き合って脚を折り曲げれば何とか入れた。僕の寮の部屋にはシャワールームはあるが浴槽が付いていない。全寮制の為、学園の学費には住居費も含まれる。学費にもいくつかランクがあり、納める額により寮の部屋にも格差が生まれる。ゲーム世界なのに、お金に厳しい。
「お前がシャワーだけでなく、湯にも浸かりたいとごねるから悪い。俺は、仕方なく一緒に入っているだけだからな!ライカを一人で浴室に入れて、ひっくり返ったお前が浴槽で溺死していたら最悪だろ?」
「まあ、無理を言ったことは反省している。でも、僕の寮の部屋にはシャワールームしかないからさあ。明日から、湯船に浸かれないと思うと・・ものすごーく入りたくなったの」
「そんな事か。それなら、毎日でも俺の部屋に来て湯船に浸かればいいだろ?部屋は隣同士だし、面倒な事もないだろ、ライカ?」
「うーん、でも、迷惑にならない?」
「ならないって。ライカと毎日一緒にお風呂に入れるのは中々楽しそうだ」
「え、ハッシュ・・一緒に入るつもりは無いけど?」
「何故だ!?」
ハッシュが急に僕の肩を掴んできたのでびっくりした。いやだって、いくら何でも男子が二人で湯船に入るには狭いだろ。それに前世が元日本人の僕にとって、お風呂で湯につかる事は何よりのご褒美だ。だけど、このBLゲームでは、湯船はリラックス目的以外に使われる事も多い。モブな僕と将来有望なハッシュが『アンアン』な関係だと思われたら、ハッシュの未来が心配ではないか。
「そんな・・ライカが、湯につかるのが好きだと知っていたから、シャワー派の俺が浴槽付きの部屋をわざわざ選んだのに!ライカの両親には学費節約の為にも、シャワールームのみの部屋を選ぶよう必死に説得した。その俺の努力を無駄にする気なのか。酷い。ライカを俺の湯船天国に誘い込む計画が台無しじゃないか!!」
「何興奮してるの、ハッシュ」
「お風呂で・・ライカと遊びたかった。薔薇の精油が心地よく香る入浴剤だって購入済みなのに」
「おお、薔薇の精油の入浴剤!!」
「ん、ライカ、興味出た?」
「興味出た!!入浴剤、大好きーーー!」
「今取ってくる」
ハッシュは濡れた体を拭きもせずに浴室から出ていった。しばらくして、薔薇の形をした入浴剤を持ってハッシュが浴室に戻ってきた。おお、薔薇の形とかテンション上がる。
「入れて、入れて、ハッシュ!!早く中に入れて!」
「おお、入れるとも。ライカ!!」
ハッシュは再び湯船に入ると薔薇の香りの入浴剤を湯船に投入した。おお、これは合成ではなく本物の薔薇の精油が使われている高級品だ!!しゅわしゅわと溶けていく入浴剤を見つめながら、僕はハッシュに話しかけた。
◇◇◇◇
「ハッシュ、いい加減に・・僕と一緒に湯船に入った理由を話したらどうなんだ?」
「一緒に遊びたかっただけだ」
「嘘吐きめ。ハッシュ、肩を貸して。ハッシュの両肩に僕の脚を乗せるから・・あそこがどうなっているか見なよ、ハッシュ?僕が凌辱されたかどうか確認したかったから、一緒に湯船に入ったんだろ?」
「ライカ・・俺は・・」
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「足を捻って痛みがある時は、湯船には浸かるべきではないと思うよ、ライカ?」
「えー、ハッシュ。それ一緒に、湯船に浸かってる人がいう事??」
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今、ハッシュの部屋で一緒に浴室の湯船に浸かっている。少し狭いが、互いに向き合って脚を折り曲げれば何とか入れた。僕の寮の部屋にはシャワールームはあるが浴槽が付いていない。全寮制の為、学園の学費には住居費も含まれる。学費にもいくつかランクがあり、納める額により寮の部屋にも格差が生まれる。ゲーム世界なのに、お金に厳しい。
「お前がシャワーだけでなく、湯にも浸かりたいとごねるから悪い。俺は、仕方なく一緒に入っているだけだからな!ライカを一人で浴室に入れて、ひっくり返ったお前が浴槽で溺死していたら最悪だろ?」
「まあ、無理を言ったことは反省している。でも、僕の寮の部屋にはシャワールームしかないからさあ。明日から、湯船に浸かれないと思うと・・ものすごーく入りたくなったの」
「そんな事か。それなら、毎日でも俺の部屋に来て湯船に浸かればいいだろ?部屋は隣同士だし、面倒な事もないだろ、ライカ?」
「うーん、でも、迷惑にならない?」
「ならないって。ライカと毎日一緒にお風呂に入れるのは中々楽しそうだ」
「え、ハッシュ・・一緒に入るつもりは無いけど?」
「何故だ!?」
ハッシュが急に僕の肩を掴んできたのでびっくりした。いやだって、いくら何でも男子が二人で湯船に入るには狭いだろ。それに前世が元日本人の僕にとって、お風呂で湯につかる事は何よりのご褒美だ。だけど、このBLゲームでは、湯船はリラックス目的以外に使われる事も多い。モブな僕と将来有望なハッシュが『アンアン』な関係だと思われたら、ハッシュの未来が心配ではないか。
「そんな・・ライカが、湯につかるのが好きだと知っていたから、シャワー派の俺が浴槽付きの部屋をわざわざ選んだのに!ライカの両親には学費節約の為にも、シャワールームのみの部屋を選ぶよう必死に説得した。その俺の努力を無駄にする気なのか。酷い。ライカを俺の湯船天国に誘い込む計画が台無しじゃないか!!」
「何興奮してるの、ハッシュ」
「お風呂で・・ライカと遊びたかった。薔薇の精油が心地よく香る入浴剤だって購入済みなのに」
「おお、薔薇の精油の入浴剤!!」
「ん、ライカ、興味出た?」
「興味出た!!入浴剤、大好きーーー!」
「今取ってくる」
ハッシュは濡れた体を拭きもせずに浴室から出ていった。しばらくして、薔薇の形をした入浴剤を持ってハッシュが浴室に戻ってきた。おお、薔薇の形とかテンション上がる。
「入れて、入れて、ハッシュ!!早く中に入れて!」
「おお、入れるとも。ライカ!!」
ハッシュは再び湯船に入ると薔薇の香りの入浴剤を湯船に投入した。おお、これは合成ではなく本物の薔薇の精油が使われている高級品だ!!しゅわしゅわと溶けていく入浴剤を見つめながら、僕はハッシュに話しかけた。
◇◇◇◇
「ハッシュ、いい加減に・・僕と一緒に湯船に入った理由を話したらどうなんだ?」
「一緒に遊びたかっただけだ」
「嘘吐きめ。ハッシュ、肩を貸して。ハッシュの両肩に僕の脚を乗せるから・・あそこがどうなっているか見なよ、ハッシュ?僕が凌辱されたかどうか確認したかったから、一緒に湯船に入ったんだろ?」
「ライカ・・俺は・・」
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