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8話

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 私は、家の中をドタバタ音を立てて歩く音で目が覚め。お布団から顔を出して部屋を見渡し、目覚まし時計の時刻を見て、朝食後に寝てしまっていたことに気付いた。

 時刻はお昼過ぎていた。

「しまった寝過ぎた! 洗濯と掃除をしなくちゃ」

 洗濯と掃除は。会社が休みの日にしないと、どんどん洗濯物と埃がたまる。それだけは避けたいからと、できる範囲でやっている。

(溜まった、洗濯物を回さないと)

 春と小春のことを忘れて、部屋の襖を開けるとちょうど見える庭で、甚兵衛姿の春が私の靴下を干していた。他にもきれいに干された、私の洗濯物たち。

 次に春が洗濯物カゴから、手にした物を見て驚き。私は縁側から、庭に出るためのゴム製のスリッパを履き、庭に出て春の手からそれを奪った。

「ちょっと私のモノを勝手に洗濯して、勝手に干さないで! 見ないでぇ!」

 そう怒ったのに。
 春はひょうひょうと。

「サツキはいつも、ここで休みの日に洗濯物を干しているだろう? オレも小春も見慣れてるから、気にするな」

 春の爽やかな笑顔と、いつも見ていたと言った言葉に、私は何も言えなくなる。

 だって洗濯物を干す、物干し台はちょうど、屋敷神と狛狐のすぐそばにある。私は春と小春のに、休みの日の、気の抜けた姿を見せていたんだ。

「うぬぬ! (恥ずかしいぃ!)」

「サツキ、疲れているのになって。オレにも手伝えたらって思ってたよ。その願いが叶い、手伝えてるんだ、まかせろって」

 春から奪ったブラを取られ、洗濯物ハンガーに干された。
 
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