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第18話 アナルスタンガン
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「とにかく、速水はモニタールームから出ないでくれ。俺が地下に行って、あいつを追い出してくるから、お前は動くな。いいな」
「まって、三原!!僕も行く。だって、『かさぶらんか』のオーナーは僕だよ?僕があいつに『出禁』を言い渡す。その権利があるはずだ!!」
くそ。速水は興奮状態だ。スマホの通話に聞き耳を立てていたが、相手は青山組の組長だった。その人が、速水に動くなと命じたのだ。なのにその命令を無視するつもりか?相手は、青山組の組長なんだぞ!?速水は、やっぱ頭がいかれてる。
「・・三原、なんだか・・おかしい」
「いや、頭がおかしいのは速水の方だ!」
「何を言ってんのお前??違うって、三原!モニター見て。一号室の客が裸で廊下の様子を伺ってる。それ以外の性奴隷も、動揺してるみたい。彼らが一斉に『かさぶらんか』を飛び出したら混乱必至だ。警察に目を付けられる!」
「仕方ない。警告音鳴らしてから、2号室以外の部屋を電子ロックで扉の鍵を掛ける」
「そんなことできるのか!三原、ハイテク!!」
俺は、速水の言葉は無視した。いちいち反応していては疲れる。俺は、警報音を鳴らした後に、各部屋の扉を電子ロックで閉めた。とりあえず、これで警察のガサ入れが避けられるといいが。
「それより、なんで他の部屋の奴が動揺してるんだ??」
「二号室の奴・・秋山だっけ?彼の様子がおかしい。バイブをアナルに咥えただけで、叫び声あげるタイプ?」
「あ?それはない。秋山はそんな程度で声を上げる奴じゃ・・ぁあ??」
俺は二号室のモニターを見て愕然とした。明らかに秋山が叫び声をあげている。音声はカットしてあるが、画面からでもわかる。秋山は個室の部屋から漏れるほどの異常な叫び声をあげているようだ。その声に、他の性奴隷が動揺したという訳か。
「三原、二号室の音声流して。秋山がバイブ程度で悲鳴を上げないなら、アナルに挿入されているのは別の玩具だ」
「音声流しても・・速水は大丈夫か?」
「なに心配しているの、三原。僕は性奴隷だよ?それより、音声入れて」
俺は速水を気遣いつつも、二号室の音声をOFFからONに切り替えた。途端に、モニタールームに獣のような叫び声と男の笑い声が流れた。
◇◇◇◇
「がぁあうああううあうあうあうあううあううああああーーがああかぁぁあああーーーーーー!!」
「ひぃははは、マジか?あの秋山が、叫んでやがる!爽快ーー、もっと早くに、アナル用のスタンガンで責めればよかった。なあ、秋山?違法のスタンガンの味はどうよ?10mAで死にそうじゃねえか。出力をもっと上げるか迷うとこだな。うーん、秋山、もっと威力上げて欲しいか?」
「がぁあうああごおおおおおぁああうあうあううあううああああーぎぎぎぇあかぁぁあああーーーーーー!!」
「そうか!!上げて欲しいか、さすが性奴隷!!欲しがりすぎっーーぎゃはははっは!!」
◇◇◇◇
突然、速水が寄りかかってきた。俺は慌てて速水を抱きしめる。速水は震えながらも、明確な意思を持って俺に命令してきた。
「三原、音声切って。それから、今すぐ二号室に向かう。何か武器ある?」
「速水・・お前も行くつもりか?」
「当たり前だ!!性奴隷だって、人間なんだ!!あんな扱い、あんな扱いは許さない!!」
俺は速水を抱きしめたまま、二号室の音声をカットした。不意にモニタールームは静かになり、速水の荒い呼吸が聞こえてきた。過呼吸を起こしかけているようにも思えたが、おれは黙って速水に従うことにした。
「速水。二人で、二号室に突っ込むのか?俺は、正規のスタンガンしか持ってないぞ?」
「正規か・・じゃあ、三原はそれをムカデ男の首筋に押し当てて。気絶は無理でも怯むはずだ。その間に、僕が秋山に突っ込まれたスタンガンを抜き取る」
「くそ、マジで二人で行くんだな!!」
「やっと手に入れた『かさぶらんか』なんだ。性奴隷の僕にも意地がある!!行くよ、三原!!」
秋山を早急に救わなければならないのは確かだ。だが、嫌な予感しかしない。俺と速水だけでは戦力不足は明らかだ。後から護衛が加勢してくれることを期待するしかない。それまでは、俺が速水を守るしかない。
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