46 / 47
空森島にやってきたモフモフ黒い鳥。
六
しおりを挟む
時がたち。俺とネネは空森島にきて二十歳。
王子も無事に十五歳になり成人を迎え、勇者の印が浮かんだとオッサンに聞いた。
これで俺の役割も終わり、王都に戻り、次の任務に着くのだろう。
「ネネ、黒、ありがとう。ネネの的確な指示のおかげで、魔力を消費せずに王都を守れた」
「はい。これもローリス君のおいしい、ご飯があったからです」
「うむ、ローリスの作る料理はどれもはじめて見るものばかりで、美味かったのじゃ」
――嬉しいことを言ってくれるじゃねぇか。
「それは良かった。さて、下でオッサンたちが待ってる、王都に戻ろう。黒も一緒にな」
手をだすと、黒は俺の手を握った。
三人一緒に転移魔法でギルド裏に着くと、オッサンだけではなく、エンとサン先生がいた。
「オッサン、サン先生、エン、お迎えありがとう」
「戻りました」
「うむ、戻ったのじゃ」
「ローリス君、ネネ、黒、おつかれさま」
「二人はよくやった、黒ちゃんもね」
「おかえりローリス、ネネ、黒」
その足で王城に向かい、皇太子となった王子主催の晩餐会に主席する。オッサンの話だと、美味いものが食べれると聞いた。
王城につくとすぐに王の間に案内された。王座に座る皇太子は会わないうちに大きくなり、勇者の血筋だろうか? オーラが半端ない。
――これは。
黒に守りの魔法をかけておいて良かった。
いまは弱い魔族だから、一瞬でチリになっていたかも。
本人もわかったのかガタガタ震えているから"大丈夫"だと、強く手を握ってやった。
「ローリス、ネネ、いままでご苦労さまでした。僕は成人して勇者の力が芽生え、これから国を守れます」
「それはよかった。無事に役目を終えてホッとしております」
「わ、私もです」
ネネ、緊張して声が裏返ってる。
「フフ、二人に感謝として食事を用意した。みんなで食堂にいこう」
皇太子にいわれ騎士の後について食堂に向かうと、オーの字になられたべられたテーブル、その真ん中にはシェフが立っている。
用意されていた料理は天ぷらと、串揚げ、エール。
ご飯も炊かれているから天丼、天茶漬けにもできるんだな。
――うん、勇者も俺と同じ確定だ。
ヌヌは用意されてた料理を見渡して。
「これ、ローリス君が前に作ってくれた串揚げだわ」
「ヌヌ、天ぷらもあるぞ」
――フフ、俺も二、三ヶ月前に二人、いや、みんなに天ぷらと串揚げを揚げた。
そのとき、エビとか魚介類はなかったので。
肉、野菜中心の天ぷらと串揚げだった――しかし、今日のはエビがあったのだ。
「エビの天ぷら、串揚げか? 楽しみぃ」
それが皇太子に聞こえたらしく。
「エビは、ローリス君が喜ぶと思ってね。近隣国を探したよ」
「ありがとうございます、皇太子」
驚きながらお礼を言うと、皇太子は意味深に笑った。
――あちゃ、皇太子にも俺が転生者だって、バレているな。
まっ、隠していないからいいっか。
王子も無事に十五歳になり成人を迎え、勇者の印が浮かんだとオッサンに聞いた。
これで俺の役割も終わり、王都に戻り、次の任務に着くのだろう。
「ネネ、黒、ありがとう。ネネの的確な指示のおかげで、魔力を消費せずに王都を守れた」
「はい。これもローリス君のおいしい、ご飯があったからです」
「うむ、ローリスの作る料理はどれもはじめて見るものばかりで、美味かったのじゃ」
――嬉しいことを言ってくれるじゃねぇか。
「それは良かった。さて、下でオッサンたちが待ってる、王都に戻ろう。黒も一緒にな」
手をだすと、黒は俺の手を握った。
三人一緒に転移魔法でギルド裏に着くと、オッサンだけではなく、エンとサン先生がいた。
「オッサン、サン先生、エン、お迎えありがとう」
「戻りました」
「うむ、戻ったのじゃ」
「ローリス君、ネネ、黒、おつかれさま」
「二人はよくやった、黒ちゃんもね」
「おかえりローリス、ネネ、黒」
その足で王城に向かい、皇太子となった王子主催の晩餐会に主席する。オッサンの話だと、美味いものが食べれると聞いた。
王城につくとすぐに王の間に案内された。王座に座る皇太子は会わないうちに大きくなり、勇者の血筋だろうか? オーラが半端ない。
――これは。
黒に守りの魔法をかけておいて良かった。
いまは弱い魔族だから、一瞬でチリになっていたかも。
本人もわかったのかガタガタ震えているから"大丈夫"だと、強く手を握ってやった。
「ローリス、ネネ、いままでご苦労さまでした。僕は成人して勇者の力が芽生え、これから国を守れます」
「それはよかった。無事に役目を終えてホッとしております」
「わ、私もです」
ネネ、緊張して声が裏返ってる。
「フフ、二人に感謝として食事を用意した。みんなで食堂にいこう」
皇太子にいわれ騎士の後について食堂に向かうと、オーの字になられたべられたテーブル、その真ん中にはシェフが立っている。
用意されていた料理は天ぷらと、串揚げ、エール。
ご飯も炊かれているから天丼、天茶漬けにもできるんだな。
――うん、勇者も俺と同じ確定だ。
ヌヌは用意されてた料理を見渡して。
「これ、ローリス君が前に作ってくれた串揚げだわ」
「ヌヌ、天ぷらもあるぞ」
――フフ、俺も二、三ヶ月前に二人、いや、みんなに天ぷらと串揚げを揚げた。
そのとき、エビとか魚介類はなかったので。
肉、野菜中心の天ぷらと串揚げだった――しかし、今日のはエビがあったのだ。
「エビの天ぷら、串揚げか? 楽しみぃ」
それが皇太子に聞こえたらしく。
「エビは、ローリス君が喜ぶと思ってね。近隣国を探したよ」
「ありがとうございます、皇太子」
驚きながらお礼を言うと、皇太子は意味深に笑った。
――あちゃ、皇太子にも俺が転生者だって、バレているな。
まっ、隠していないからいいっか。
0
お気に入りに追加
87
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界で勇者になりましたが引きこもります
樹結理(きゆり)
恋愛
突然異世界に召還された平々凡々な女子大生。
勇者になれと言われましたが、嫌なので引きこもらせていただきます。
平凡な女子大生で毎日無気力に過ごしていたけど、バイトの帰り道に突然異世界に召還されちゃった!召還された世界は魔法にドラゴンに、漫画やアニメの世界じゃあるまいし!
影のあるイケメンに助けられ、もふもふ銀狼は超絶イケメンで甘々だし、イケメン王子たちにはからかわれるし。
色んなイケメンに囲まれながら頑張って魔法覚えて戦う、無気力女子大生の成長記録。守りたい大事な人たちが出来るまでのお話。
前半恋愛面少なめです。後半糖度高めになっていきます。
※この作品は小説家になろうで完結済みです
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
【完結】悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件
エース皇命
ファンタジー
前世で大好きだったファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・ヒーロー』の悪役、レッド・モルドロスに転生してしまった桐生英介。もっと努力して意義のある人生を送っておけばよかった、という後悔から、学院で他を圧倒する努力を積み重ねる。
しかし、その一生懸命な姿に、メインヒロインであるシャロットは惚れ、卒業式の日に告白してきて……。
悪役というより、むしろ真っ当に生きようと、ファンタジーの世界で生き抜いていく。
ヒロインとの恋、仲間との友情──あれ? 全然悪役じゃないんだけど! 気づけば主人公になっていた、悪役レッドの物語!
※小説家になろう、エブリスタにも投稿しています。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる