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4章 怒り少女が乱暴すぎる!24~32話
その5 ヒウタと一人鍋の店
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歩くと居酒屋通りに出た。
騒がしい声、窓から見える煙ったい店内。
外まで響く声がアキトヨは気に入らなくて、外灯を避けるように路地裏に入った。
暗いわりには美味しそうな香りが朧げに誘う。
目線の先には静かな店。
ヒウタがアキトヨを見ると、アキトヨは店を見て固まった。
お腹が鳴った。
それはヒウタからだったが、もしや自分がと思うほどアキトヨも空腹だったのだろう。
アキトヨは慌てて店に飛び込む。
一瞬、顔を赤くしているように見えた。
ヒウタは従って店内へ。
「料理屋ってことしか分からないけど?」
ヒウタは戸惑っていた。
しかし、なにやら店員とアキトヨが話して、座敷の個室に案内された。
「いやいや、ワンドリンクって言われてもお酒飲めないわ」
お酒? ワンドリンク?
ヒウタは目の前に出された小鉢を眺める。
これってお通しってやつでは?
……。あ、ここも居酒屋なのか。
「ほうれん草のおひたしと、卵豆腐?」
「ヒウ君、どうやらとうもろこし豆腐らしい」
そうなのか。
ヒウタがぼうっとしていると葡萄ジュースが運ばれてきた。
「ジュースを頼まなきゃいけないけど、アルコール以外がこれしかないから」
アキトヨは不満そうにストローで啜る。
「あ、美味しい」
驚いた反応をして、その表情を緩ませる。
「確かに、なかなか」
渋みがしっかりした甘みによって心地よい味わいに。
葡萄はよく熟した深みがあって。
舌の上を通ると柔らかい爽快感が残る。
飲み込むとあまりの濃厚さに喉が激しく鳴った。
「いや、すげえ美味い」
「お通しを楽しんでも仕方ないから、メニュー頼むね」
「鍋? 面白いけどもう夏だから」
どうやら一人鍋を扱っている居酒屋らしい。
居酒屋も一人鍋も経験ないけど。
「ふぅむ。どうやら冷やし鍋もあるみたい。私はカレー鍋」
逆に汗をかく作戦らしい。
いや、流石に熱そうなのは避けたい。
ここは牛鍋か? 冷やしトマト鍋というものもあるらしい。
いや、ここは豆乳鍋?
「ここまで来たら冷やしトマトだな」
「はい、決まりね。まさかこれ以上待たせないよね?」
急に来る圧が怖いが?
大学生にもなって漏らしそうだが。
注文を終えて。
互いにお通しを食べ終えたことを確認した。
沈黙を破ったのは、アキトヨだった。
「私、久しぶりにマッチングアプリ使ってみた。半年ぶりくらい」
「そうなんですが」
「ああ、同学年だから敬語ね。最高敬語でもいいよ」
「そっか、同学年って言ってたもん、……」
ええ?
同学年だからタメ口でいいよ、の流れじゃないのか?
敬語? 最高敬語?
駄目だ、助けてくれチカフミ。
どうして恋活を手伝うと言っておきながら、大事なデート当日には助けてくれないのか。
ヒウタの恋活を手伝う恋活プロデューサーに立候補した幼馴染に縋りたかった。
始めは綺麗な女性だと浮かれていたが、完全に理不尽だ。
というか、めちゃくちゃだ。
「同学年でしたね」
ヒウタは急いで言い直す。
え?
同学年? 今年大学一年で半年ぶりにマッチングアプリ使うって。
それってつまり、……。
規約違反だ。
ってことは、ヒウタの仕事では?
マッチングアプリの代表であるシュイロからアプリ利用者の相談や問題解決の仕事を任されている。
もちろん、規約違反となれば即刻シュイロに報告すべきだ。
いや、でも今規約違反かと言われれば、違う気がする。
でもシュイロへの言っておくべきだろう。
このデートが終わったら報告書を作ろう。
「ヒウ君? 早く食べるけど、鍋。まさかゆっくり食べて私に嫌がらせってこと? 許さない」
「ちょっと考えすぎてた」
「値段? 高そう」
「お金は多めに持ってきたつもりなので」
今はデートに集中しよう。
アキトヨの規約違反の件については考えないことにした。
トマト鍋美味しいし、値段は覚悟しないとな。
鍋料理は二千円くらいだったけど。
食事を終えて。
「美味しかった。アキトヨさん、ありがとうございました。ってあれ?」
気が付くとアキトヨの姿はない。
騙された?
