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ミミンナになったローエン
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「ウワァ!」
目が覚めてはじめに、自分の笑顔が目に飛び込んできておどろいた……
ん? なんで僕の絵が天蓋の天井に……?
それに、この絵のタッチはミミの専属メイド…………たしか、名前はタマ、リマ?
んん、わからん。ミミ以外の女性に興味がなくて覚えられない。
――すん。
甘い? どうして、僕から甘い香りがするんだ?
お、おお? な、なんだ、なんだ?
この華奢な手とふくらんだ胸を包む、フリルとリボンのピンクのネグリジェは?
この体、僕の体じゃないな……
じゃー、いったい誰の体だ?
僕は甘い香りのするベッドから降りた。
ピンクのフリルカーテン、真っ白なクローゼット、猫脚テーブル、この部屋の持ち主は――可愛いものが好きなのだな。
部屋の片隅に立てかけてあった、姿見をのぞいた。
――おっ。
このサラサラな白銀の長い髪。
透き通るサファイアの瞳。
スベスベの長い手足と、ふっくら膨らんだ胸は……
「僕の愛しきミミだ……綺麗で、可愛くて、スタイルもよく、しっかり者で、肌も綺麗……この匂いはミミの香り!」
夢じゃないかと、両手で……胸。
いや、ホッペを触った。
「……すべすべだ」
誰がやったのかは知らないが、グッジョブ!
――僕が彼女になるなんて……神様のご褒美か!
はぁ、鏡に映るミミ可愛いなぁ。
この胸のリボンを外せば君のすべてが見えてしまうね。
いま見てしまうか、我慢するか…………、目の前にあるのに我慢なんてできるか!
僕が胸元のリボンに手をかけると、ネグリジェの上からみても、彼女の形の良い胸がわかる。
(あまり見ては失礼だが……普段のミミ、舞踏会のドレスを着たミミの、胸元をコッソリみていた)
――いつかは触る!
「あ、起きてらしたのですね、ノックをしても返事がなかっだので。おはようございます、ミミンナお嬢様……それと、先程からなにをなさっているのですか?」
寝室の入り口の方から女性の声がして。
誰? だと声の方に振り向くとあのメイドがいた――彼女はカートを押しミミの寝室に入ってくる。
ミミの専属メイド、タマ、リマ?
……僕に絵の提供をしてくれる守銭奴の彼女にバレないよう、ここはミミらしく振るわなければ。
(絵は上手いけど――ミミの寝顔、普段の顔、ボーッとした顔、笑った顔のスケッチ絵を僕に高値で売ってくる。まあ、僕としては欲しいから買うけど。……あまりにも高いから、それはなぜかと調べたら彼女の家は。父と友が共同で起こした鉱石の会社が不渡を起こして――借金を抱えた。共同経営の友に逃げられて、事業を失敗して多額の借金があるとか……)
鉱石山を持っているのなら。
石を売るだけじゃなく、その石を上手く加工すればいいのだけど。やり方を知らないのかな?
「おはよう。いま、着替えようとしていただけよ」
「……お嬢様、お一人で? そうですか(彼女はミミンナの中身が皇太子である事を知っている)」
僕はメイドが用意したぬるま湯で顔を洗い、過ごしやすい部屋ようのドレスに着替えて、髪を結ってもらった。
おお、髪を整えたミミも可愛い、それにバラのいい香りがする。
メイドを見ていると、カーテン、寝具に何やらスプレーのようなものをかけていた。
「それは何?」
「え、お嬢様がお好きな、バラのエッセンシャルオイルにアルコールを混ぜたものです。ほのかにバラの香りがして心が癒やされると。ミミンナお嬢様はいってましたよね――違いました?」
「え、ええ、あっているわ。そう、言っていたわね」
メイドは支度を終わらせると、食事の時間に呼びにくると伝え、カートを押して差がっていった。
いま、大好きなミミの部屋に僕一人。
もちろん部屋を探索した。
目についたピンクのタンスを開けると、一段と二段目はミミの紐パンとドロワーズ。
三段と四段目はブラとコルセット……五段目にネグリジェ! 夢のようなタンスだ。
どれも、さっきのバラの香りがしている。
普段の彼女から香る香りは――バラの匂いだったのか。元に戻ったら側近に頼んで作ってもらおう。
そうすれば、いつでもミミの香りを楽しめる……夜とかにもね。
しかし――ミミ。僕も人のことは言えないが――君も僕のこと好き過ぎだね。
壁かかる僕の幼少期からの絵。
僕があげたプレゼントを飾る棚。
書斎の上に置いてあったは、僕とのデートばかりを書いた日記。
フフッ、可愛いなぁ……早く抱きしめたい。
抱きしめたら僕の名前を呼んで、驚いて、真っ赤になるかなぁ?
(でも、よかった。僕はミミに嫌われていないようだ)
いま僕がミミだとすれば彼女は僕かな?
いまごろ驚いてるよね――あ、でも、僕みたいにタンス漁ってるかな?
漁っても僕の下着しか入っていないけど。
しかし、この入れ替わり――まさか、父上の仕業?
