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15話

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 彼らと住み始めて1月が経つ。

 料理はボチボチだけど!会社が休みの日に春の美味しいご飯が食べれて、のんびり過ごす事ができた。ひとりぼっちだった家に、春、小春、猫神様の茶々丸が増えて賑やかになったと思う。

 だが私の仕事が増え、残業の毎日が続く。
 今日の帰りも夜の12時を過ぎた。

「ただいま、ハァ疲れた~。明日早いけど……いい匂いがする」

 玄関で倒れながら、美味しいご飯の香りがして、春が「おかえり」と顔を出した。

「味噌煮込みうどん作ったけど、食べれるか?」
「うん食べれるぅ~、ありがとう」
「サツキさんおかえりなさい、みんなで食べましょう」
「腹減った~」

 みんなが私とのご飯を待っていてくれた。
 嬉しい、涙が出てくる。

「はやく、着替えてこい」
「ありがとう。着替えてくる」

 部屋着に着替えて化粧を落として、居間に行くと。食卓の上にはお揃いの鍋がなかったのだろう、四つの形が違う鍋が置かれていた。

「さぁ、熱いうちに食べよう」
「うん、いただきます」
「「いただきます」」

 お油揚げと卵、鶏肉、シイタケが入った、出来立て熱々の味噌煮込みうどん。フウフウ、フウフウと冷ましてうどんをすする。

 ーーお、私の好きな硬めの麺だ。

「ハァ~おいしい! 体に染み渡る」
「熱々を食べるのが好きです~」
「我ながら、うまいな」
「ほんと、最高だ!」

 私の横に見知らぬ、茶髪で、春と小春と同じ甚兵衛姿の男性が、長いモフモフの尻尾を揺らしながら座っていた。

 身長は春くらいかな? 
 このキジトラの耳と尻尾ということは。

「私の隣にいるの、茶々丸様ですか?」

「ん? そうだ。猫のままじゃ、味噌見込みうどん食えんからな、人の姿になったんだ!」

 そう言って、大きな口で笑った。

 
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