まさかご飯を奢らせるつもりだった?
とはいえ、いないのは確かだ。
「店内混み始めたので会計よろしくお願いします」
ヒウタとあまり年が変わらないような店員が個室に来た。
どうやら忙しいらしく早く会計をして空けたいらしい。
「その、相手の女性が返ってこないので」
ヒウタが言うと、店員は変わらず接客スマイルで。
「時間がないので取り敢えず立て替えてくれませんか?」
「そう言われても」
あの不機嫌理不尽は帰ってくるだろうか?
望み薄ではあるし、店としても食い逃げされるわけにもいかない。
ゾクッと悪寒が走った。
「え?」
笑顔が消えて真顔になる店員。
「相手の方は今日会ったばかりですよね? 騙されるなんて。お金払うまで通しませんよ、席料五万円、計十一万円。払ってください」
「ぼったくり!?」
「それにしてもよく騙してくれた。面白いものが見れて良かったですよ」
「共犯なのか?」
それはまずい。
始めからアキトヨはヒウタを騙すために誘ったとは。
シュイロに言わなければ、ぼったくり店に誘導する人がアプリにいるのは致命的だ。
いや、その前にこのピンチどうにかできるか?
「お客様、スマホ出してどうしますか? あ、目つきさんようやく来たのですね」
「目つきさん?」
本名ではないことだけは分かった。
背後にある巨大な気配。
その大きさだけが彼の息遣いから分かる。
「お兄さん、そういうの困るよ」
目つきさんと呼ばれていた大男に背負い投げを決められる。
体が倒されてしまえば、ヒウタは逃げることができなくなった。
「でも本当にお金なくて、本当に」
ヒウタは過呼吸になりながら必死に叫ぶ。
指を詰められる?
生きて帰れるのか?
「くそ、アキトヨさん。あんなやつがなんで」
その時だった。
「ヒウ君?」
スラっと伸びた髪。
モデルのような体型。
それを台無しにするような不機嫌な顔。
憎きアキトヨが目の前にいた。
「はは、騙して店を出たはずの君がなぜ戻ってきたの?」
店員は笑う。
「この男がボコボコにされて借用書にサインするところを笑いに来たのか? この出会いは必然だ、君の小遣いも含めて額を大きくしておこう」
大男は愉快そうに言う。
「噛み合ってない?」
ヒウタはアキトヨと大男たちが共犯ではないことに気づいた。
「ん? 借用書か。そんなにお金がないなら私が建て替えようか?」
キョトンとした声で答えるアキトヨ。
それが表すのは疑いようがなく。
最悪だ、どうするべきだ?
「お客様、実は店内混んでおりましてすぐに個室が埋まってしまうので。会計を払っていただきたいのです」
「ああ、だから個室まで来て会計なのか」
アキトヨはすっきりした表情に変わった。
「痛いっ」
大男はアキトヨの視線が向いてないのをいいことに、静かにヒウタのみぞおちを殴る。
だんだん声にならない痛みを感じてヒウタはうずくまる。
「でも、客なんてもう一組いただけだったが」
場が凍った気がした。
大男はヒウタから離れてアキトヨに近づく。
大男の視線がアキトヨを突き刺した。
「逃げろ、アキトヨさんっ」
ヒウタの声が届かない。
「逃げてくれ、逆らっちゃ駄目だ」
痛みで声が詰まる。
「十一万払ってほしくてね。まあ払うのはあそこの間抜けな男だから」
「ああ、そんなに高いのか」
アキトヨは素直に聞く。
駄目だ、でも。
「払います、書きます」
ヒウタの声はどうしても小さい。
「借用書書きます」
大男の耳がぴくりと動いた。
「聞いたか? なら迷惑かけた分三百万とかにするか、慰謝料含めればそんなものだ。払えなかったら家族も友人もめちゃくちゃにしてやると」
大男の言葉にヒウタは真っ白になった。
「……、アメユキ」
ヒウタの瞳に涙が浮かぶ。
「うわあ、情けないな」
「女、どういう気持ちで見てるんだ、ふはは」
店員と大男の笑い声が響く。
ヒウタにできることは痛みに耐えながら、借用書に記入することだけだった。
騒がしい声、窓から見える煙ったい店内。
外まで響く声がアキトヨは気に入らなくて、外灯を避けるように路地裏に入った。
暗いわりには美味しそうな香りが朧げに誘う。
目線の先には静かな店。
ヒウタがアキトヨを見ると、アキトヨは店を見て固まった。
お腹が鳴った。
それはヒウタからだったが、もしや自分がと思うほどアキトヨも空腹だったのだろう。
アキトヨは慌てて店に飛び込む。
一瞬、顔を赤くしているように見えた。
ヒウタは従って店内へ。
「料理屋ってことしか分からないけど?」
ヒウタは戸惑っていた。
しかし、なにやら店員とアキトヨが話して、座敷の個室に案内された。
「いやいや、ワンドリンクって言われてもお酒飲めないわ」
お酒? ワンドリンク?
