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サキュバスです!

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「クリムゾンの魔力が羨ましいよ。僕にもっと魔力があれば、鬱陶しい魔物なんて蹴散らすんだけどな」

「これからは、俺が五番目の魔王の花嫁の護衛をつとめる。だから、アムールに魔力が無くても、問題はないだろ?俺が魔力で鬱陶しい連中を蹴散らす。だから、心配するな」

クリムゾンの言葉には気遣いが含まれていた。なのに、僕はちょっとムッとした。確かに魔力は少ないが、僕は魔王と名門サキュバス家の母上の血脈を受け継いでいるのだ。

調子のよいときは、けっこう僕だってやれる。戦闘向きではないけどね。今朝までデッドリー兄上の傍で過ごした為か、なんだかいつもより魔力が上昇している。

僕はクリムゾンの瞳を見つめながら、魔力を言葉にのせた。

「僕はクリムゾンが大好きだよ。クリムゾンも僕の事が好きだよね?貴方の本心を僕は知っているのだから。だから、クリムゾン。僕の願いを聞いて。どうか、僕を勇者に逢わせて。デッドリー兄上には秘密裏にね。クリムゾン、愛してる。僕のものになって。僕の体液よ・・クリムゾンを縛れ」

「うっ!」

僕の言葉で動きを制圧されたクリムゾンの唇に、唾液たっぷりの舌をいれる。適当な言葉に魔力を乗せるだけで呪文になるこの不思議。たまらない~

今日の僕はかなり調子がいいみたい。

「んっ」
「くっ・・」
「んっ・・んんっ・・」

くちゅくちゅと舌を絡ませていると、体が火照ってきた。僕の方がやばくなってきたので、一旦唇をはなした。

「クリムゾン、僕を勇者の部屋に連れていって。僕はそこに潜んで、勇者とクリムゾンの帰りを待つ。勇者を兄上の部屋から無事に連れてきてね。デッドリー兄上に悟られないようにしてね、クリムゾン?」

「くそ、油断した!」
「お願い、クリムゾン」
「そんな事に応じられるか!」
「あれぇ~、下がたってるよ~ぉ」
「う、うるさい!」

僕は笑いながらもう一度、クリムゾンの唇を奪った。そして体液をたっぷりと流し込む。

「んっ・・はぁ。クリムゾン、気持ちいい?もっと、体液欲しい?」

「アムール。くそ、わかった!」
「了承?」
「了承だ」

「では、勇者の部屋に僕を連れていって、大好きなクリムゾン!」

「くそ、くそ、くそ!」

クリムゾンが悪態を付きながら、行動を開始した。


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