7 / 19
ガジガジ
しおりを挟む
私たち一家とランは従者の頑張りで、半日で王都周辺に着いた、今日は馬車の中で車中泊いや、馬車泊!!
その夜、私はベッドの端まで追いやられていた。
「キャロ、こいよ」
「あのね、ラン。いくら防音魔法が施してあるといっても、同じ馬車の中には私の家族もいるんだよ!」
ランに着せられた……いいえ、自分で身につけたフリフリで、ピンク色の可愛いネグリジェ。
「ただ、抱きしめて眠りたいだけ、それもダメなのかよ」
彼の拗ねた顔と拗ねた声。
(うわぁああぁ、その、拗ねた顔……好き)
「わかったわよ」
ええ、おもいっきり彼の腕の中に飛び込みました!! 温かくて、気持ちいい……やばい、ドキドキするけど、もっと、ランに近付きたいと下からチラッと見上げた。
瞳がバチッとかちあい、すばやく唇を奪われる。
「ら、ラン?」
「ハァ……クッソ、可愛いなぁ……キャロ。食っちまいてぇ」
熱い吐息とともに頬に落ちるキス。
ゴクッと鳴らす喉、熱い瞳……そんな瞳で見られたら、女の子だって欲情してあなたが欲しくなる。
「……ラン、少しだけなら触ってもいいよ」
(ああ、なんて、我ながらズルい言い方……でも、ドンと来いって!! と、言うのはまだ照れるし、恥ずかしい)
「マジか、そんな照れて真っ赤な顔をして俺を誘うなんてな。ヤベェ、たぎる。いまの俺はキャロにチョットだけなんて我慢できねぇ、ガッツリ触るぞ」
「……え?」
(その、口の悪さも好き、ギザ歯も切長の瞳も……ランの全部が好き!!)
でも、
「……ン、ンンッ、お、お、お手柔らかに」
「ニシシッ、わかった。可愛い、俺だけのキャロ」
二人の熱い夜は過ぎていった。
翌朝。
お風呂の鏡に映る、私の体に残るランの噛み跡と、赤い斑点。魔王様との約束で最後まで出来ないからって!!
(……あんなに肌に吸い付き、ガジガジ噛むなんて、舐めるなんて!!)
声が枯れるほど喘がされ、ランに色々されて……気持ちよかった。
ーーでもランたら、ニシシッて余裕に笑っちゃって、私だけ散々感じさせれられたわ。
「ラン! いまに見てなさい。結婚したらコッチから、積極的にガジガジするんだから!!」
お風呂で気合いを入れていたら、ガチャッと扉が開き、ランが前を隠さず普通に入ってくる。
独り言を聞いていたみたいで、笑って。
「キャロのガジガジは楽しみだな。だが、一つだけ訂正しろよ。キャロの、好きな女の体が目の前にあるんだ、余裕なんてねぇ。いま我慢しているぶん、結婚したら容赦しねぇからな」
「え、あれで、ランは手加減しているの!!」
「当たり前だろ。俺が本気を出したらキャロは一日中、ベッドか出れねぇぞ」
(マジですかァァァ!!!)
と心の中では叫んだけど。
でも、彼の本気を期待してしまう自分がいた。
その夜、私はベッドの端まで追いやられていた。
「キャロ、こいよ」
「あのね、ラン。いくら防音魔法が施してあるといっても、同じ馬車の中には私の家族もいるんだよ!」
ランに着せられた……いいえ、自分で身につけたフリフリで、ピンク色の可愛いネグリジェ。
「ただ、抱きしめて眠りたいだけ、それもダメなのかよ」
彼の拗ねた顔と拗ねた声。
(うわぁああぁ、その、拗ねた顔……好き)
「わかったわよ」
ええ、おもいっきり彼の腕の中に飛び込みました!! 温かくて、気持ちいい……やばい、ドキドキするけど、もっと、ランに近付きたいと下からチラッと見上げた。
瞳がバチッとかちあい、すばやく唇を奪われる。
「ら、ラン?」
「ハァ……クッソ、可愛いなぁ……キャロ。食っちまいてぇ」
熱い吐息とともに頬に落ちるキス。
ゴクッと鳴らす喉、熱い瞳……そんな瞳で見られたら、女の子だって欲情してあなたが欲しくなる。
「……ラン、少しだけなら触ってもいいよ」
(ああ、なんて、我ながらズルい言い方……でも、ドンと来いって!! と、言うのはまだ照れるし、恥ずかしい)
「マジか、そんな照れて真っ赤な顔をして俺を誘うなんてな。ヤベェ、たぎる。いまの俺はキャロにチョットだけなんて我慢できねぇ、ガッツリ触るぞ」
「……え?」
(その、口の悪さも好き、ギザ歯も切長の瞳も……ランの全部が好き!!)
でも、
「……ン、ンンッ、お、お、お手柔らかに」
「ニシシッ、わかった。可愛い、俺だけのキャロ」
二人の熱い夜は過ぎていった。
翌朝。
お風呂の鏡に映る、私の体に残るランの噛み跡と、赤い斑点。魔王様との約束で最後まで出来ないからって!!
