21 / 85
21.おやつはもう少し後で
しおりを挟む
「なんだ?機嫌良いな」
家に帰ってきてからも、ずっと顔がにやけっぱなしのアカリ。ミツキやルカと夕御飯を食べていても嬉しさが顔に出て、ルカの方を見てニコニコと笑う
「ルカちゃんがね、ここに暮らそうかなって話してるの」
「ええ、ご迷惑でなければ……」
申し訳なさそうに話すルカに、アカリが抱きついて椅子から落ちそうになる二人。その向かいに座っているミツキが苦笑いでその様子を見ている
「でも、しばらくはアカリの部屋になるけど……」
「ずっとで良いよ。ねっ」
「引っ越しの手続きは、父さんがすると思うから……」
「お母さんにも言うよね!私が言いたい!」
結局アカリのテンションが高いまま、騒がしい夕御飯が進んでく
「ルカちゃんのお菓子、毎日食べれるなんて幸せだなぁ……」
「毎日食べてたら、太っちゃうよ」
アカリの嬉しそうな顔を見て、ルカがふふっと笑う
「大丈夫……」
突然ピタッと話を止めたアカリ。何か不思議な気配を感じて、キョロキョロと辺りを見渡しはじめだす
「アカリちゃん、どうしたの?」
ルカの心配そうな声に、あたふたと急に不自然な笑顔になる
「ううん。何でもないよ」
笑ってごまかそうとするアカリに、ミツキがはぁ。とため息ついた
「片付けはやるから、面倒な事はさっさと終わらせてこい」
「……な、なにを?」
恐る恐る聞き返すアカリに、ミツキが今度は大きめのため息ついた
「学校の宿題。昨日ずっと寝てたけど終わってるのか?」
その言葉を聞いて、宿題をしていないことに気づいて、一気に焦りだすと、隣にいるルカの手をぎゅっとつかむ
「ルカちゃん!手伝って!」
「意外と遅かったじゃないの……」
アカリが宿題のことで焦っている頃、窓辺から外を見て、嬉しそうにヒカリが笑っていた
「ヒカリー。お兄ちゃんからお菓子もらった……」
ガチャと勢いよく部屋の扉を開けると、なぜか部屋に入らず部屋の前で立ち尽くしている
「アカリちゃん、どうした……」
少し遅れて飲み物を持ってきたルカが、アカリの体の隙間から部屋を見ると、窓の外に巨大な何かが見える。窓辺にいたヒカリが振り返り、ぼう然としている二人の方を見て、ふわりと浮いて、アカリの肩に乗る
「さてと、行きましょうかアカリ。美味しそうなそのお菓子は、 仕事の後のお楽しみね」
家に帰ってきてからも、ずっと顔がにやけっぱなしのアカリ。ミツキやルカと夕御飯を食べていても嬉しさが顔に出て、ルカの方を見てニコニコと笑う
「ルカちゃんがね、ここに暮らそうかなって話してるの」
「ええ、ご迷惑でなければ……」
申し訳なさそうに話すルカに、アカリが抱きついて椅子から落ちそうになる二人。その向かいに座っているミツキが苦笑いでその様子を見ている
「でも、しばらくはアカリの部屋になるけど……」
「ずっとで良いよ。ねっ」
「引っ越しの手続きは、父さんがすると思うから……」
「お母さんにも言うよね!私が言いたい!」
結局アカリのテンションが高いまま、騒がしい夕御飯が進んでく
「ルカちゃんのお菓子、毎日食べれるなんて幸せだなぁ……」
「毎日食べてたら、太っちゃうよ」
アカリの嬉しそうな顔を見て、ルカがふふっと笑う
「大丈夫……」
突然ピタッと話を止めたアカリ。何か不思議な気配を感じて、キョロキョロと辺りを見渡しはじめだす
「アカリちゃん、どうしたの?」
ルカの心配そうな声に、あたふたと急に不自然な笑顔になる
「ううん。何でもないよ」
笑ってごまかそうとするアカリに、ミツキがはぁ。とため息ついた
「片付けはやるから、面倒な事はさっさと終わらせてこい」
「……な、なにを?」
恐る恐る聞き返すアカリに、ミツキが今度は大きめのため息ついた
「学校の宿題。昨日ずっと寝てたけど終わってるのか?」
その言葉を聞いて、宿題をしていないことに気づいて、一気に焦りだすと、隣にいるルカの手をぎゅっとつかむ
「ルカちゃん!手伝って!」
「意外と遅かったじゃないの……」
アカリが宿題のことで焦っている頃、窓辺から外を見て、嬉しそうにヒカリが笑っていた
「ヒカリー。お兄ちゃんからお菓子もらった……」
ガチャと勢いよく部屋の扉を開けると、なぜか部屋に入らず部屋の前で立ち尽くしている
「アカリちゃん、どうした……」
少し遅れて飲み物を持ってきたルカが、アカリの体の隙間から部屋を見ると、窓の外に巨大な何かが見える。窓辺にいたヒカリが振り返り、ぼう然としている二人の方を見て、ふわりと浮いて、アカリの肩に乗る
「さてと、行きましょうかアカリ。美味しそうなそのお菓子は、 仕事の後のお楽しみね」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
王子様を放送します
竹 美津
ファンタジー
竜樹は32歳、家事が得意な事務職。異世界に転移してギフトの御方という地位を得て、王宮住みの自由業となった。異世界に、元の世界の色々なやり方を伝えるだけでいいんだって。皆が、参考にして、色々やってくれるよ。
異世界でもスマホが使えるのは便利。家族とも連絡とれたよ。スマホを参考に、色々な魔道具を作ってくれるって?
母が亡くなり、放置された平民側妃の子、ニリヤ王子(5歳)と出会い、貴族側妃からのイジメをやめさせる。
よし、魔道具で、TVを作ろう。そしてニリヤ王子を放送して、国民のアイドルにしちゃおう。
何だって?ニリヤ王子にオランネージュ王子とネクター王子の異母兄弟、2人もいるって?まとめて面倒みたろうじゃん。仲良く力を合わせてな!
放送事業と日常のごちゃごちゃしたふれあい。出会い。旅もする予定ですが、まだなかなかそこまで話が到達しません。
ニリヤ王子と兄弟王子、3王子でわちゃわちゃ仲良し。孤児の子供達や、獣人の国ワイルドウルフのアルディ王子、車椅子の貴族エフォール君、視力の弱い貴族のピティエ、プレイヤードなど、友達いっぱいできたよ!
教会の孤児達をテレビ電話で繋いだし、なんと転移魔法陣も!皆と会ってお話できるよ!
優しく見守る神様たちに、スマホで使えるいいねをもらいながら、竜樹は異世界で、みんなの頼れるお父さんやししょうになっていく。
小説家になろうでも投稿しています。
なろうが先行していましたが、追いつきました。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
殿下、人違いです。殿下の婚約者はその人ではありません
真理亜
ファンタジー
第二王子のマリウスが学園の卒業パーティーで婚約破棄を突き付けた相手は人違いだった。では一体自分の婚約者は誰なのか? 困惑するマリウスに「殿下の婚約者は私です」と名乗り出たのは、目も眩まんばかりの美少女ミランダだった。いっぺんに一目惚れしたマリウスは、慌てて婚約破棄を無かったことにしようとするが...
クラス転移したひきこもり、僕だけシステムがゲームと同じなんですが・・・ログアウトしたら地球に帰れるみたいです
こたろう文庫
ファンタジー
学校をズル休みしてオンラインゲームをプレイするクオンこと斉藤悠人は、登校していなかったのにも関わらずクラス転移させられた。
異世界に来たはずなのに、ステータス画面はさっきやっていたゲームそのもので…。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
竜皇女と呼ばれた娘
Aoi
ファンタジー
この世に生を授かり間もなくして捨てられしまった赤子は洞窟を棲み処にしていた竜イグニスに拾われヴァイオレットと名づけられ育てられた
ヴァイオレットはイグニスともう一頭の竜バシリッサの元でスクスクと育ち十六の歳になる
その歳まで人間と交流する機会がなかったヴァイオレットは友達を作る為に学校に通うことを望んだ
国で一番のグレディス魔法学校の入学試験を受け無事入学を果たし念願の友達も作れて順風満帆な生活を送っていたが、ある日衝撃の事実を告げられ……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる