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6章 恋の価値が重大すぎる!48~66話
その3 ヒウタと好きなタイプ
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ヒウタはシュイロと二人で手持ち花火をしていた。
二人ともしゃがんで。
滑り台とベンチ、公衆トイレと水道しかない小さな公園で。
既に辺りは暗い。
それでも線香花火に照らされるシュイロとその浴衣は、つい目を止めてしまうほど美しい。
「ヒウタ?」
シュイロが持つ線香花火の火薬が尽きて、シュイロの表情が見えなくなる。
それからヒウタの火薬も無くなって。
「次は勝負しようか」
「勝負?」
「先に火花が尽きたら負け」
シュイロは愉快そうに言う。
「分かりました」
「ただし!」
シュイロが大きな声を出すと、ヒウタは後ろに倒れそうになる。
ヒウタは一度立ち上がって、再びしゃがむ。
「ヒウタが負けたら私の質問に答えて欲しい」
シュイロの表情が見えない。
それでも揺るがない瞳でヒウタの心を透いてくる気がした。
ヒウタは怖気づいて黙ってしまう。
「私が負けたら何でも聞こう」
袋から線香花火を取る。
ヒウタは覚悟を決めて。
一斉に蝋燭の火を受けて。
シューと音を立てる。
シュイロの表情が映る。
「私の方、ちょっと元気がないな」
シュイロは少し俯く。
ただヒウタはその違和感に気づいた。
いや、そもそも仕事の話をするために、公園で線香花火をする必要はない。
電話やメールで十分だろう。
だから違和感だった。
「シュイロさん?」
「どうした?」
「大丈夫ですか?」
「私、大丈夫なのだろうか」
「シュイロさん?」
「ちょっと眠くて、それだけだから」
シュイロは目を赤くして涙を流していた。
ヒウタは何も言えない。
それから、シュイロの火花が先に消えて。
すぐにヒウタのも消えた。
「儚いなって」
シュイロは躓くように転がって地面に倒れそうになる。
ヒウタは咄嗟に手を伸ばした。
しゃがんだ状態では長くは持たない。
ヒウタは自身の背負いバッグを枕のように置いてシュイロを仰向けで。
シュイロは両手をヒウタに伸ばす。
その手は星空に向けている気もした。
「ヒウタは勝った。私に何を命じてもいいぞ」
浴衣がはだけている。
妖艶さにヒウタは思考を止めそうになるが。
「シュイロさん、何があったんですか?」
「いや、少し思い出してしまって。ヒウタには別に給料も出さないとな」
シュイロは星を眺める。
「今の私に友達のような存在はほとんどいなくて。ビジネスパートナーであるヒウタを呼びつけて。線香花火ってセンチメンタル過ぎる」
そうだ。
この人は一人で抱えてしまう人だ。
シュイロはヒウタに助けを求めたい。
シュイロはいつだって遠慮してしまう。
「どこまで話してくれるかは分かりませんが、僕は無報酬でもシュイロさんの力になりたい」
シュイロは涙が溢れる瞳を手で覆って。
口角が少しだけ上がっているのが見えた。
「失恋した」
シュイロの言葉を聞くと、ヒウタの心臓が暴れた気がした。
「シュイロさんがですか?」
「しかし今じゃない。一昨日の日付で何年か前、好きな人に失恋して、離婚して、私はバツイチなんだ」
「知らなかった」
「ヒウタには言ってない。当然だ」
シュイロは一気に立ち上がる。
「ちょっとそこのベンチで話そう」
ヒウタが花火を片付けてベンチへ行くと、シュイロから缶を渡された。
温かいココアだ。
二人はベンチに座る。
何個かあるベンチの中で最も街灯の光が当たる。
「そろそろ乗り越えろという話だよな。乗り越えているつもりでも毎年この一週間は悪いことになってしまうから。相手してもらって悪かった」
シュイロは涙を拭う。
手にあった缶を開けて一口啜ると、シュイロはスマホを開く。
「竹白刀矢、彼に会ってほしい」
「何をすればいいですか?」
「彼とマッチングした人がアプリを退会した。それも何人もだ」
シュイロの真剣な眼差し。
ヒウタは大事そうに缶を両手に待ち直して。
「すぐにアカウントを止めた方が」
「体目当てだったり、何股もするつもりだったり、金目的だったり、ひどく傷つける言動を行った者はシステムによって自動で停止にできる。しかしトウヤさんについてはそうはいかない。だから彼と話してきてほしい」
「分かりました」
ヒウタはココアを飲み干す。
シュイロを見ると、一口一口大事そうに飲んでいた。
まだ話は続くそう。
だったら、ヒウタは徹底的に付き合うつもりだ。
ヒウタは足の力を抜いて伸ばした。
「心配だったのだが」
「はい?」
「ヒウタは恋してるか? ヒウタだって私のアプリの利用者だからな。もちろん、大学でもいいが」
ヒウタは天を見上げる。
「ちゃんと恋活してます。妹にも彼女がいないことを心配されているので」
「それは楽しいか?」
「楽しいですよ」
「本命はいるか?」
「明確には」
「いない?」
「すみません」
シュイロと同じ方向を見る。
「怒ってないから」
「なら安心です。ところで先ほどの勝負でゲットした何でも券って今日までですか?」
「一回だけだからいつ使ってもいい」
「なら大事に取っておきます。何か証明書みたいなのもらえますか?」
「言うなあ、ヒウタは。あとでメール送っておく。証明にはなるからな。もう忘れたと思ったが」
「シュイロさんって前の旦那さんを引き摺っているんですか?」
「それを今聞くか?」
「少しだけ気になって」
「さあどうだろう? 向こうは既に家庭があるらしい。もう語り合うことも顔を合わせることもない。完全に別の世界だな」
「聞き過ぎてすみません!」
「別に。ヒウタにはなぜか言い過ぎてしまうな」
「いいですよ、僕はシュイロさんが大好きなので」
シュイロは咄嗟にヒウタを見る。
「え、あ?」
シュイロは情けない声を出した。
ヒウタは気づいていない、シュイロはそのことを分かってはいる。
ただ踊り出した心臓はそう簡単に落ち着いてくれないのだ。
「ったく、変なことを言うな」
「格好つけていつだってシュイロさんを助けたいです! みたいなことを言っただけですが。変ですか?」
「いや、なんでもない。暇だしヒウタの好きなタイプでも聞きたいな」
「暇なら帰ります?」
「まだ帰りたくないが? 今日の私を何とかしろ、ヒウタ」
涙目になるシュイロ。
ヒウタはそれ以上強くは言えない。
いつも強いシュイロが崩れてしまって弱くなっている。
世話焼きなヒウタが帰るはずがない。
「聞きたいですか? 僕の好み。ツインテールが好きとか言ったら、シュイロさんツインテールしてくれるんですか?」
「私がツインテールにしてどうする?」
「興奮する」
「ヒウタは変なことを言うな」
「そうかも。夜に呼び出されてあまり考えられてないだけで」
ヒウタは欠伸を。
「好きなタイプを言わないから眠くなってしまうのでは?」
「それはないですよ。僕は綺麗な人なら」
「単純で曖昧だな」
「かわいいって思う人がかわいいので。たぶん、好きになった人が好きなタイプです」
「ふーむ、全く分からん! もう仕方ない」
シュイロはヒウタを抱き締める。
……、あれ。
シュイロが熱い。
湯気が出ている。
鼻が傷むような、消毒液のような。
ヒウタは必死にシュイロを剥がす。
「ずっと缶を持ってたからゆっくり飲んでいると思ったのに。いつの間にビールですか?」
「その、今日くらいは良くないか?」
「歩けるんですか?」
「少し休めば」
「今休んでください」
シュイロはしゅんとして。
悲しそうな表情を見せる。
「駄目です!」
「ケチだな、ヒウタ」
不貞腐れて頬を膨らませる雇い主を見て。
綺麗でかわいらしい人だな、と。
普段とのギャップによって落ち着けないでいた。
二人ともしゃがんで。
滑り台とベンチ、公衆トイレと水道しかない小さな公園で。
既に辺りは暗い。
それでも線香花火に照らされるシュイロとその浴衣は、つい目を止めてしまうほど美しい。
「ヒウタ?」
シュイロが持つ線香花火の火薬が尽きて、シュイロの表情が見えなくなる。
それからヒウタの火薬も無くなって。
「次は勝負しようか」
「勝負?」
「先に火花が尽きたら負け」
シュイロは愉快そうに言う。
「分かりました」
「ただし!」
シュイロが大きな声を出すと、ヒウタは後ろに倒れそうになる。
ヒウタは一度立ち上がって、再びしゃがむ。
「ヒウタが負けたら私の質問に答えて欲しい」
シュイロの表情が見えない。
それでも揺るがない瞳でヒウタの心を透いてくる気がした。
ヒウタは怖気づいて黙ってしまう。
「私が負けたら何でも聞こう」
袋から線香花火を取る。
ヒウタは覚悟を決めて。
一斉に蝋燭の火を受けて。
シューと音を立てる。
シュイロの表情が映る。
「私の方、ちょっと元気がないな」
シュイロは少し俯く。
ただヒウタはその違和感に気づいた。
いや、そもそも仕事の話をするために、公園で線香花火をする必要はない。
電話やメールで十分だろう。
だから違和感だった。
「シュイロさん?」
「どうした?」
「大丈夫ですか?」
「私、大丈夫なのだろうか」
「シュイロさん?」
「ちょっと眠くて、それだけだから」
シュイロは目を赤くして涙を流していた。
ヒウタは何も言えない。
それから、シュイロの火花が先に消えて。
すぐにヒウタのも消えた。
「儚いなって」
シュイロは躓くように転がって地面に倒れそうになる。
ヒウタは咄嗟に手を伸ばした。
しゃがんだ状態では長くは持たない。
ヒウタは自身の背負いバッグを枕のように置いてシュイロを仰向けで。
シュイロは両手をヒウタに伸ばす。
その手は星空に向けている気もした。
「ヒウタは勝った。私に何を命じてもいいぞ」
浴衣がはだけている。
妖艶さにヒウタは思考を止めそうになるが。
「シュイロさん、何があったんですか?」
「いや、少し思い出してしまって。ヒウタには別に給料も出さないとな」
シュイロは星を眺める。
「今の私に友達のような存在はほとんどいなくて。ビジネスパートナーであるヒウタを呼びつけて。線香花火ってセンチメンタル過ぎる」
そうだ。
この人は一人で抱えてしまう人だ。
シュイロはヒウタに助けを求めたい。
シュイロはいつだって遠慮してしまう。
「どこまで話してくれるかは分かりませんが、僕は無報酬でもシュイロさんの力になりたい」
シュイロは涙が溢れる瞳を手で覆って。
口角が少しだけ上がっているのが見えた。
「失恋した」
シュイロの言葉を聞くと、ヒウタの心臓が暴れた気がした。
「シュイロさんがですか?」
「しかし今じゃない。一昨日の日付で何年か前、好きな人に失恋して、離婚して、私はバツイチなんだ」
「知らなかった」
「ヒウタには言ってない。当然だ」
シュイロは一気に立ち上がる。
「ちょっとそこのベンチで話そう」
ヒウタが花火を片付けてベンチへ行くと、シュイロから缶を渡された。
温かいココアだ。
二人はベンチに座る。
何個かあるベンチの中で最も街灯の光が当たる。
「そろそろ乗り越えろという話だよな。乗り越えているつもりでも毎年この一週間は悪いことになってしまうから。相手してもらって悪かった」
シュイロは涙を拭う。
手にあった缶を開けて一口啜ると、シュイロはスマホを開く。
「竹白刀矢、彼に会ってほしい」
「何をすればいいですか?」
「彼とマッチングした人がアプリを退会した。それも何人もだ」
シュイロの真剣な眼差し。
