嫌われ悪役令息は王子のベッドで前世を思い出す

第四章

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裸体で抱き合う。互いの体温を感じながら、肌を触れ合わす。

「あにうえ・・」

「どうすれば、孕む？」
「何時ものように・・愛して、兄上」

胸の尖りを口に含まれ、たまらず甘い吐息が漏れた。太ももを優しく撫でていた指先が、奥まった場所に進む。俺は思わず体を震わせた。

「あっ、やぁ・・」

「マテウス、愛している」
「んっ、ふっ、ん・・」

胸を責めていた唇が俺の唇と重なった。入り込む舌を受け入れ絡め合う。唾液がトロリとこぼれて、頬が濡れる。

「んっ、はぁ、はぁ、」
「足を持ち上げるよ、マテウス」
「あっ、や！」

片足が持ち上げられ、兄上の肩に掛けられた。体が熱くなり、恥ずかしくて思わず顔を両手で覆った。

「マテウス・・俺だけのものになってくれ」
「マテウスは、とっくに兄上のものです」

「顔を見せて、マテウス」
「ん、あっ、」

アナルに兄上の指先が挿入された。敏感な部分を探る動きに、思わず喘ぎそうになった。

「やら、あにうえ・・」
「感じるところ、教えて」
「や、しらない、んっ、あっ、はぁん！」

指が増やされ大きく動く。前立腺に触れる度に、体がびくびく震えて甘い声が出た。解されるアナルがひくひくとしながら、指を飲み込んでいく。恥ずかしい。でも、欲しい。

「あにうえ、中に入って、早く・・奥に」
「まだ解れてはいないよ」

「大丈夫、いま・・マテウスはやらしい気持ちです。直腸が潤んでるの、わかるから・・」

俺の言葉に、兄上が指を抜き出す。肩から足を下ろすと、俺に覆い被さる。俺の股に兄上のぺニスが当たる。

「ひぁ！」
「マテウス？」

「お、おっきい」

「マテウス、いつもと同じ大きさだよ」
「そ、そうかな？」

俺がちょっと不安になり、兄上のそれを見ようとし顔を動かした。だけど、頬を両手で覆われ唇を覆われた。

「んっ、ふっ・・やらっ」

「ん、マテウス・・恥ずかしいから、その、大きさを確認しないでくれ。何時もと同じくらいの勃起だ。マテウスをこんなにも愛しているのに・・何時もの勃起だ。すまない」

俺は兄上の言葉に思わず笑みを浮かべてしまった。広く逞しい背中に腕を回し、体を密着させた。

「兄上、欲しいです・・」
「ああ、俺も限界」

兄上に優しく抱き上げられる。と、思ったら、うつ伏せにされて、ベッドにぼふりと落とされた。体がわずかに弾む。

「あにうえ～！」

「すまない、マテウス。少しイタズラがしたくなった。緊張は解れたかい、マテウス？」

どうやら、知らず知らず体に力が入っていたみたいだ。ベッドに顔を沈めて、体を弛緩させた。互いにセックスを楽しみたい。無駄な力はいらない。

でも、だらしなくベッドに沈む俺を見て・・ヘクトール兄上のやる気がなくなる可能性にたどり着く。まずい・・

「あにうえ、マテウスの魅力はもう限界です。兄上のやる気がなくなったら、たえられ、んっ、あっ、やあっ！！」

アナルが広がりぺニスを咥え込んでいた。腰を引かれて、さらに体内にぺニスが突き込まれる。思わず息を止めて、異物感をやり過ごす。

「マテウス、息を吐いて・・きつい」
「ふっあ、ん、いきなり、んぁ、はぁはぁ」

息を吐き出すと体が弛む。腰をさらに引き寄せられて、ぺニスが奥に穿たれた。

「んあっ！」
「くっ！」

直腸の襞がぺニスを絡みとり奥に導く。体内にぺニスを感じて、全身が熱くなった。

「はぅ、あにうえ」
「マテウス、甘い香りがする」
「体が熱くて・・もっと貫いて、兄上」
「ああ、マテウス」

なめらかな動きで、だが力強く体内をぺニスで貫かれる。抽挿の度に体にぞくぞくとした快感が走る。俺のぺニスから、トロリと先走りが零れる。

「はぅ、あにうえ、いっちゃう、出したい！」
「ん、はぁ、はぁ、くっ」
「あにうえ？」

兄上から返事がない。激しい抽挿に体を揺らせながら、俺は射精していた。気持ちよくて、涎がこぼれ落ちた。

「ん、あっ、マテウス！」
「んあっ！」

俺と兄上は同時に血脈の脈動を感じ取った。肌を重ねたあらゆる部分から、互いの血脈が放流となり流れ込む。目眩がする。互いの血脈が合わさり離れて、また、合わさる。繰り返し押し寄せる血脈の波に、おぼれてしまう。沈んでしまう。流されちゃう。あにうえ。

「はう、もうらめ、中にほしぃ」
「だしたい・・マテウス、気持ちいい」

あたたかい飛沫が体内で弾けた。俺はうっとりとして、目を閉じた。兄上はしばらくぺニスを挿入したままにするようだ。兄上は、本当に俺の子が欲しいのかもしれない。

「兄上、私を愛して下さっていますか？」
「何故、問う？」

背中から兄上に問われて、俺は返答に困った。ただ、そう聞きたかっただけ。俺が黙っていると、ぺニスが抜かれた。

「んぁ、」

「マテウス、何故問う？何故、俺の愛を疑う？俺が触れたいと思えるのは・・マテウスだけだというのに」

「あにうえ」

俺は自ら仰向けになり、兄上の顔を覗き込んだ。兄上は俺に覆い被さり、強く抱き締めてきた。互いのむき出しの肌がふれあい、柔らかく馴染む。俺も兄上の背中に手を回す。

「触れあう幸せを、マテウスが教えてくれた。とても心地よくて幸せで・・離しがたい」

「私もです、兄上」

今日は、孕み子の周期の大切な日だ。それを兄上に伝えようとして、やめた。期待させて、がっかりされると・・ちょっと辛いから。


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