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5章 期末テスト大戦が絶望すぎる!33~47話
エピソード2 コウミと他学科の男
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同学科は一度制覇した。
となると、他学科に手を出すしかない。
サークルはもちろんだけど。
体育でも社会科目でも会う人。
体育の種目は卓球。その練習時間のペアの男の子。
「早よ早よ」
学科の異なるその男の子は何か祈っていて。
ペアにも関わらずなかなかラケットを持ってくれない。
ようやくサーブを打っても打ちやすい球しか来ない。
「下手くそ」
どうにも本気になれないっぽい。
「勝負、勝負タイム」
コウミがサーブをすると、必死になって高く上げる。
ドライブやスマッシュで返すと、男の子はだらしない目線を向ける。
それが実力かも分からない。
卓球では勝負にもならない。
だったら。
「もうすぐテスト。勝負したい、ヒウタと」
男の子は首を傾げる。
「テスト? 僕と君は学科も違うし勝負できないと思うけど」
「教養科目とこれ、社会科目」
男の子は腕を組む。
まだ分からないといった様子。
「実は社会科目も同じやつ受講」
男の子はようやく分かってくれた。
こうして、コウミが勝ったらショッピングするときの荷物持ち、男の子が勝ったら学食一回奢る。コウミに負ける気はないが、どちらに転んでも友達コースである。
勝負を受けた、つまりは話のネタがある。
大学ですれ違ったときも。
「君、勝負どう?」
「ああ、順調か順調かで言ったら順調じゃないかも」
話をすることができた。
これならすぐにでも仲良くなれる!
とはいえ、想像よりも変わった男の子らしい。
社会科目の講義後にて。
「ヒウタだっけ」
互いに名前を知らないのは不利。
その男の子と友人の話を盗み聞きして、名前を教え合う流れを作ることにした。
「ヒウタだが。順調かどうかと聞かれても厳しいとしか」
その男の子、ヒウタの表情は曇っているように見えた。
悩み事があるのだろうか。
「私の名前は小海。コウミゴッド、コウミエンジェル、コウミデビル、コウミ様。好きに呼ぶといい愚民ども」
渾身のボケ!
どうだ、ヒウタ。
私面白い?
「じゃあ、コウミデビルで」
え?
乗ってきたの、どうしよう。
でもノリが悪いなんて思われたら。
腹を括る!
「ふはははは、愚かな人間。このコウミデビルによくぞ、勝負を持ち掛けた」
こんな感じ?
身体全体が熱くなって汗が噴き出す感覚がある。
恥ずかしい、ヒウタの作戦?
もうコウミデビルになりきる。
ところで、デビルとは?
「厳しい? ようやく立たされた状況を理解したか、だがもう遅い」
もう遅いのは私だけど。
面白いかなってコウミデビルとか言ったけど、考えれば考えるだけ痛いやつだ。
この状況、私の方がもう遅い。
「ただそれでは面白くない。貴様が勉強できない時間は私も勉強しないと誓おう。それが公平だろう」
それっぽい口調で。
続ける!
「既に過去問や出題される範囲を三周終えている。つまりもうどう足掻いても」
「過去問あるのか?」
ヒウタの瞳から光が消えたように感じた。
追い詰められている感覚。
コウミの経験からそのしんどさが伝わる。
孤独から引きこもりになった、あのとき。
「ないの?」
「だからきつくて」
元気のない声。
コウミは胸の辺りがじんとした。
火傷のような感覚。
ヒウタは続けた。
「ん、分かった。ねえねえに聞いてみる。ねえねえは同じ大学。ボッチな私とは異なり仲間いっぱい」
コウミはスマホを出してヒウタに差し出す。
「フェアな勝負。連絡先寄越せ。ヒウタが負けてショッピングに召喚するときにも使うから、今交換しても変わらない」
コウミは強気の発言をした。
しかしヒウタは。
「助けてくだせえ」
「私と違って友達いっぱい」
ヒウタには聞こえない声で言う。
負けた気分だった。
それでも。
「会話アプリの連絡先ゲット。あとは結果のみ。覚悟。勝負、勝負!」
ヒウタがコウミをまんじりと見ている。
コウミは気づくが理由が分からない。
もしかして、友達が少ないのがばれた?
いや、そもそも知ってそう。
なんだろう?
「友人とショッピングのときに呼ばれるのであって、二人きりではないよな」
あれ、涙が。
苦しいのはなぜ?
ひどいことなんて一つも言われていないはず。
どうして涙が止まらない。
「いや、その、そういうわけじゃ。僕は二人だったら緊張しちゃうな、なんて」
焦っている?
何か隠している? まさか。
「そんなにも嫌?」
「二人きりなら、……。異性と二人きりだったら慣れてなくて」
ヒウタは笑った。
それから少し話して、ヒウタは去った。
すぐにコウミは姉から渡されていた過去問等をまとめた電子ファイルを送信する。
「ねえねえの言う通り。過去問すごい!」
それから、ヒウタが変人であると確信した出来事があった。
何かに憑かれたように叫ぶヒウタが学生ラウンジにいて。
「化け物がいると思ったらヒウタ。テストが絶望過ぎておかしくなった?」
話題を作りつつ状況把握。
完璧な話し掛け方。
「ん? なに」
「不審だけど、勝負できそう?」
「過去問ありがとな。もう無敵に違いない」
「う? もう全部解けた?」
「ハク、過去問があれば余裕だよな」
ヒウタは隣の友人と話して。
「仲良しで羨ましい」
どうやらヒウタと友人のハクは過去問に答えがあって、それを暗記すればテストが余裕だと思っていたらしい。
過去問で分かるのはほとんどがテストの傾向である。
答えが分かるわけではない。
友人と励まし合うヒウタを見て微笑ましかった。
それからテスト期間が始まって。
どの科目も問題なく終わっていった。
そして、ついに社会科目のテスト。
どうやら自由席らしい。
「勝負、勝負。さて、負ける準備終わった?」
ヒウタの後ろの席へ。
すると、ヒウタは背もたれに対して横に座り直した。
「あれから結構努力したからさ。負けないつもり」
コウミはテストの準備をしていた。
ヒウタは立ち直して最善を尽くしてくれたらしい。
それが嬉しかった。
「鉛筆?」
「緊張すると簡単に折ってしまうから」
ヒウタは何も言わなかった。
って、よく見るとヒウタは足をずっと見ている。
「ん? 足に何か付いてるの? もしかして、勝ったら私の脚をぺろぺろと、……ひっ」
ヒウタもテストの準備を始めた。
ボケのつもりだったけど、反応しにくいらしい。
「そろそろか」
するとヒウタは慌てたようにバッグの中身を出す。
どうやら持ち込み資料を忘れていたらしい。
なんだ、ヒウタも緊張しているのか。
「そろそろ試験を始めますのでお願いします」
先生が言うと、問題用紙と解答用紙を配って。
ようやくテストが開始した。
これは過去問通りで、ここは新傾向。
流れ的には大丈夫そう、いける!
コウミは次々と解答用紙を埋める。
持ち込み資料と解答用紙が混ざりそう、注意しないと。
順調、順調。
これは問題なく勝ててしまうかも。
そのときだった。
先生が見回りから教卓に戻るときに解答用紙が動いてしまった。
そして、コウミが解答用紙に手を伸ばすと今度はエアコンの風に乗ってしまって。
「ああ、……。どうしよ」
机の下に行ってしまった。
流れる冷汗。
身体が急に熱くなる。
時間は、まだある。
でもこのままでは単位を落としてしまう。
コウミは勇気を出して手を上げた。
しかしだんだん手が痺れてきて。
先生がこっちを向くまで問題の答えだけ作らないと。
コウミは問題用紙に解答をメモする。
しかしどんどん時間が無くなっていく。
コウミは手を止めた。
問題は解き終わった、でも。
先生が気づいてくれない、なかなかこっちを向いてくれない。
問題用紙にメモをしたのはいいけど、このままじゃ。
「先生!」
前の席から声が聞こえた。
「落としてしまって」
先生がヒウタの元へ。
「ああ、女性の名前なので、後ろですか」
コウミの机に解答用紙が置かれた。
「気づかなくてすみません」
先生はそう言って見回りを始めた。
時間を確認する。
急げば間に合う!
そして、一日のテストが終わった。
「ヒウタ。……とっても優しい」
電車で、『助けてくれてありがと』と送った。
コウミはホッと息を吐く。
安心すると涙が止まらなかった。
となると、他学科に手を出すしかない。
サークルはもちろんだけど。
体育でも社会科目でも会う人。
体育の種目は卓球。その練習時間のペアの男の子。
「早よ早よ」
学科の異なるその男の子は何か祈っていて。
ペアにも関わらずなかなかラケットを持ってくれない。
ようやくサーブを打っても打ちやすい球しか来ない。
「下手くそ」
どうにも本気になれないっぽい。
「勝負、勝負タイム」
コウミがサーブをすると、必死になって高く上げる。
ドライブやスマッシュで返すと、男の子はだらしない目線を向ける。
それが実力かも分からない。
卓球では勝負にもならない。
だったら。
「もうすぐテスト。勝負したい、ヒウタと」
男の子は首を傾げる。
「テスト? 僕と君は学科も違うし勝負できないと思うけど」
「教養科目とこれ、社会科目」
男の子は腕を組む。
まだ分からないといった様子。
「実は社会科目も同じやつ受講」
男の子はようやく分かってくれた。
こうして、コウミが勝ったらショッピングするときの荷物持ち、男の子が勝ったら学食一回奢る。コウミに負ける気はないが、どちらに転んでも友達コースである。
勝負を受けた、つまりは話のネタがある。
大学ですれ違ったときも。
「君、勝負どう?」
「ああ、順調か順調かで言ったら順調じゃないかも」
話をすることができた。
これならすぐにでも仲良くなれる!
とはいえ、想像よりも変わった男の子らしい。
社会科目の講義後にて。
「ヒウタだっけ」
互いに名前を知らないのは不利。
その男の子と友人の話を盗み聞きして、名前を教え合う流れを作ることにした。
「ヒウタだが。順調かどうかと聞かれても厳しいとしか」
その男の子、ヒウタの表情は曇っているように見えた。
悩み事があるのだろうか。
「私の名前は小海。コウミゴッド、コウミエンジェル、コウミデビル、コウミ様。好きに呼ぶといい愚民ども」
渾身のボケ!
どうだ、ヒウタ。
私面白い?
「じゃあ、コウミデビルで」
え?
乗ってきたの、どうしよう。
でもノリが悪いなんて思われたら。
腹を括る!
「ふはははは、愚かな人間。このコウミデビルによくぞ、勝負を持ち掛けた」
こんな感じ?
身体全体が熱くなって汗が噴き出す感覚がある。
恥ずかしい、ヒウタの作戦?
もうコウミデビルになりきる。
ところで、デビルとは?
「厳しい? ようやく立たされた状況を理解したか、だがもう遅い」
もう遅いのは私だけど。
面白いかなってコウミデビルとか言ったけど、考えれば考えるだけ痛いやつだ。
この状況、私の方がもう遅い。
「ただそれでは面白くない。貴様が勉強できない時間は私も勉強しないと誓おう。それが公平だろう」
それっぽい口調で。
続ける!
「既に過去問や出題される範囲を三周終えている。つまりもうどう足掻いても」
「過去問あるのか?」
ヒウタの瞳から光が消えたように感じた。
追い詰められている感覚。
コウミの経験からそのしんどさが伝わる。
孤独から引きこもりになった、あのとき。
「ないの?」
「だからきつくて」
元気のない声。
コウミは胸の辺りがじんとした。
火傷のような感覚。
ヒウタは続けた。
「ん、分かった。ねえねえに聞いてみる。ねえねえは同じ大学。ボッチな私とは異なり仲間いっぱい」
コウミはスマホを出してヒウタに差し出す。
「フェアな勝負。連絡先寄越せ。ヒウタが負けてショッピングに召喚するときにも使うから、今交換しても変わらない」
コウミは強気の発言をした。
しかしヒウタは。
「助けてくだせえ」
「私と違って友達いっぱい」
ヒウタには聞こえない声で言う。
負けた気分だった。
それでも。
「会話アプリの連絡先ゲット。あとは結果のみ。覚悟。勝負、勝負!」
ヒウタがコウミをまんじりと見ている。
コウミは気づくが理由が分からない。
もしかして、友達が少ないのがばれた?
いや、そもそも知ってそう。
なんだろう?
「友人とショッピングのときに呼ばれるのであって、二人きりではないよな」
あれ、涙が。
苦しいのはなぜ?
ひどいことなんて一つも言われていないはず。
どうして涙が止まらない。
「いや、その、そういうわけじゃ。僕は二人だったら緊張しちゃうな、なんて」
焦っている?
何か隠している? まさか。
「そんなにも嫌?」
「二人きりなら、……。異性と二人きりだったら慣れてなくて」
ヒウタは笑った。
それから少し話して、ヒウタは去った。
すぐにコウミは姉から渡されていた過去問等をまとめた電子ファイルを送信する。
「ねえねえの言う通り。過去問すごい!」
それから、ヒウタが変人であると確信した出来事があった。
何かに憑かれたように叫ぶヒウタが学生ラウンジにいて。
「化け物がいると思ったらヒウタ。テストが絶望過ぎておかしくなった?」
話題を作りつつ状況把握。
完璧な話し掛け方。
「ん? なに」
「不審だけど、勝負できそう?」
「過去問ありがとな。もう無敵に違いない」
「う? もう全部解けた?」
「ハク、過去問があれば余裕だよな」
ヒウタは隣の友人と話して。
「仲良しで羨ましい」
どうやらヒウタと友人のハクは過去問に答えがあって、それを暗記すればテストが余裕だと思っていたらしい。
過去問で分かるのはほとんどがテストの傾向である。
答えが分かるわけではない。
友人と励まし合うヒウタを見て微笑ましかった。
それからテスト期間が始まって。
どの科目も問題なく終わっていった。
そして、ついに社会科目のテスト。
どうやら自由席らしい。
「勝負、勝負。さて、負ける準備終わった?」
ヒウタの後ろの席へ。
すると、ヒウタは背もたれに対して横に座り直した。
「あれから結構努力したからさ。負けないつもり」
コウミはテストの準備をしていた。
ヒウタは立ち直して最善を尽くしてくれたらしい。
それが嬉しかった。
「鉛筆?」
「緊張すると簡単に折ってしまうから」
ヒウタは何も言わなかった。
って、よく見るとヒウタは足をずっと見ている。
「ん? 足に何か付いてるの? もしかして、勝ったら私の脚をぺろぺろと、……ひっ」
ヒウタもテストの準備を始めた。
ボケのつもりだったけど、反応しにくいらしい。
「そろそろか」
するとヒウタは慌てたようにバッグの中身を出す。
どうやら持ち込み資料を忘れていたらしい。
なんだ、ヒウタも緊張しているのか。
「そろそろ試験を始めますのでお願いします」
先生が言うと、問題用紙と解答用紙を配って。
ようやくテストが開始した。
これは過去問通りで、ここは新傾向。
流れ的には大丈夫そう、いける!
コウミは次々と解答用紙を埋める。
持ち込み資料と解答用紙が混ざりそう、注意しないと。
順調、順調。
これは問題なく勝ててしまうかも。
そのときだった。
先生が見回りから教卓に戻るときに解答用紙が動いてしまった。
そして、コウミが解答用紙に手を伸ばすと今度はエアコンの風に乗ってしまって。
「ああ、……。どうしよ」
机の下に行ってしまった。
流れる冷汗。
身体が急に熱くなる。
時間は、まだある。
でもこのままでは単位を落としてしまう。
コウミは勇気を出して手を上げた。
しかしだんだん手が痺れてきて。
先生がこっちを向くまで問題の答えだけ作らないと。
コウミは問題用紙に解答をメモする。
しかしどんどん時間が無くなっていく。
コウミは手を止めた。
問題は解き終わった、でも。
先生が気づいてくれない、なかなかこっちを向いてくれない。
問題用紙にメモをしたのはいいけど、このままじゃ。
「先生!」
前の席から声が聞こえた。
「落としてしまって」
先生がヒウタの元へ。
「ああ、女性の名前なので、後ろですか」
コウミの机に解答用紙が置かれた。
「気づかなくてすみません」
先生はそう言って見回りを始めた。
時間を確認する。
急げば間に合う!
そして、一日のテストが終わった。
「ヒウタ。……とっても優しい」
電車で、『助けてくれてありがと』と送った。
コウミはホッと息を吐く。
安心すると涙が止まらなかった。
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