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7章 のんびり少女が悠長すぎる!67~89話
その9 ヒウタと羽を伸ばす
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「肩も腰もバキバキ」
「トアオちゃん、負けは負けだね。あはは」
「笑い事じゃないって」
「怖いこともあったし車で寝るのもしんどいし、今日は羽を伸ばそう。いいよね、トアオちゃん」
「その通り。けど今日もちゃんと目的地に向かうから」
「そのうえでちゃんと宿探しだね。できれば格安。資金も無限じゃないもんね!」
「うん、ハッキングしてその材料で脅して無料にしてもらう。今の『ふぉーている』なら可能」
「絶対駄目、トアオちゃん」
ヒウタが目を覚ますと既に車は進んでいた。
トアオはヒウタの隣に戻っていて、運ちゃんはもちろん運転席。
「ヒウタさん、おはよ。あげる!」
トアオに渡された茶色の紙袋。中にはコーラ、ハンバーガー、ハッシュドポテトが入っていた。
「朝食だよん。今日はある程度進んだらスポーツレジャー施設で遊んで宿を見つけて泊まる。追手は来ないだろうね」
「うん。昨日のは本当に私かを見ただけ。目的は私を捕まえること」
「モテモテだあ、トアオちゃん。嫉妬するかも?」
「運ちゃん、棒読み」
トアオは大事そうに紙コップを抱えてストローをリスのように噛む。
ハムハムと噛みながら時々ズッと音がしてストローをジュースが通り抜ける。
どうやらトアオもコーラを飲んでいた。
「今日は遊ぶ? あんなことがあったのにそんな気分には」
「真面目だね。けどずっと気を張ってる方が隙は多いし後半疲れて弱る。簡単に殺されるだろうね?」
「分かりました」
「そういうわけでレッツゴー!」
「楽しそう」
「今日は死なないからね。全力で楽しめる」
「今日はって」
「ヒウタさん、弱気?」
「やるって決めたけど死にたくはない」
「ふーん、変なの。私と旅に出るとか生きる方が難しいのに」
ヒウタは聞かなかったことにした。
袋からハッシュドポテトを取り出して齧りつく。
サクッとした衣、ジャガイモのごろごろ感、甘み、香辛料のスパイシーさ。
喉を抜ける前にすぐに貪ってしまう中毒性、刺激と旨味を深める塩加減。
コーラを飲んで、ハンバーガーの包装紙を広げる。
パティの脂が流れている。
バンズの小麦の香り、パティの焦げが魅せる肉のわくわく感。
一口食べれば止まらない。
バンズの厚み、口の中で広がるスパイスの刺激と肉の美味しさ、サンドされた野菜のシャキシャキとした食感、
ヒウタは頬を緩ませて目尻を下げたとろんとした表情になる。
トアオはヒウタを見て少しだけ距離を取る。
「着いた着いた。さあ、卓球だ!」
運ちゃんが車から降りて腕を天へ伸ばす。
「分かった。負けたら」
トアオは強気な表情で。
「負けたら敵に捕まって死ぬのは誰だってとこに真っ先に死んでもらうから」
……物騒すぎる。
昨日の戦いもあってあり得そうな状況なのが恐ろしい。
「まじで?」
「ふふふ、あたしは負けないから!」
「私は、得意ではない」
実際卓球をプレイしてみると。
「うぐ、……へっ」
トアオはレシーブのタイミングが合わない。サーブは力みすぎて遠くへ飛んでしまう。
「よし、ここだ! うりゃ」
運ちゃんは流石の運動神経でヒウタとラリーが続く。しかし得意なコースに球が来るとラケットの持ち方を変えて打ってしまう。その球のほとんどはネットに引っかかるか、テーブルから出てしまうかだった。
