嫌われ悪役令息は王子のベッドで前世を思い出す

月歌(ツキウタ)

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書籍化記念SS

閉じ込められた、カール

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◆◆◆◆◆
 

死ねない。
死ぬことは許されない。

「マテウス、マテウス‥‥‥」

生きないと。
生きていないと、マテウスが奴に穢される。僕の‥‥僕だけのマテウス。僕の孕み子。

「逢いたい。逢って抱きしめたい。マテウス、僕は‥‥もう、嫌なんだ。苦しくて。父上は狂ってる。僕にもう触れないで‥‥」

逢いたい。
逢いたい。
でも。
逢って‥‥逢ってどうする?

僕も父上と同じことをマテウスに‥‥‥。

「違う!僕の愛は違う!僕の愛は穢れてない。ちがうよ、マテウス。僕を嫌わないで。大好きなんだ。一緒に‥‥生きたい。一緒に、お願い‥‥マテウス。助けて。僕を助けて」


◇◇◇

『醜い有り様だね、カール』
「父上!」

『つまらないことで泣くのはよしなさい。シュナーベル家の男子が情けない。お仕置きが必要だね‥‥カール?』

「あっ、あ‥‥っ、」

『大好きな方法で犯してあげよう。宝石を中に挿れて貫いてあげようか?それとも首を絞めながら‥‥イかせてあげようか?どちらか選ぶといい。愉しもう、カール』

「ああっ、嫌だ。もう、嫌だあ。助けて。助けて!嫌だぁ!マテウス‥‥助けて。僕を助けて、マテウス。マテウス‥‥」



◆◆◆◆◆



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