ヒウタは大事そうに缶を両手に待ち直して。
「すぐにアカウントを止めた方が」
「体目当てだったり、何股もするつもりだったり、金目的だったり、ひどく傷つける言動を行った者はシステムによって自動で停止にできる。しかしトウヤさんについてはそうはいかない。だから彼と話してきてほしい」
「分かりました」
ヒウタはココアを飲み干す。
シュイロを見ると、一口一口大事そうに飲んでいた。
まだ話は続くそう。
だったら、ヒウタは徹底的に付き合うつもりだ。
ヒウタは足の力を抜いて伸ばした。
「心配だったのだが」
「はい?」
「ヒウタは恋してるか? ヒウタだって私のアプリの利用者だからな。もちろん、大学でもいいが」
ヒウタは天を見上げる。
「ちゃんと恋活してます。妹にも彼女がいないことを心配されているので」
「それは楽しいか?」
「楽しいですよ」
「本命はいるか?」
「明確には」
「いない?」
「すみません」
シュイロと同じ方向を見る。
「怒ってないから」
「なら安心です。ところで先ほどの勝負でゲットした何でも券って今日までですか?」
「一回だけだからいつ使ってもいい」
「なら大事に取っておきます。何か証明書みたいなのもらえますか?」
「言うなあ、ヒウタは。あとでメール送っておく。証明にはなるからな。もう忘れたと思ったが」
「シュイロさんって前の旦那さんを引き摺っているんですか?」
「それを今聞くか?」
「少しだけ気になって」
「さあどうだろう? 向こうは既に家庭があるらしい。もう語り合うことも顔を合わせることもない。完全に別の世界だな」
「聞き過ぎてすみません!」
「別に。ヒウタにはなぜか言い過ぎてしまうな」
「いいですよ、僕はシュイロさんが大好きなので」
シュイロは咄嗟にヒウタを見る。
「え、あ?」
シュイロは情けない声を出した。
ヒウタは気づいていない、シュイロはそのことを分かってはいる。
ただ踊り出した心臓はそう簡単に落ち着いてくれないのだ。
「ったく、変なことを言うな」
「格好つけていつだってシュイロさんを助けたいです! みたいなことを言っただけですが。変ですか?」
「いや、なんでもない。暇だしヒウタの好きなタイプでも聞きたいな」
「暇なら帰ります?」
「まだ帰りたくないが? 今日の私を何とかしろ、ヒウタ」
涙目になるシュイロ。
ヒウタはそれ以上強くは言えない。
いつも強いシュイロが崩れてしまって弱くなっている。
世話焼きなヒウタが帰るはずがない。
「聞きたいですか? 僕の好み。ツインテールが好きとか言ったら、シュイロさんツインテールしてくれるんですか?」
「私がツインテールにしてどうする?」
「興奮する」
「ヒウタは変なことを言うな」
「そうかも。夜に呼び出されてあまり考えられてないだけで」
ヒウタは欠伸を。
「好きなタイプを言わないから眠くなってしまうのでは?」
「それはないですよ。僕は綺麗な人なら」
「単純で曖昧だな」
「かわいいって思う人がかわいいので。たぶん、好きになった人が好きなタイプです」
「ふーむ、全く分からん! もう仕方ない」
シュイロはヒウタを抱き締める。
……、あれ。
シュイロが熱い。
湯気が出ている。
鼻が傷むような、消毒液のような。
ヒウタは必死にシュイロを剥がす。
「ずっと缶を持ってたからゆっくり飲んでいると思ったのに。いつの間にビールですか?」
「その、今日くらいは良くないか?」
「歩けるんですか?」
「少し休めば」
「今休んでください」
シュイロはしゅんとして。
悲しそうな表情を見せる。
「駄目です!」
「ケチだな、ヒウタ」
不貞腐れて頬を膨らませる雇い主を見て。
綺麗でかわいらしい人だな、と。
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