「よ、弱すぎる。……」
ヒウタは圧勝した。
「次はバスケ! ワンオンワン、一対一じゃ!」
「うおお!」
「分かった。やろう」
まずはトアオ対運ちゃん。
「うげえ」
トアオは床に倒れる。
あとは運ちゃんが華麗にレイアップシュート。
「次も勝つ!」
ヒウタ対運ちゃん。
運ちゃんの雑なドリブル。ヒウタが前に出てプレッシャーをかけると、股を抜けるようなドリブルでヒウタの隙を狙って。
「あちゃー」
足にボールを当ててしまう。
ヒウタの番になると、運ちゃんは「これが本気だ!」と言って体当たりをしてきた。
「違反だけど?」
「ここはあたしがルールじゃ」
「分かった」
ヒウタは淡々とドリブルで進む。
運ちゃんが狙いを定めて体当たりをすると、ヒウタは途端に早いドリブルに変えて華麗にゴール下へ。ボールをしっかり持ってゴール。
トアオ対ヒウタは言うまでもなかった。
「ま、まさか。ヒウタさんが、こ、こんな強いとは」
「高校まで運動部だったから。それにしても弱くないか?」
「家で引きこもりの私、ただの幸運馬鹿の運ちゃん。並の男性に叶うはずもなく」
トアオは言い切って倒れた。
ふざけて倒れてるだけなので怪我はない。
「まだボーリングもある! ね、トアオちゃん」
「疲れた。ガターになるしバンパー付けてもいいかな」
「いける、大丈夫。あたしも苦手だし」
「分かった」
トアオの手を運ちゃんが優しく握りしめていた。
とはいえ。
運ちゃんとヒウタは同じくらいの上手さで、ストライク、スペアを数回取って点数は僅かにヒウタの方が高かった。対してトアオはほとんどガタ―、スペア、ストライクは一度もなし。ゲームが終わると目を赤くして半泣きになっていた。
「結果発表!」
運ちゃんは一人で拍手をする。
「死ぬ順番は、トアオちゃん、あたし、ヒウタくんです」
「う、うぐう。……ぐすん」
テンションが高い、運ちゃん。
ついに泣き出してしまった、トアオ。
ここは地獄か?
「シャワー借りようか」
「ぐすん」
あまりにトアオが泣くものだから。少し過呼吸になっているし。
「死ぬ順番とか冗談だよな?」
「さあどうだろう。冗談にするつもりだから、あたしたちは一人も欠けるつもりはない。それにあたしはトアオちゃんの方が大事だからもしそういうことがあったら、ヒウタくんごめんね」
ヒウタは笑う。
「それもそうだな」
「その通り!」
運ちゃんはトアオを連れてシャワーへ。
ヒウタもシャワー室へ向かった。
それからゲームセンターで待ち合わせ。
ヒウタは水色のクラゲ、ピンク色のクラゲ、黄色のクラゲの手のひらサイズのぬいぐるみを取った。布の上に縫い目が見えてかわいらしい。
「シャワー良かったな、なにそれ」
「クラゲ?」
「あげるよ。待ってる時間で取ったやつだから」
「ふーん、センスいいね。めっちゃかわいい。お揃いだ、トアオちゃん」
「うん。かわいい」
嬉しそうにするトアオと運ちゃん。
なんだかんだヒウタは二人のことが好きだろう。
「そろそろ目的地向かうだろ」
「その前に遅めのご飯。ね、トアオちゃん」
「どこかで良いものありそう?」
「駅のとこのうどん?」
「近くない。高速のサービスエリアは?」
「夕方過ぎるかもね、あはは」
「コンビニ?」
「どうしようね。牛丼とかラーメンとか。あと、えっと寿司なかった?」
「別だと思う。ほら、前行ったとこでしょ?」
「あちゃ。そうだったね。ダウジングして美味しいところ探す?」
「駄目。ダウジング力をここで失うわけにはいかない」
「そうだねえ、あはは。ダウジング力とは?」
「運はここぞってところまで残す」
「それもそうだね!」
はしゃぐ二人を見る。
ヒウタは頭を掻いた。
車の中にはポテトやコーラ、紙袋の匂いが詰まっていて、三人はできるだけ早く食事に辿り着くと決意した。
「トアオちゃん、負けは負けだね。あはは」
「笑い事じゃないって」
「怖いこともあったし車で寝るのもしんどいし、今日は羽を伸ばそう。いいよね、トアオちゃん」
「その通り。けど今日もちゃんと目的地に向かうから」
「そのうえでちゃんと宿探しだね。できれば格安。資金も無限じゃないもんね!」
「うん、ハッキングしてその材料で脅して無料にしてもらう。今の『ふぉーている』なら可能」
「絶対駄目、トアオちゃん」
ヒウタが目を覚ますと既に車は進んでいた。
トアオはヒウタの隣に戻っていて、運ちゃんはもちろん運転席。
「ヒウタさん、おはよ。あげる!」
トアオに渡された茶色の紙袋。中にはコーラ、ハンバーガー、ハッシュドポテトが入っていた。
「朝食だよん。今日はある程度進んだらスポーツレジャー施設で遊んで宿を見つけて泊まる。追手は来ないだろうね」
「うん。昨日のは本当に私かを見ただけ。目的は私を捕まえること」
「モテモテだあ、トアオちゃん。嫉妬するかも?」
「運ちゃん、棒読み」
トアオは大事そうに紙コップを抱えてストローをリスのように噛む。
ハムハムと噛みながら時々ズッと音がしてストローをジュースが通り抜ける。
どうやらトアオもコーラを飲んでいた。
「今日は遊ぶ? あんなことがあったのにそんな気分には」
「真面目だね。けどずっと気を張ってる方が隙は多いし後半疲れて弱る。簡単に殺されるだろうね?」
「分かりました」
「そういうわけでレッツゴー!」
「楽しそう」
「今日は死なないからね。全力で楽しめる」
「今日はって」
「ヒウタさん、弱気?」
「やるって決めたけど死にたくはない」
「ふーん、変なの。私と旅に出るとか生きる方が難しいのに」
ヒウタは聞かなかったことにした。
袋からハッシュドポテトを取り出して齧りつく。
サクッとした衣、ジャガイモのごろごろ感、甘み、香辛料のスパイシーさ。
喉を抜ける前にすぐに貪ってしまう中毒性、刺激と旨味を深める塩加減。
コーラを飲んで、ハンバーガーの包装紙を広げる。
パティの脂が流れている。
バンズの小麦の香り、パティの焦げが魅せる肉のわくわく感。
一口食べれば止まらない。
バンズの厚み、口の中で広がるスパイスの刺激と肉の美味しさ、サンドされた野菜のシャキシャキとした食感、
ヒウタは頬を緩ませて目尻を下げたとろんとした表情になる。
トアオはヒウタを見て少しだけ距離を取る。
「着いた着いた。さあ、卓球だ!」
運ちゃんが車から降りて腕を天へ伸ばす。
「分かった。負けたら」
トアオは強気な表情で。
「負けたら敵に捕まって死ぬのは誰だってとこに真っ先に死んでもらうから」
……物騒すぎる。
昨日の戦いもあってあり得そうな状況なのが恐ろしい。
「まじで?」
「ふふふ、あたしは負けないから!」
「私は、得意ではない」
実際卓球をプレイしてみると。
「うぐ、……へっ」
トアオはレシーブのタイミングが合わない。サーブは力みすぎて遠くへ飛んでしまう。
「よし、ここだ! うりゃ」
運ちゃんは流石の運動神経でヒウタとラリーが続く。しかし得意なコースに球が来るとラケットの持ち方を変えて打ってしまう。その球のほとんどはネットに引っかかるか、テーブルから出てしまうかだった。
「よ、弱すぎる。……」
ヒウタは圧勝した。
「次はバスケ! ワンオンワン、一対一じゃ!」
「うおお!」
「分かった。やろう」
まずはトアオ対運ちゃん。
「うげえ」
トアオは床に倒れる。
あとは運ちゃんが華麗にレイアップシュート。
「次も勝つ!」
ヒウタ対運ちゃん。
運ちゃんの雑なドリブル。ヒウタが前に出てプレッシャーをかけると、股を抜けるようなドリブルでヒウタの隙を狙って。
「あちゃー」
足にボールを当ててしまう。
ヒウタの番になると、運ちゃんは「これが本気だ!」と言って体当たりをしてきた。
「違反だけど?」
「ここはあたしがルールじゃ」
「分かった」
ヒウタは淡々とドリブルで進む。
運ちゃんが狙いを定めて体当たりをすると、ヒウタは途端に早いドリブルに変えて華麗にゴール下へ。ボールをしっかり持ってゴール。
トアオ対ヒウタは言うまでもなかった。
「ま、まさか。ヒウタさんが、こ、こんな強いとは」
「高校まで運動部だったから。それにしても弱くないか?」
「家で引きこもりの私、ただの幸運馬鹿の運ちゃん。並の男性に叶うはずもなく」
トアオは言い切って倒れた。
ふざけて倒れてるだけなので怪我はない。
「まだボーリングもある! ね、トアオちゃん」
「疲れた。ガターになるしバンパー付けてもいいかな」
「いける、大丈夫。あたしも苦手だし」
「分かった」
トアオの手を運ちゃんが優しく握りしめていた。
とはいえ。
運ちゃんとヒウタは同じくらいの上手さで、ストライク、スペアを数回取って点数は僅かにヒウタの方が高かった。対してトアオはほとんどガタ―、スペア、ストライクは一度もなし。ゲームが終わると目を赤くして半泣きになっていた。
「結果発表!」
運ちゃんは一人で拍手をする。
「死ぬ順番は、トアオちゃん、あたし、ヒウタくんです」
「う、うぐう。……ぐすん」
テンションが高い、運ちゃん。
ついに泣き出してしまった、トアオ。
ここは地獄か?
「シャワー借りようか」
「ぐすん」
あまりにトアオが泣くものだから。少し過呼吸になっているし。
「死ぬ順番とか冗談だよな?」
「さあどうだろう。冗談にするつもりだから、あたしたちは一人も欠けるつもりはない。それにあたしはトアオちゃんの方が大事だからもしそういうことがあったら、ヒウタくんごめんね」
ヒウタは笑う。
「それもそうだな」
「その通り!」
運ちゃんはトアオを連れてシャワーへ。
ヒウタもシャワー室へ向かった。
それからゲームセンターで待ち合わせ。
ヒウタは水色のクラゲ、ピンク色のクラゲ、黄色のクラゲの手のひらサイズのぬいぐるみを取った。布の上に縫い目が見えてかわいらしい。
「シャワー良かったな、なにそれ」
「クラゲ?」
「あげるよ。待ってる時間で取ったやつだから」
「ふーん、センスいいね。めっちゃかわいい。お揃いだ、トアオちゃん」
「うん。かわいい」
嬉しそうにするトアオと運ちゃん。
なんだかんだヒウタは二人のことが好きだろう。
「そろそろ目的地向かうだろ」
「その前に遅めのご飯。ね、トアオちゃん」
「どこかで良いものありそう?」
「駅のとこのうどん?」
「近くない。高速のサービスエリアは?」
「夕方過ぎるかもね、あはは」
「コンビニ?」
「どうしようね。牛丼とかラーメンとか。あと、えっと寿司なかった?」
「別だと思う。ほら、前行ったとこでしょ?」
「あちゃ。そうだったね。ダウジングして美味しいところ探す?」
「駄目。ダウジング力をここで失うわけにはいかない」
「そうだねえ、あはは。ダウジング力とは?」
「運はここぞってところまで残す」
「それもそうだね!」
はしゃぐ二人を見る。
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