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ローエンになったミミンナ
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ところ変わって皇太子の寝室。
「……んっ」
目が覚めると私はいつもとは違う、柑橘系の香りに包まれていた。スースーいい匂い……この香りロー様の香りに似ているわ。え、ええ…………パジャマ? な、ない、自慢の美乳がない! ちいぱいになったの? ううん、どうみても胸板。となると。私、男の人になっているの? …………まあ、立派。
――じゃないわ、見ちゃったけど。で、どちら様になったの?
ベッド脇の鏡に映るのは愛しのロー様? わ、私、もしかしてロー様になっているの? なにこれ幸せすぎる! ブルーで統一された彼の寝室とベッド。
――ここは、ロー様の寝室。
触り心地はフワフワ。毎日、ロー様はここで寝てらっしゃるのね…………潜っちゃおう!
――スーーッ! 幸せ!
(この柑橘系の香り――まるでロー様に抱かれているみたい、たんまり匂いを堪能いたしましたわ)
ノックな後。彼の専属メイドが部屋までぬるま湯を運び、朝の身支度を終えた。普段ならみられない――寝癖と寝巻き姿のロー様も素敵でしたが、寝巻きを脱いだときに見えてた鍛えられた筋肉、長い手足、整えられていく蜂蜜色の髪と、切れ長な赤い瞳、最後にジュストコールを身につけた。
――きゃー! ロー様、ステキ、大好き。
「皇太子、朝食の後から執務の時間です(側近も知っている)」
(モスリンお兄様?)
そうだった。ロー様の側近はモスリンお兄様だったわ……普段の彼だったら皇太子のに「いつまで寝ているのです!」「仕事ですよ!」など、小言を言っている。いまは皇太子の中身が可愛い妹のため、何も言えない重度のシスコンである。
「朝食はどうされますか?」
わぁ――働く、モスリンお兄様、素敵だわ……でも、お兄様もロー様と仲の良いメイドが、誰なのかを教えてくださらない――あ、いま私がロー様なのだもの。その誰かを知る今がチャンスよね。
――でも、いまわ。
「今朝の朝食は部屋でとる」
「かしこまりました。その様にメイドに伝えてきます」
フフ、ロー様の香りに包まれて食事したいわ! ミミンナはロー様とお会いしても、メイドのことで喧嘩をしてしまい、ロー様不足で少し病んでいた。
「……んっ」
目が覚めると私はいつもとは違う、柑橘系の香りに包まれていた。スースーいい匂い……この香りロー様の香りに似ているわ。え、ええ…………パジャマ? な、ない、自慢の美乳がない! ちいぱいになったの? ううん、どうみても胸板。となると。私、男の人になっているの? …………まあ、立派。
――じゃないわ、見ちゃったけど。で、どちら様になったの?
ベッド脇の鏡に映るのは愛しのロー様? わ、私、もしかしてロー様になっているの? なにこれ幸せすぎる! ブルーで統一された彼の寝室とベッド。
――ここは、ロー様の寝室。
触り心地はフワフワ。毎日、ロー様はここで寝てらっしゃるのね…………潜っちゃおう!
――スーーッ! 幸せ!
(この柑橘系の香り――まるでロー様に抱かれているみたい、たんまり匂いを堪能いたしましたわ)
ノックな後。彼の専属メイドが部屋までぬるま湯を運び、朝の身支度を終えた。普段ならみられない――寝癖と寝巻き姿のロー様も素敵でしたが、寝巻きを脱いだときに見えてた鍛えられた筋肉、長い手足、整えられていく蜂蜜色の髪と、切れ長な赤い瞳、最後にジュストコールを身につけた。
――きゃー! ロー様、ステキ、大好き。
「皇太子、朝食の後から執務の時間です(側近も知っている)」
(モスリンお兄様?)
そうだった。ロー様の側近はモスリンお兄様だったわ……普段の彼だったら皇太子のに「いつまで寝ているのです!」「仕事ですよ!」など、小言を言っている。いまは皇太子の中身が可愛い妹のため、何も言えない重度のシスコンである。
「朝食はどうされますか?」
わぁ――働く、モスリンお兄様、素敵だわ……でも、お兄様もロー様と仲の良いメイドが、誰なのかを教えてくださらない――あ、いま私がロー様なのだもの。その誰かを知る今がチャンスよね。
――でも、いまわ。
「今朝の朝食は部屋でとる」
「かしこまりました。その様にメイドに伝えてきます」
フフ、ロー様の香りに包まれて食事したいわ! ミミンナはロー様とお会いしても、メイドのことで喧嘩をしてしまい、ロー様不足で少し病んでいた。
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