上 下
43 / 74

第43話 竜二さんのセックス好き

しおりを挟む

◆◆◆◆◆◆



「ぁあ・・んぁ!!」

ふわふわとした感覚に、強烈な快感が全身に走ったことで、僕の意識は覚醒した。すぐには自分の状態が把握できなかった。手足が自由に動かせない事に気が付いたが、拘束されているわけではない。

とにかく、僕は全裸で竜二のベッドに寝かされているようだ。竜二もまた全裸だった。彼は、獣の様に僕のペニスを貪っていた。また快感が全身を襲う。竜二の舌に翻弄されて精を吐き出していた。

「はぁ・・はぁ・・竜二さん・・なにやってるの?」
「お前のペニスを勃起させてた。今のは二回目の射精だ・・一回目は、覚えていないか?」

竜二が僕のペニスから口を離して、僕の体を覆ってきた。そして、髪を優しく撫でた後に僕の唇を奪った。歯列を割って侵入する竜二の舌は僕の舌を絡めとって貪りつくす。その行為だけで、僕は興奮と快感を覚えていた。唇が離れると、竜二が優しい顔で僕を見つめていた。その唇が美味しそうで、むしゃぶりつきたくなった。

でも、おかしい・・この反応は睡眠薬では起こらない。

「竜二さん・・・これ睡眠薬じゃない。何・・飲ませたの」
「睡眠薬9割と、セックスドラックが少々。問題ない量だ」
「問題あるよぉ・・酷いじゃない・・幼馴染を騙したの?」
「お前は、睡眠薬に耐性があるから、意識が戻ると思って待ってた・・誠」

名前で呼ばれただけで、胸がぎゅっとした。でも、この反応はセックスドラックの影響だろう。なんだか、うまく頭が働かない。竜二が僕を強く抱きしめた。互いの胸が合わさって乳首が触れ合ってチリチリと刺激された。それだけでいってしまいそうになる。竜二の背中に手を回したいのに、腕がうまく上がらない。

「はぁ・・んっ・・竜二・・」
「なんだ、速水?」
「愛を証明するのに・・・薬の力を借りるの?」
「借りて悪いか?お前は、男に抱きしめられるだけで震えるような奴だ。本来なら、裸の男に抱きつかれて平気なはずないだろ?例え、幼馴染の俺が相手だとしても。でも、今は気持ちいいはずだ。俺に抱きしめられて・・気持ちいいだろ?」
「うん・・気持ちいい。ねえ、竜二さん・・これから何するの」
「何するって・・セックスしかないだろ」
「でもねぇ、駄目だよ」
「なんでだ?」
「竜一さんや竜二さんと関係もったら、清二さんに僕が殺されちゃうよ」
「お前が叔父から脅されている事は、伍代から聞いたと言っただろ。でも、叔父はお前を殺さないと思うぜ?護衛の伍代は殺すかもしれないがな。一応、言い訳は考えた。速水は俺にレイプされた被害者だってことにする」
「んん、屁理屈ぅ・・??」

僕の言葉に竜二は笑った。その笑みに胸が高鳴る。

「実際、これはレイプだ。俺は、お前に薬を飲むことを強要した。もし、飲むことを拒否しても、無理矢理飲ますつもりだった。速水、俺は今からお前をたっぷりレイプする。俺がお前に怖くないセックスを教えてやる。だから、脚開け。弛緩剤入りの潤滑液をたっぷり塗ったからな、そろそろアナルが緩んでる頃・・・」
「・・??」
「え、緩みが・・これだけ・・・嘘だろ??」
「駄目だった?うーん、清一さんの調教・・最強説」
「速水、だいぶいってるな。親父の奴、セックスドラックは使わなかったのか・・まあ、多幸感いっぱいのお前を抱くことは、親父の好みじゃなかったって事だな」
「そうだよ・・『性奴隷』は玩具の様に壊される為にあるんだから。最後はボロボロに・・それが正しいんだよ」
「速水、おい・・悪い方にトブなよ。俺は、多幸感のあるセックスを、お前に経験させたいんだからさ」

竜二が僕をうつ伏せにした。そして、アナルに舌を入れてきた。僕は、びっくりして抵抗しようとしたが、体が思うように動かず、しかも快感の波が襲ってベッドに沈んだ。舌の次には指が入り込む。潤滑液がぬるりと入り込み、竜二は的確にそこを狙ってくる。清一さんから教え込まれた快感の場所。

「はぁ・・はぁ・・んぁ・・やだ、そこ・・気持ちいい・・」
「だろ?前立腺を刺激してるところだ。ここは、もろ快感来るだろ?」

うーん。竜二さんは男の体にすごく詳しい。ひょっとして・・男の恋人がいたのかな?

「竜二さん、色々詳しいけど・・男の恋人いたの??」
「!?」

突然アナルから指を引き抜くと、竜二は焦った顔でベッドを這ってきた。

「いない。そんなものはいない!!尻を掘ったことも、掘られたこともない。ただ、速水とやりたくて・・ずっと、研究してた。まじで、速水だけだ。お前の事毎日裸にして、色々妄想してた。でも、想像以上で・・困ってる」
「なにそれーー困ってるの?」
「うまく出来るか・・自信がない。アナルも思ったより緩まないし・・ぜってー、入れたら痛いと思う」
「仕方ないよぉ・・男同士だものぉ・・ねえ、竜二さん、入れて・・挿入して・・大きいの・・入れて・・」

竜二は驚いたように僕を見ていた。僕は今とても幸せだった。だって、大事な幼馴染にだきしめられているから、幸福感で満腹になりそう。竜二が僕を強く抱きしめた。でも、ちっとも怖くない。男に抱きしめられても怖くないなんて、初めてだ。

「いいのか、速水?」
「今、セックスしたい。男の人に抱きしめられているのに、全然怖くない。気持ちいい、興奮する。竜二さん、僕のこと愛してる・・?」
「・・速水、愛してる。我慢できない・・挿入していいか?」
「いいよ・・」

竜二が俺をうつ伏せにした。睡眠薬の影響で上手く体が動かなくて、竜二にすべてを任せた。頭はぼんやりしているのに、興奮と多幸感で胸が高鳴る。双丘を揉まれて押し広げられる。そして、腰を高く持ち上げられた。アナルに竜二のペニスが押し当てられる。もう我慢できなくて、僕は懇願していた。

「ぁあ・・んぁ、はやくぅ・・竜二さんのが欲しい・・・」
「!!」
「んぁあ!!」

突き込まれたペニスがアナルを押し開く。体内に沈み圧迫感に僕は声を上げていた。異物感、圧迫感、痛みもある。なのに、それが興奮を呼ぶ。苦痛が体に広がるたびに、じわじわと広がる興奮と快感が全身に広がる。

「ぁあ・・僕、変だぁ・・痛くて苦しいのに、セックス好きになりそう・・男好きの淫乱になっちゃた・・」
「速水、それは違う。俺が相手だからセックスが好きになっただけだ」
「うん、竜二さんとのセックス・・気持ちいい・・」
「腰、動かすぞ?」
「ぁあ・・はぁん!!」

背後から竜二が激しく腰を動かしはじめた。繋がったそこが熱を帯びてる。不思議、僕は今、泣き叫んでない。痛いのに、苦しいのに、竜二さんのペニスを感じて気持ちよくて興奮している。 

「はぁん、もっと、もっと、奥にきてぇえーーーー!!」
「・・はぁ・・はぁ・・速水っ・・奥入れるぞ!!」

最奥を貫かれた。幸福感に包まれた。お尻を振ってもっと頂戴っておねだりしたいのに、体が動かないから何もできない。これって、本当にセックスなのかな?僕は何も出来なくて、挿入されてるだけ。やっぱり、僕は挿入されるだけの『性奴隷』なんだなぁ。   

「くそ、いっちまう・・もっと繋がっていてーのに・・はぁはぁはぁ」
「うん、頂戴。いっぱい」
「ああ、もう限界!!」
「ひぁあ!!」

最奥を貫かれ、精液が一気に体内に広がった。僕は、興奮と快感に酩酊していた。竜二さんに抱きしめてもらいたい。抱きしめて。愛の言葉がいっぱい欲しい。僕を必要とする人がここにいる。

「ねえ、抱きしめて・・竜二さん」
「もっと、繋がっていたい・・入れたまま抱きしめてもいいか?」
「いいよ、竜二さんのペニスの形覚えたい。そのまま抱きしめて・・ああ、きもちいいぃ・・」
「薬が切れる直前まで入れておく。薬が切れたら、苦しくなるはずだ・・言ってくれ」
「薬なんてかんけいないよぉ・・竜二だから幸せなセックスが出来たんだよ・・僕の事ずっと愛してくれたから」
「・・・・」
「竜二さん?」

竜二が体を繋いだまま、背後から抱きしめてきた。体内のペニスの位置が変わって、僕は気持ちよさに声を出して笑っていた。笑い出した僕の首筋に、竜二がキスを落とし囁いた。

「時間がなかった。だから、薬の力を借りて速水を抱いた。普通に抱いてもお前は俺に恐怖を覚えるだけだったからな。お前には、俺とのセックスが最高だって思ってほしかった」
「サイコーだったよ?」
「速水、聞いてくれ」
「なーに?」
「俺は今日、『かさぶらんか』で所轄の警察署長の胸倉を掴んじまった。署長の行動は明らかにおかしかったが、やくざが手を出したらアウトだ。今回、パクられなかったのは、警察が青山組に貸しを作りたいと考えたからだろう。その原因の俺を、組が放っておくはずがない。当分の間、俺はこの街から離れることになると思う」

