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六
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旦那様の噂が落ち着いた、学園の午後。
私は偶然にもヒロイン、リリアンさんの読んでいる本のタイトルを覗き見てしまった。
それは発売中止になった、旦那様とアーゴス様のBL本。
まさかと思い『リリアンさんはBLお好きなの?』と、私は彼女に問いかけてみた。
彼女は目を開き、こくりと頷いた。
次に『転生者なの?』と問いかけてにも、リリアンさんは頷いた。
(BLを読んでいるということは! まさかの同士⁉︎)
うそ、ほんと⁉︎ 嬉しいのだけど!
こら私は興奮しない、落ち着け……ほら深呼吸して。
『リ、リリアンさんはもしかして腐女子だったりする? その内容が濃い、BL本を読んでも平気なの?』
彼女を質問攻めをした、しかし彼女は嫌がるところか笑ってくれた。
『キャラとしてなら平気ですけど……この本を読むのは読みやすくて、出てくる描写が懐かしいんです』
『キャラとして? それは私と同じ。描写が懐かしい? それに懐かしい?』
自分は1ページで終わっていたから。本の内容は知らない。
彼女にそのページを読ませてもらうと。
今世の王子と側近の話ではなくブレザーとか学校? スマホなど、知っている単語がちらほら書かれていた。
この本の絡みは濃いのだけど、王子と側近の名前を借りただけの学生恋愛ものだった。これを貴族が読んでも面白い? と疑問に思ったけど……
『なんだか書き方がライトノベルっぽい? ……もしかして、これを描いた方も転生者?』
『シルビア様もそう思いますか?』
『えぇ』
二人、手を取り合い頷いた。
意見のあった私達は著者を探して、公爵夫人マリア様を見つけた。
公爵夫人に話を聞くと彼女曰く。ひょんなことで前世の記憶を思い出したそうだ。
普段は会社勤めで、休みの日には小説を趣味で書いていた。
前世は独身だったけど、今世では夫も子供もいる幸せな日常を送っている。
公爵夫人で何不自由ない生活。
しかし、周りに趣味を話せる者はいない。
この世界に私と同じ境遇の人はいないの?
彼女は賭けに出た、この世界で自分と同じ転生者を探したかったと言った。
『あの様なことは二度とするなと旦那様に怒られちゃったげど、ここで同じ趣味の二人に出会えて幸せ!』
『私もマリア様とリリアンさんに出会えて嬉しいわ』
『私も嬉しい』
私達は手を取り合い喜んだのだった。
私は偶然にもヒロイン、リリアンさんの読んでいる本のタイトルを覗き見てしまった。
それは発売中止になった、旦那様とアーゴス様のBL本。
まさかと思い『リリアンさんはBLお好きなの?』と、私は彼女に問いかけてみた。
彼女は目を開き、こくりと頷いた。
次に『転生者なの?』と問いかけてにも、リリアンさんは頷いた。
(BLを読んでいるということは! まさかの同士⁉︎)
うそ、ほんと⁉︎ 嬉しいのだけど!
こら私は興奮しない、落ち着け……ほら深呼吸して。
『リ、リリアンさんはもしかして腐女子だったりする? その内容が濃い、BL本を読んでも平気なの?』
彼女を質問攻めをした、しかし彼女は嫌がるところか笑ってくれた。
『キャラとしてなら平気ですけど……この本を読むのは読みやすくて、出てくる描写が懐かしいんです』
『キャラとして? それは私と同じ。描写が懐かしい? それに懐かしい?』
自分は1ページで終わっていたから。本の内容は知らない。
彼女にそのページを読ませてもらうと。
今世の王子と側近の話ではなくブレザーとか学校? スマホなど、知っている単語がちらほら書かれていた。
この本の絡みは濃いのだけど、王子と側近の名前を借りただけの学生恋愛ものだった。これを貴族が読んでも面白い? と疑問に思ったけど……
『なんだか書き方がライトノベルっぽい? ……もしかして、これを描いた方も転生者?』
『シルビア様もそう思いますか?』
『えぇ』
二人、手を取り合い頷いた。
意見のあった私達は著者を探して、公爵夫人マリア様を見つけた。
公爵夫人に話を聞くと彼女曰く。ひょんなことで前世の記憶を思い出したそうだ。
普段は会社勤めで、休みの日には小説を趣味で書いていた。
前世は独身だったけど、今世では夫も子供もいる幸せな日常を送っている。
公爵夫人で何不自由ない生活。
しかし、周りに趣味を話せる者はいない。
この世界に私と同じ境遇の人はいないの?
彼女は賭けに出た、この世界で自分と同じ転生者を探したかったと言った。
『あの様なことは二度とするなと旦那様に怒られちゃったげど、ここで同じ趣味の二人に出会えて幸せ!』
『私もマリア様とリリアンさんに出会えて嬉しいわ』
『私も嬉しい』
私達は手を取り合い喜んだのだった。
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