目が覚めてはじめに、自分の笑顔が目に飛び込んできておどろいた……
ん? なんで僕の絵が天蓋の天井に……?
それに、この絵のタッチはミミの専属メイド…………たしか、名前はタマ、リマ?
んん、わからん。ミミ以外の女性に興味がなくて覚えられない。
――すん。
甘い? どうして、僕から甘い香りがするんだ?
お、おお? な、なんだ、なんだ?
この華奢な手とふくらんだ胸を包む、フリルとリボンのピンクのネグリジェは?
この体、僕の体じゃないな……
じゃー、いったい誰の体だ?
僕は甘い香りのするベッドから降りた。
ピンクのフリルカーテン、真っ白なクローゼット、猫脚テーブル、この部屋の持ち主は――可愛いものが好きなのだな。
部屋の片隅に立てかけてあった、姿見をのぞいた。
――おっ。
このサラサラな白銀の長い髪。
透き通るサファイアの瞳。
スベスベの長い手足と、ふっくら膨らんだ胸は……
「僕の愛しきミミだ……綺麗で、可愛くて、スタイルもよく、しっかり者で、肌も綺麗……この匂いはミミの香り!」
夢じゃないかと、両手で……胸。
いや、ホッペを触った。
「……すべすべだ」
誰がやったのかは知らないが、グッジョブ!
――僕が彼女になるなんて……神様のご褒美か!
はぁ、鏡に映るミミ可愛いなぁ。
この胸のリボンを外せば君のすべてが見えてしまうね。
いま見てしまうか、我慢するか…………、目の前にあるのに我慢なんてできるか!
僕が胸元のリボンに手をかけると、ネグリジェの上からみても、彼女の形の良い胸がわかる。
(あまり見ては失礼だが……普段のミミ、舞踏会のドレスを着たミミの、胸元をコッソリみていた)
――いつかは触る!
「あ、起きてらしたのですね、ノックをしても返事がなかっだので。おはようございます、ミミンナお嬢様……それと、先程からなにをなさっているのですか?」
寝室の入り口の方から女性の声がして。
誰? だと声の方に振り向くとあのメイドがいた――彼女はカートを押しミミの寝室に入ってくる。
ミミの専属メイド、タマ、リマ?
……僕に絵の提供をしてくれる守銭奴の彼女にバレないよう、ここはミミらしく振るわなければ。
(絵は上手いけど――ミミの寝顔、普段の顔、ボーッとした顔、笑った顔のスケッチ絵を僕に高値で売ってくる。まあ、僕としては欲しいから買うけど。……あまりにも高いから、それはなぜかと調べたら彼女の家は。父と友が共同で起こした鉱石の会社が不渡を起こして――借金を抱えた。共同経営の友に逃げられて、事業を失敗して多額の借金があるとか……)
鉱石山を持っているのなら。
石を売るだけじゃなく、その石を上手く加工すればいいのだけど。やり方を知らないのかな?
「おはよう。いま、着替えようとしていただけよ」
「……お嬢様、お一人で? そうですか(彼女はミミンナの中身が皇太子である事を知っている)」
僕はメイドが用意したぬるま湯で顔を洗い、過ごしやすい部屋ようのドレスに着替えて、髪を結ってもらった。
おお、髪を整えたミミも可愛い、それにバラのいい香りがする。
メイドを見ていると、カーテン、寝具に何やらスプレーのようなものをかけていた。
「それは何?」
「え、お嬢様がお好きな、バラのエッセンシャルオイルにアルコールを混ぜたものです。ほのかにバラの香りがして心が癒やされると。ミミンナお嬢様はいってましたよね――違いました?」
「え、ええ、あっているわ。そう、言っていたわね」
メイドは支度を終わらせると、食事の時間に呼びにくると伝え、カートを押して差がっていった。
いま、大好きなミミの部屋に僕一人。
もちろん部屋を探索した。
目についたピンクのタンスを開けると、一段と二段目はミミの紐パンとドロワーズ。
三段と四段目はブラとコルセット……五段目にネグリジェ! 夢のようなタンスだ。
どれも、さっきのバラの香りがしている。
普段の彼女から香る香りは――バラの匂いだったのか。元に戻ったら側近に頼んで作ってもらおう。
そうすれば、いつでもミミの香りを楽しめる……夜とかにもね。
しかし――ミミ。僕も人のことは言えないが――君も僕のこと好き過ぎだね。
壁かかる僕の幼少期からの絵。
僕があげたプレゼントを飾る棚。
書斎の上に置いてあったは、僕とのデートばかりを書いた日記。
フフッ、可愛いなぁ……早く抱きしめたい。
抱きしめたら僕の名前を呼んで、驚いて、真っ赤になるかなぁ?
(でも、よかった。僕はミミに嫌われていないようだ)
いま僕がミミだとすれば彼女は僕かな?
いまごろ驚いてるよね――あ、でも、僕みたいにタンス漁ってるかな?
漁っても僕の下着しか入っていないけど。
しかし、この入れ替わり――まさか、父上の仕業?
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