僕はその言葉に震え出していた。竜二が離れるの?こんなに、僕の事を愛してくれている竜二さんが僕から離れていくの?恐怖心がどっと押し寄せてきた。

「竜二さん、抱きしめて。背後からじゃ嫌だ。顔見せて!!」
「ん、抜くぞ」
「んぁあ!!」

ぶぼりと抜け出した竜二のペニスの形がまだ体の中に残っている様に感じた。奇妙な感じ。体全体が、性感帯みたいに、ほんの少しの刺激でも興奮する。なのに勃起はしていないみたい。どうしてだろう。

「こんなに気持ちいいのに・・勃起しない・・」

竜二は僕を仰向けにすると覆いかぶさり、きつく抱きしめてきた。そして僕のペニスを弄って苦笑いを浮かべた。

「セックスドラックの影響だな。こいつは勃起を抑えちまう薬効もあるんだ。乱交パーティーでは、勃起薬を併用する事が多いな。今回盛った量は少ないけど、初回に二回いってるからな、ペニスが垂れ下がってるわけだ」
「もう、竜二さん。垂れ下がってるなんて言わないでよ。ねえ、一生このままって事ないよね?」
「ないない、すぐにでも女を抱ける状態になる。まあ・・抱いてほしくないけど」
「童貞捨てるなって言うの??酷いなぁーーー!!」
「まだセックスドラックの影響があるな。お前、これ系に弱かったのか・・」

徐々に体が動き出す。僕は竜二の背中に手を回して彼を抱きしめて目を覗き込んだ。

「この街を出ていくって本当なの、竜二さん?」
「ああ・・出ていく。多分、神戸の上部組織の幹部の一人に仕えて修行するって感じになると思う。俺も一応は青山組の組長候補だからな・・上部組織も粗末に扱うことはないはずだ。これは、俺にとってもチャンスなんだ。兄貴を超えるチャンスだと思ってる」

僕は何時の間にか恐怖に襲われてボロボロ泣きだしていた。

「速水!?」

「この街を離れると分かったから、急いで竜二さんは僕を抱いた。クスリを使って快感を覚えさせて、ヤり逃げ?竜二さんは、後の事を考えなかったの?クスリなしのセックスが、今の僕には酷く怖い」

「クスリを使ってでも、俺はお前を抱きたかった。俺の行き先は、多分神戸だ。何時だって、この街に帰ってきて、お前を拉致できる。お前をレイプして、犯しまくる。いつか、お前がセックスドラックが無くても、俺に抱かれる事に恐怖を感じなくなるまで、何度だって犯す。何度も、何度も犯して、親父の呪縛から、お前を解き放つ。」

「竜二さん・・どうしても、僕を囲うつもりなんだね?」
「お前はもう囲いの中だ。それを心地いいと、お前は思っているはずだ。違うか?」
「んっ・・」

僕は涙をこぼしながら竜二の唇を奪い貪っていた。
僕は、竜二に酔っているの?それとも、セックスドラックに酔っているだけ?




◆◆◆◆◆◆
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

青は藍より出でて藍より青し

フジキフジコ
BL
ヤクザの跡取りの高校生とその同級生の話。高校生からはじまり40代になるまで続きます。 【青は藍より出でて藍より青し】本編。高校時代。 【番外編/白い花の家・月を抱く】葉月と綾瀬が出会った頃の話。 【番外編/Tomorrow is another day ・Sweet little devil】綾瀬と高谷の高校時代の短いエピソード。 【朱に交われば赤くなる】本編「青は藍~」の続き。 【狭き門より入れ】本編「朱に交われば~」の続き。7年後のお話になります。 【番外編/BLEED】篤郎の事情 【三代目の結婚】本編「狭き門~」の続き。綾瀬の結婚問題。 【番外編/刺青】高谷×綾瀬のいちゃいちゃ 【瑠璃も玻璃も照らせば光る】本編「三代目の結婚」の続き。主役は篤郎です。エピローグに高谷×綾瀬のいちゃ。 【番外編/古傷】高谷×綾瀬のいちゃいちゃ 【番梅花は蕾めるに香あり 】本編「瑠璃も玻璃~」の続き。高谷と男子高校生の話。 【天に在らば比翼の鳥】本編の完結編。 他シリーズ『チェリークール』の【番外編】「東京ミスティ」「東京ミスティ2」「微笑みの行方」に綾瀬と高谷が出ています。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

処理中です...