召喚聖女が十歳だったので、古株の男聖女はまだ陛下の閨に呼ばれるようです

月歌(ツキウタ)

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ウルスラとのお着替えタイム

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◆◆◆◆◆

ウルスラがベッド上に、聖女の衣装を丁寧に広げていく。

「セツ様、お着替えの準備が整いました。どうぞ、臼衣をお脱ぎになってください」

純白の聖女の衣装を見ながら、俺はベッド上からウルスラに声を掛けた。

「以前から思っていたのだけど・・ウルスラ、お前は私の従者ではなく護衛騎士だ。着替えの手伝いなどする必要ないよ。私は一人で着替えられる」

俺はウルスラに宣言してから、衣服に手を伸ばした。だが、衣服の中に下着が見当たらない。俺はウルスラを睨み付けた。

「ウルスラ、下着は?」

「陛下より新しい下着を預かっております。王家の紋章を織り込んだ絹織物からなる、最上級の下着です」

俺は頭を抱えた。

「なんで、セックスする度に陛下は下着をプレゼントしてくるんだ!しかも、絹のパンツ。綿のパンツの方が好きだって主張してるのに、完全無視だしさ」

「では、下着は履かずに着付けましょうか、セツ様?」

「履くに決まってるだろ!」
「では、こちらに」

ウルスラが上着の隠しから、小箱を取り出した。その箱から下着を取り出す。白の絹パンツが輝いていた。なんか、エロい・・。

「ウルスラ、下着を渡せ」

「下着は渡しますが、聖女の衣装は俺が着付けます。宜しいですね」

「うぐぐっ」

俺がウルスラを睨むと、奴は涼しい顔で返事をする。

「セツ様は、以前にご自身で聖女の衣装を着付けられました。その時の惨劇をお忘れですか?歩く度に衣装が着崩れ、最終的には素肌を多くの者に晒す事になりました」

「・・まあ、確かにそんな事もあったな。大体、聖女の衣装の仕様が問題なんだよ。聖女の神秘性を演出したいのだろうけど・・着物の要素と洋服の要素がミックスされてるのがクセモノ。はぁ、完全洋装にして欲しい」

「セツ様、失礼します」
「うおっ!」
「愚痴の時間は終わりです」

ウルスラにベッドに押し倒された。逞しい肉体とベッドに挟まれて身動きが出来ない。

「ウルスラ!いきなりベッドに押し倒すな!ひぁ、やめろ!どこ触ってんの!ひゃは、変態!」

ウルスラは俺の顔を見つめたまま、器用に下半身に手を這わせてパンツを履かせ始める。

「なあ、これって人が見たら強姦だよ?いや、浮気に見えるかも!」

「おそらく、寝所に忍んだ密偵が、この件を陛下に報告するでしょう。ですが、ご安心ください。セツ様の護衛騎士となって以来、幾度も嫌疑を掛けられ、様々な拷問に掛けられました。しかし、その都度潔白を証明し・・今日に至っております。俺に下心はありません。安心して着付けを任せてください」

「え!?拷問に掛けられてたの?」
「幾度も・・」
「なんで今まで黙っていたんだよ!」
「情報開示の項目になかった為です」

「あうー。分かった、着付けは任せる。因みに、絹パンツからあれがちょっと出てる。パンツに納めて」

「失礼しました!」

ウルスラが俺の下半身をちらりと見て、下着にぺニスを優しく納めた。俺はため息をついて、ウルスラに声を掛ける。

「でも、何時もはこんなに強引な事はしないのに・・どうかしたの?」

俺の言葉にウルスラが苦笑いを浮かべた。そして、俺の耳元で囁く。

「陛下との閨が終わり次第、セツ様を執務室に連れてきて欲しいと・・第二王子のブリギッタ様に頼まれたのです。申し訳ございません、セツ様」

「第二王子とウルスラは乳母兄弟の関係だったね。まったく、だったら早く言いなよ。でも、何の用かな?」

「新しく召喚された聖女を陛下より押し付けられ、ブリギッタ様は大変お困りの様子なのです。その件で、セツ様に相談事があるのだと思います」

「うわー、厄介事のよかん」

俺はウルスラの着せ替え人形になりながら、新しく召喚された聖女の事を考えていた。


◆◆◆◆◆






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