BLモブが主人公凌辱イベントに巻き込まれました

第９話 攻略対象者に襲われそうです

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僕は、不注意により二階から転落してしまった。前世なら、足や腕を骨折して病院送りになったはずだ。だが、ここはBLゲームの世界で、僕は色付きモブだ。二階から落ちたとしても、たいした怪我は負わなかったはず。

つまり、僕は誰の助けも必要なかったのだ。特に、攻略対象者の助けなど、モブの僕には迷惑でしかない。なのに、何故こいつは僕の転落地点にいたんだ！？


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「空から不細工が落ちてくるとは、予想外だ。助けて損をしたな。しかも、お姫様抱っこが、全く似合わないにも程がある！」

攻略対象者③カール・ヴィルヘルム
学園理事長にして教師。攻略対象者にして、凌辱キャラ。可愛い生徒は片っ端から喰らう。特に、花の名前の付く生徒は優先的に喰らう。

主人公アイリス＝スノードロップは花だらけの名前を持つ為に、ラブメーターが低い状態で彼に近づくと、即座に凌辱エンドとなる。

しかも、主人公と攻略対象者のアナルセックスエンドにもかかわらず、他の凌辱モブエンドと変わらない凌辱エンドロールとなる。扱いが雑すぎて、前世でゲーム機片手に泣いた記憶がよみがえる。

「扱いが雑すぎて嫌だーーー！！」
「いや、不細工を救ってあげたのに、扱いが雑で嫌だとか、言い掛かりだと私は思うけどね。ライカ＝ベラドンナ？」

キラキラ攻略対象者が、僕を蔑んだ目で見つめてきた。そうだ、それこそがモブに相応しい眼差しだ。なのに、いつまで僕をお姫様抱っこしているつもりだ？

「カール先生。助けて下さり有難うございました。二階から落ちた人間を、お姫様抱っこで救うなど、もはや神業です。では、僕は寮に急ぎ帰りますので、降ろしていただけますか？」
「さて、どうしたものかな？君は、今、とても精液臭い。まさか、こんな不細工を私より先に襲うものがいるとは予想外だった」
「僕は誰にも襲われておりません」

僕の言葉に、カール・ヴィルヘルムはニヤニヤと嫌な笑いを浮かべ、口を開いた。

「ライカ＝ベラドンナ。襲われた事を恥じる必要はないんだよ？君は不細工なりに、魅力があったという証拠なのだからね？」
「先生は、勘違いをされています。僕は襲われていません。とにかく、僕は寮に帰りたいので、降ろして頂けますか？」

「君に食指はそそられないが、君の名前には花の名前が含まれているからねえ。出来れば、花は新鮮なうちに味わいたい。これ以上、汚される前に、ライカ＝ベラドンナは喰らうべきだな。よし、今から喰らうか」

何故そうなる！？

確かに『ベラドンナ』は植物の名前で、地味色の紫の花を咲かす毒草だ。だが、攻略対象者カール・ヴィルヘルムに、花認定されていたとは予想外だ。

コックさんには、モブ同情で尻を提供した。だが、攻略対象者にモブ尻を提供する謂れはない！

「カール・ヴィルヘルム。貴方に尻を提供するつもりはない。解放してほしい」
「駄目だよ、ライカ。今から学園地下の牢獄で、たっぷりその尻を開発してあげるからね」
「ろ、牢獄！？」

まさか、学園地下に牢獄があったとは！つまり、主人公アイリスとカール・ヴィルヘルムには、牢獄バッドエンドが存在する可能性が高い。素晴らしい発見だ。だが、モブの僕の尻を開発してどうする！

開発するなら、アイリスの尻だろ！？

ここは助けを求めよう。攻略対象者に助けを求めるのは論外として、コックさんも駄目だよな。あとは、お助けキャラぐらいか？幼馴染だし、ハッシュに助けを求めてもラブメーターに変化はないよな？決めた。

「ハッシュ、僕を助けてーーー！」

「ライカ、今いく！！」

ハッシュの声が上から聞こえた。幼馴染は、僕の転落した二階の窓枠に足を掛けて、そのままダイブした。

「ひい、ハッシュなにしてんの！？」



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