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 うわぁ~。屋敷とは断然違う書物の数と、たくさんの人が王都都立図書館へと来ていた。ルルーナは周りを見渡し、本棚の書物を見ながら、浮き上がる気持ちを抑えた。

 この図書館は広いから、すぐに読みたい本が見つけれるよう、入場料を払った時に受付から手に収まる魔導具の案内板を貸して貰える。その案内板には図書間の地図が書いてあって、どこの本棚に、何の書物があるのかを教えてくれる。

(落ち着け、淑女ははしゃがない……心の中だけではしゃぎましょう)

 小声で。

「各自で、読みたい書物を探しましょう」

 と図書館の本の多さに驚いている、シャロンへ耳打ちした。すぐシャロンはコクコクと頷き、私とは違うお茶の歴史の書物が置いてある本棚へと、案内板を見ながら向かっていった。

(さてと私は、毒か、植物に関する書物の場所へといきましょう)

 案内板を頼りに、ルルーナは植物の書物の場所へと移動した。ついた本棚は、ルルーナが読みたかった書物ばかり。

 これは。1回目、クッキーに練られていたズカの毒の実が詳しく書かれた書物。

 こっちは。2回目、空腹に負けて食べたあと、気を失ったキロ毒キノコ。水色のヌススルの花、毒蛇ジャージャー、シロミの毒花、毒バチスローン、ザゲの花、トル草……そしてスノーフレの白い花と、毒に関する書物をみつけた。

(毒での9回の死。……私はどのように苦しみ、死んだのかを今も覚えている)

 ルルーナは読書スペースに戻らず、本棚の本を取り目を通す。それを繰り返して奥へ奥へと興味を引く毒と植物の本を探して、ルルーナは夢中で探していた。

 その為。

「【図書館へ訪れている、皆様にお伝えいたします。この王都都立図書館にこの国、ロマネスクの第2王子がいらっしゃいます。図書館へと訪れた方々は2時間ほど図書館からの退出し、図書館外にあるレストラン、喫茶店、談話室でお寛ぎください――繰り返します】」

 と、館内に流れた放送を聞いていなかった。



 いまの放送で伝えられた彼ら。

 黒いジュストコールの上に黒いローブをはおり、水色の髪と糸目の男性と、黒縁メガネ、赤い髪と赤い瞳、燕尾服の男性が訪れたと同時に、図書館の扉は魔法で施錠された。

 訪れた。水色の男性の両腕には、魔力遮断の腕輪をつけられている。彼はこの図書館の中で、魔法が不可となった。

「はぁ、なんだよ。俺がただ王都の図書館に、本を読みに来ただけなのに。毎回、大袈裟だな。――俺がここにいる、無関係の人々を凍らすわけないだろう!」

「カサリア様そう言いますが。前もそう言って庭園の噴水、書庫、王の間を凍らせたのはあなた様です」

 え~。

「それらに関して、俺はちっとも悪くない。俺にイラつく事を言ったあの人達が悪い。俺よりも実力、魔力も少ないく、口ばかりの癖に!」

 カツカツと靴の音と大声を上げながら、誰もいない、図書館を歩く男性2人組。――そう彼らが、先ほど館内に伝えらた第2王子と側近。

 カサリアと呼ばれた第2王子は昨日、王城の書庫を魔法で凍らせ、ただいま修復中のため。彼らはこの図書館へ調べ物をするため書物、特殊書物を読みにきたのだ。

 そんな事も知らずルルーナは奥の本棚で、ウキウキと、書物の本を探していた。

(もう、読みたい本ばかり。ここに住みたいわ!)
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