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第11話 僕はゲーム攻略が怖い
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◆◆◆◆◆
「穴イキはしたくないよ、ハッシュ!」
「ライカも、しばらく黙っていようね。そんな、下品な言葉は使っちゃ駄目だよ。ね、ライカ?」
◇◇◇◇
僕とハッシュの会話を聞きつけたのは、変態教師のカール・ヴィルヘルムだった。彼はニコニコしながら、穴イキの素晴らしさについて語りだした。
「ライカ、穴イキを恐れてはいけないよ?そこから、未知の快感が広がり君は至福の扉を開くのだから。今までも、多くの学園の生徒たちが快感に打ち震え涙を流しながら、穴イキしていたよ?まあ、私はイカせるほうが快感を覚えるのだけれどね!」
よく見ると、カール・ヴィルヘルムはハッシュからの攻撃をいなすだけで反撃を行っていない。僕たちの会話に耳を傾ける余裕が十分あり、息切れもしていない。彼はハッシュからの攻撃で、遊んでいるだけだ。
くそ、お助けキャラを全く使っていなかったから、ハッシュが攻略対象者にとって、どれだけ大切な存在なのかいまいち判断がつかん。本当に、攻略対象者はお助けキャラに危害を加えないのか?
確実でないものを信じて、ハッシュをあんな変態教師の相手をさせていていいのか?もしも、カール・ヴィルヘルムが、ハッシュのキラリと輝く魅力に気が付いてしまったらどうなる?
『お助けキャラ』が地下で尻開発されて、ビッチ『お助けキャラ』が誕生したらどうする?主人公に的確な恋のアドバイスができるとは思えない。無理だ。
攻略に失敗した。
そう感じる瞬間が一番怖い。だから、モブがポロポロ泣いても許して欲しい。でも、友人に別れのあいさつが言えるのはありがたい。前世の親友には、別れを言う時間さえ与えられなかったから。僕は大きな声で、ハッシュに別れのあいさつをした。
「ハッシュ、攻略に失敗しました。今まで、優しくしてくれてありがとう。さようなら、ハッシュ」
ハッシュが、ぎょっとした顔をして僕を見つめて口を開いた。
「ライカ、落ち着け!攻略は失敗していないから問題ない。俺がすぐ傍に行くから。だから、それまで正気を保て、ライカ!!」
「おやおや、ライカは泣き虫だねぇ?んん、なんてことだ。ライカの潤んだ瞳が何と美しい事か・・」
「クソ変態は黙ってろ!」
「ハッシュ、攻略は完全に失敗したよ?もう挽回は無理だよ。今回のバッドエンドの原因は、ビッチハッシュが誕生したからだね。アイリスのアンアンは防いだから、僕がハッシュとアンアンするしかないか。ごめんね、ハッシュ。僕とアンアンしてくれる?」
「おや、ライカがおかしな具合だね?」
「ライカが解離状態に突入しただけだ。薬で解決できるから問題ない」
「解離状態?なるほど、ライカは、心に傷を抱えているということだね。でも、薬だけでは解決できないと、私は思うよ?ところで、ハッシュがライカに盛っているクスリは、アルカロイド系とハッシュ系のどっち?まあ、普通に考えると後者だよね?ハッシュは、ライカをどうしたいのかな?お人形さんにしたいのかな?」
「黙れ」
「私は心理学にも精通しているからね。ハッシュよりも、正しい治療が私にはおこなえると思うよ?ライカを私に寄越しなさい、ハッシュ・アルカロイド」
「ふざけるな、ライカは俺のものだ!」
「頑固だねえ、君は。しかし、ライカは見つめるほどに、可愛く見えるなぁ。不細工な筈なのに。ベラドンナ草の涙が見せる幻覚かな?さて、そろそろ地下に連れていこうかな。申し訳ないね、ハッシュ。でもね、ライカのあの美しい瞳を見せられては、地下に閉じ込めるしかないよね?カライキ状態を何度経験させれば、私に抱きついて懇願する様になるかなぁ・・ペニスを頂戴って」
「その穢れた口でライカを語るな。喉を裂かれたいか、カール・ヴィルヘルム?」
ハッシュの手には何時の間にか、ナイフが握られていた。カール・ヴィルヘルムは一瞬にして、ハッシュから距離をとった。その表情は厳しい。よく見ると、カールの首から僅かに血が滲みでていた。
え、お助けキャラのハッシュが攻略対象者に対して武器で攻撃??え、ナニコレ。びっくりして、涙が引っ込んだ。ついでに、カオス状態から脱した。やべー、またハッシュに心配かけたかな?まあ、いいか。
「・・武器は収めなさい、ハッシュ・アルカロイド」
「カール・ヴィルヘルム先生が、この場を立ち去れば武器は納めますよ」
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「穴イキはしたくないよ、ハッシュ!」
「ライカも、しばらく黙っていようね。そんな、下品な言葉は使っちゃ駄目だよ。ね、ライカ?」
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僕とハッシュの会話を聞きつけたのは、変態教師のカール・ヴィルヘルムだった。彼はニコニコしながら、穴イキの素晴らしさについて語りだした。
「ライカ、穴イキを恐れてはいけないよ?そこから、未知の快感が広がり君は至福の扉を開くのだから。今までも、多くの学園の生徒たちが快感に打ち震え涙を流しながら、穴イキしていたよ?まあ、私はイカせるほうが快感を覚えるのだけれどね!」
よく見ると、カール・ヴィルヘルムはハッシュからの攻撃をいなすだけで反撃を行っていない。僕たちの会話に耳を傾ける余裕が十分あり、息切れもしていない。彼はハッシュからの攻撃で、遊んでいるだけだ。
くそ、お助けキャラを全く使っていなかったから、ハッシュが攻略対象者にとって、どれだけ大切な存在なのかいまいち判断がつかん。本当に、攻略対象者はお助けキャラに危害を加えないのか?