(……あんなに肌に吸い付き、ガジガジ噛むなんて、舐めるなんて!!)
声が枯れるほど喘がされ、ランに色々されて……気持ちよかった。
ーーでもランたら、ニシシッて余裕に笑っちゃって、私だけ散々感じさせれられたわ。
「ラン! いまに見てなさい。結婚したらコッチから、積極的にガジガジするんだから!!」
お風呂で気合いを入れていたら、ガチャッと扉が開き、ランが前を隠さず普通に入ってくる。
独り言を聞いていたみたいで、笑って。
「キャロのガジガジは楽しみだな。だが、一つだけ訂正しろよ。キャロの、好きな女の体が目の前にあるんだ、余裕なんてねぇ。いま我慢しているぶん、結婚したら容赦しねぇからな」
「え、あれで、ランは手加減しているの!!」
「当たり前だろ。俺が本気を出したらキャロは一日中、ベッドか出れねぇぞ」
(マジですかァァァ!!!)
と心の中では叫んだけど。
でも、彼の本気を期待してしまう自分がいた。
10
お気に入りに追加
174
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になる前に、王子と婚約解消するはずが!
餡子
恋愛
恋愛小説の世界に悪役令嬢として転生してしまい、ヒーローである第五王子の婚約者になってしまった。
なんとかして円満に婚約解消するはずが、解消出来ないまま明日から物語が始まってしまいそう!
このままじゃ悪役令嬢まっしぐら!?
攻略対象の王子様は放置されました
白生荼汰
恋愛
……前回と違う。
お茶会で公爵令嬢の不在に、前回と前世を思い出した王子様。
今回の公爵令嬢は、どうも婚約を避けたい様子だ。
小説家になろうにも投稿してます。
悪役令嬢の幸せは新月の晩に
シアノ
恋愛
前世に育児放棄の虐待を受けていた記憶を持つ公爵令嬢エレノア。
その名前も世界も、前世に読んだ古い少女漫画と酷似しており、エレノアの立ち位置はヒロインを虐める悪役令嬢のはずであった。
しかし実際には、今世でも彼女はいてもいなくても変わらない、と家族から空気のような扱いを受けている。
幸せを知らないから不幸であるとも気が付かないエレノアは、かつて助けた吸血鬼の少年ルカーシュと新月の晩に言葉を交わすことだけが彼女の生き甲斐であった。
しかしそんな穏やかな日々も長く続くはずもなく……。
吸血鬼×ドアマット系ヒロインの話です。
最後にはハッピーエンドの予定ですが、ヒロインが辛い描写が多いかと思われます。
ルカーシュは子供なのは最初だけですぐに成長します。
【完結】婚約破棄をして処刑エンドを回避したい悪役令嬢と婚約破棄を阻止したい王子の葛藤
彩伊
恋愛
乙女ゲームの世界へ転生したら、悪役令嬢になってしまいました。
処刑エンドを回避するべく、王子との婚約の全力破棄を狙っていきます!!!
”ちょっぴりおバカな悪役令嬢”と”素直になれない腹黒王子”の物語
※再掲 全10話
白丸は悪役令嬢視点
黒丸は王子視点です。
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
断罪されて婚約破棄される予定のラスボス公爵令嬢ですけど、先手必勝で目にもの見せて差し上げましょう!
ありあんと
恋愛
ベアトリクスは突然自分が前世は日本人で、もうすぐ婚約破棄されて断罪される予定の悪役令嬢に生まれ変わっていることに気がついた。
気がついてしまったからには、自分の敵になる奴全部酷い目に合わせてやるしか無いでしょう。
悪役令嬢はざまぁされるその役を放棄したい
みゅー
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生していたルビーは、このままだとずっと好きだった王太子殿下に自分が捨てられ、乙女ゲームの主人公に“ざまぁ”されることに気づき、深い悲しみに襲われながらもなんとかそれを乗り越えようとするお話。
切ない話が書きたくて書きました。
転生したら推しに捨てられる婚約者でした、それでも推しの幸せを祈りますのスピンオフです。
あなたを愛するつもりはない、と言われたので自由にしたら旦那様が嬉しそうです
あなはにす
恋愛
「あなたを愛するつもりはない」
伯爵令嬢のセリアは、結婚適齢期。家族から、縁談を次から次へと用意されるが、家族のメガネに合わず家族が破談にするような日々を送っている。そんな中で、ずっと続けているピアノ教室で、かつて慕ってくれていたノウェに出会う。ノウェはセリアの変化を感じ取ると、何か考えたようなそぶりをして去っていき、次の日には親から公爵位のノウェから縁談が入ったと言われる。縁談はとんとん拍子で決まるがノウェには「あなたを愛するつもりはない」と言われる。自分が認められる手段であった結婚がうまくいかない中でセリアは自由に過ごすようになっていく。ノウェはそれを喜んでいるようで……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる