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別の世界から来たなんて驚くだろう。目の前で困惑する、金髪、青い瞳をしたフォルテを見ていた。やはりフォルテはオレのことをおかしな奴だと思ったのか? 変なことを言うヤツだと思ったか?
しばらく黙っていた、フォルテはポリッと頬をかき。
「あのさ、うまく言えないが。タヤとロッサ嬢は元の世界の家族と引き離されて辛くなかったか? 寂しくなかったのか?」
え? 正直、フォルテにそんな言葉をかけてもらえると思っていなかった。その言葉はオレの心が温かくした。隣のロッサお嬢がスーッと、息を呑んだのもわかった。
「アハハ……優しいな。ルテ、オレさ……生まれたときから家族がいないんだ。この世界に落とされてシンギさんとマヤさん、サロンナばあさんに出会えて幸せだよ――そして、優しく、カッコいいルテに会えて、すごく幸せだ」
「……私も前世の両親とは仲が良くなくて、今の両親もアレだけど……幸せかな」
「そうか。それはよかった……」
と、笑ったルテの笑顔にゾクっと体が反応した。
こんなときに……ヒートがきた。一気に体が激しくフォルテを求めているのがわかる。ロッサお嬢がこの姿のオレを見て嫌がらないか。
早く、2人を帰さないと。
オレは手をあげ。
「ご、ごめん話の途中だけど……ルテ、ロッサお嬢、今日は帰ってもらえるか――? シンギさんすみません! このシュリンサンドを2人分包んでください」
「わかった」
オレの変化に勘づいた、シンギさんが厨房から皿を取りにくる。体が熱い、たぶん今――息が上がり、頬が赤くなってきているだろう。
「タヤ、ヒートがきたのか?」
「……! この甘い香り、そろそろだったのだな」
「え、ヒート?」
そうだと頷いた。――ん、ロッサお嬢の目が光っていないか? そ、その好奇心な瞳は高校の時にいた"腐女子"に何処となく似ている……なら、理解ははやいから安心?
じゃねぇ……恥ずかしい。
「ロッサ嬢、いま馬車まで遅らせる」
「いいえ! お邪魔するわけにはいけませんわ。私、今すぐ帰るわ!」
口調が途中から、おかしなロッサお嬢がサッと立ち上がる、この理解力はありがたい。
「悪いなロッサお嬢。次来るのは1週間後、とかにしてくれると嬉しい」
「1週間後ね。そうするわ」
熊クマ食堂の入り口が開き、従者服を身につけた男性が現れ胸に手を当てて頭を下げた。フォルテは立ち上がるとオレを抱きしめ――その男性に命令する。
「ロッサ嬢を馬車まで送ってくれ。それと、この事を父上と母上にも伝えてくれ」
「かしこまりました、フォルテ様。ではロッサ様、馬車のところまでお送りいたします」
包まれたシュリンサンドを持ち、ロッサお嬢はフォルテの従者と共に帰っていった。
「ルテは? 帰らないのか?」
「おかしなことを言うな。ヒートの番を置いて帰れるか」
「でも、仕事は?」
「来る前に2日分は終わらせてきた。タヤと冒険をしてり。部屋でまったりと一緒に過ごそうと思ってな……いま、私の父上と母上に伝えたから、ヒートが終わるまで付き合うよ」
――ええ、ヒートが終わるまで?
しばらく黙っていた、フォルテはポリッと頬をかき。
「あのさ、うまく言えないが。タヤとロッサ嬢は元の世界の家族と引き離されて辛くなかったか? 寂しくなかったのか?」
え? 正直、フォルテにそんな言葉をかけてもらえると思っていなかった。その言葉はオレの心が温かくした。隣のロッサお嬢がスーッと、息を呑んだのもわかった。
「アハハ……優しいな。ルテ、オレさ……生まれたときから家族がいないんだ。この世界に落とされてシンギさんとマヤさん、サロンナばあさんに出会えて幸せだよ――そして、優しく、カッコいいルテに会えて、すごく幸せだ」
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「そうか。それはよかった……」
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こんなときに……ヒートがきた。一気に体が激しくフォルテを求めているのがわかる。ロッサお嬢がこの姿のオレを見て嫌がらないか。
早く、2人を帰さないと。
オレは手をあげ。
「ご、ごめん話の途中だけど……ルテ、ロッサお嬢、今日は帰ってもらえるか――? シンギさんすみません! このシュリンサンドを2人分包んでください」
「わかった」
オレの変化に勘づいた、シンギさんが厨房から皿を取りにくる。体が熱い、たぶん今――息が上がり、頬が赤くなってきているだろう。
「タヤ、ヒートがきたのか?」
「……! この甘い香り、そろそろだったのだな」
「え、ヒート?」
そうだと頷いた。――ん、ロッサお嬢の目が光っていないか? そ、その好奇心な瞳は高校の時にいた"腐女子"に何処となく似ている……なら、理解ははやいから安心?
じゃねぇ……恥ずかしい。
「ロッサ嬢、いま馬車まで遅らせる」
「いいえ! お邪魔するわけにはいけませんわ。私、今すぐ帰るわ!」
口調が途中から、おかしなロッサお嬢がサッと立ち上がる、この理解力はありがたい。
「悪いなロッサお嬢。次来るのは1週間後、とかにしてくれると嬉しい」
「1週間後ね。そうするわ」
熊クマ食堂の入り口が開き、従者服を身につけた男性が現れ胸に手を当てて頭を下げた。フォルテは立ち上がるとオレを抱きしめ――その男性に命令する。
「ロッサ嬢を馬車まで送ってくれ。それと、この事を父上と母上にも伝えてくれ」
「かしこまりました、フォルテ様。ではロッサ様、馬車のところまでお送りいたします」
包まれたシュリンサンドを持ち、ロッサお嬢はフォルテの従者と共に帰っていった。
「ルテは? 帰らないのか?」
「おかしなことを言うな。ヒートの番を置いて帰れるか」
「でも、仕事は?」
「来る前に2日分は終わらせてきた。タヤと冒険をしてり。部屋でまったりと一緒に過ごそうと思ってな……いま、私の父上と母上に伝えたから、ヒートが終わるまで付き合うよ」
――ええ、ヒートが終わるまで?
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