ヒウタは目の前に出された小鉢を眺める。
これってお通しってやつでは?
……。あ、ここも居酒屋なのか。
「ほうれん草のおひたしと、卵豆腐?」
「ヒウ君、どうやらとうもろこし豆腐らしい」
そうなのか。
ヒウタがぼうっとしていると葡萄ジュースが運ばれてきた。
「ジュースを頼まなきゃいけないけど、アルコール以外がこれしかないから」
アキトヨは不満そうにストローで啜る。
「あ、美味しい」
驚いた反応をして、その表情を緩ませる。
「確かに、なかなか」
渋みがしっかりした甘みによって心地よい味わいに。
葡萄はよく熟した深みがあって。
舌の上を通ると柔らかい爽快感が残る。
飲み込むとあまりの濃厚さに喉が激しく鳴った。
「いや、すげえ美味い」
「お通しを楽しんでも仕方ないから、メニュー頼むね」
「鍋? 面白いけどもう夏だから」
どうやら一人鍋を扱っている居酒屋らしい。
居酒屋も一人鍋も経験ないけど。
「ふぅむ。どうやら冷やし鍋もあるみたい。私はカレー鍋」
逆に汗をかく作戦らしい。
いや、流石に熱そうなのは避けたい。
ここは牛鍋か? 冷やしトマト鍋というものもあるらしい。
いや、ここは豆乳鍋?
「ここまで来たら冷やしトマトだな」
「はい、決まりね。まさかこれ以上待たせないよね?」
急に来る圧が怖いが?
大学生にもなって漏らしそうだが。
注文を終えて。
互いにお通しを食べ終えたことを確認した。
沈黙を破ったのは、アキトヨだった。
「私、久しぶりにマッチングアプリ使ってみた。半年ぶりくらい」
「そうなんですが」
「ああ、同学年だから敬語ね。最高敬語でもいいよ」
「そっか、同学年って言ってたもん、……」
ええ?
同学年だからタメ口でいいよ、の流れじゃないのか?
敬語? 最高敬語?
駄目だ、助けてくれチカフミ。
どうして恋活を手伝うと言っておきながら、大事なデート当日には助けてくれないのか。
ヒウタの恋活を手伝う恋活プロデューサーに立候補した幼馴染に縋りたかった。
始めは綺麗な女性だと浮かれていたが、完全に理不尽だ。
というか、めちゃくちゃだ。
「同学年でしたね」
ヒウタは急いで言い直す。
え?
同学年? 今年大学一年で半年ぶりにマッチングアプリ使うって。
それってつまり、……。
規約違反だ。
ってことは、ヒウタの仕事では?
マッチングアプリの代表であるシュイロからアプリ利用者の相談や問題解決の仕事を任されている。
もちろん、規約違反となれば即刻シュイロに報告すべきだ。
いや、でも今規約違反かと言われれば、違う気がする。
でもシュイロへの言っておくべきだろう。
このデートが終わったら報告書を作ろう。
「ヒウ君? 早く食べるけど、鍋。まさかゆっくり食べて私に嫌がらせってこと? 許さない」
「ちょっと考えすぎてた」
「値段? 高そう」
「お金は多めに持ってきたつもりなので」
今はデートに集中しよう。
アキトヨの規約違反の件については考えないことにした。
トマト鍋美味しいし、値段は覚悟しないとな。
鍋料理は二千円くらいだったけど。
食事を終えて。
「美味しかった。アキトヨさん、ありがとうございました。ってあれ?」
気が付くとアキトヨの姿はない。
騙された?
まさかご飯を奢らせるつもりだった?
とはいえ、いないのは確かだ。
「店内混み始めたので会計よろしくお願いします」
ヒウタとあまり年が変わらないような店員が個室に来た。
どうやら忙しいらしく早く会計をして空けたいらしい。
「その、相手の女性が返ってこないので」
ヒウタが言うと、店員は変わらず接客スマイルで。
「時間がないので取り敢えず立て替えてくれませんか?」
「そう言われても」
あの不機嫌理不尽は帰ってくるだろうか?
望み薄ではあるし、店としても食い逃げされるわけにもいかない。
ゾクッと悪寒が走った。
「え?」
笑顔が消えて真顔になる店員。
「相手の方は今日会ったばかりですよね? 騙されるなんて。お金払うまで通しませんよ、席料五万円、計十一万円。払ってください」
「ぼったくり!?」
「それにしてもよく騙してくれた。面白いものが見れて良かったですよ」
「共犯なのか?」
それはまずい。
始めからアキトヨはヒウタを騙すために誘ったとは。
シュイロに言わなければ、ぼったくり店に誘導する人がアプリにいるのは致命的だ。
いや、その前にこのピンチどうにかできるか?
「お客様、スマホ出してどうしますか? あ、目つきさんようやく来たのですね」
「目つきさん?」
本名ではないことだけは分かった。
背後にある巨大な気配。
その大きさだけが彼の息遣いから分かる。
「お兄さん、そういうの困るよ」
目つきさんと呼ばれていた大男に背負い投げを決められる。
体が倒されてしまえば、ヒウタは逃げることができなくなった。
「でも本当にお金なくて、本当に」
ヒウタは過呼吸になりながら必死に叫ぶ。
指を詰められる?
生きて帰れるのか?
「くそ、アキトヨさん。あんなやつがなんで」
その時だった。
「ヒウ君?」
スラっと伸びた髪。
モデルのような体型。
それを台無しにするような不機嫌な顔。
憎きアキトヨが目の前にいた。
「はは、騙して店を出たはずの君がなぜ戻ってきたの?」
店員は笑う。
「この男がボコボコにされて借用書にサインするところを笑いに来たのか? この出会いは必然だ、君の小遣いも含めて額を大きくしておこう」
大男は愉快そうに言う。
「噛み合ってない?」
ヒウタはアキトヨと大男たちが共犯ではないことに気づいた。
「ん? 借用書か。そんなにお金がないなら私が建て替えようか?」
キョトンとした声で答えるアキトヨ。
それが表すのは疑いようがなく。
最悪だ、どうするべきだ?
「お客様、実は店内混んでおりましてすぐに個室が埋まってしまうので。会計を払っていただきたいのです」
「ああ、だから個室まで来て会計なのか」
アキトヨはすっきりした表情に変わった。
「痛いっ」
大男はアキトヨの視線が向いてないのをいいことに、静かにヒウタのみぞおちを殴る。
だんだん声にならない痛みを感じてヒウタはうずくまる。
「でも、客なんてもう一組いただけだったが」
場が凍った気がした。
大男はヒウタから離れてアキトヨに近づく。
大男の視線がアキトヨを突き刺した。
「逃げろ、アキトヨさんっ」
ヒウタの声が届かない。
「逃げてくれ、逆らっちゃ駄目だ」
痛みで声が詰まる。
「十一万払ってほしくてね。まあ払うのはあそこの間抜けな男だから」
「ああ、そんなに高いのか」
アキトヨは素直に聞く。
駄目だ、でも。
「払います、書きます」
ヒウタの声はどうしても小さい。
「借用書書きます」
大男の耳がぴくりと動いた。
「聞いたか? なら迷惑かけた分三百万とかにするか、慰謝料含めればそんなものだ。払えなかったら家族も友人もめちゃくちゃにしてやると」
大男の言葉にヒウタは真っ白になった。
「……、アメユキ」
ヒウタの瞳に涙が浮かぶ。
「うわあ、情けないな」
「女、どういう気持ちで見てるんだ、ふはは」
店員と大男の笑い声が響く。
ヒウタにできることは痛みに耐えながら、借用書に記入することだけだった。
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