確実でないものを信じて、ハッシュをあんな変態教師の相手をさせていていいのか?もしも、カール・ヴィルヘルムが、ハッシュのキラリと輝く魅力に気が付いてしまったらどうなる?
『お助けキャラ』が地下で尻開発されて、ビッチ『お助けキャラ』が誕生したらどうする?主人公に的確な恋のアドバイスができるとは思えない。無理だ。
攻略に失敗した。
そう感じる瞬間が一番怖い。だから、モブがポロポロ泣いても許して欲しい。でも、友人に別れのあいさつが言えるのはありがたい。前世の親友には、別れを言う時間さえ与えられなかったから。僕は大きな声で、ハッシュに別れのあいさつをした。
「ハッシュ、攻略に失敗しました。今まで、優しくしてくれてありがとう。さようなら、ハッシュ」
ハッシュが、ぎょっとした顔をして僕を見つめて口を開いた。
「ライカ、落ち着け!攻略は失敗していないから問題ない。俺がすぐ傍に行くから。だから、それまで正気を保て、ライカ!!」
「おやおや、ライカは泣き虫だねぇ?んん、なんてことだ。ライカの潤んだ瞳が何と美しい事か・・」
「クソ変態は黙ってろ!」
「ハッシュ、攻略は完全に失敗したよ?もう挽回は無理だよ。今回のバッドエンドの原因は、ビッチハッシュが誕生したからだね。アイリスのアンアンは防いだから、僕がハッシュとアンアンするしかないか。ごめんね、ハッシュ。僕とアンアンしてくれる?」
「おや、ライカがおかしな具合だね?」
「ライカが解離状態に突入しただけだ。薬で解決できるから問題ない」
「解離状態?なるほど、ライカは、心に傷を抱えているということだね。でも、薬だけでは解決できないと、私は思うよ?ところで、ハッシュがライカに盛っているクスリは、アルカロイド系とハッシュ系のどっち?まあ、普通に考えると後者だよね?ハッシュは、ライカをどうしたいのかな?お人形さんにしたいのかな?」
「黙れ」
「私は心理学にも精通しているからね。ハッシュよりも、正しい治療が私にはおこなえると思うよ?ライカを私に寄越しなさい、ハッシュ・アルカロイド」
「ふざけるな、ライカは俺のものだ!」
「頑固だねえ、君は。しかし、ライカは見つめるほどに、可愛く見えるなぁ。不細工な筈なのに。ベラドンナ草の涙が見せる幻覚かな?さて、そろそろ地下に連れていこうかな。申し訳ないね、ハッシュ。でもね、ライカのあの美しい瞳を見せられては、地下に閉じ込めるしかないよね?カライキ状態を何度経験させれば、私に抱きついて懇願する様になるかなぁ・・ペニスを頂戴って」
「その穢れた口でライカを語るな。喉を裂かれたいか、カール・ヴィルヘルム?」
ハッシュの手には何時の間にか、ナイフが握られていた。カール・ヴィルヘルムは一瞬にして、ハッシュから距離をとった。その表情は厳しい。よく見ると、カールの首から僅かに血が滲みでていた。
え、お助けキャラのハッシュが攻略対象者に対して武器で攻撃??え、ナニコレ。びっくりして、涙が引っ込んだ。ついでに、カオス状態から脱した。やべー、またハッシュに心配かけたかな?まあ、いいか。
「・・武器は収めなさい、ハッシュ・アルカロイド」
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