シンフォニー・レイ

シャオえる

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77. 帰り道を見届けたら

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「帰して良かったんですか?」
 シキとシンクを見送るため玄関にみんなで集まって、二人が帰った後、ミオリがゼフドに尋ねた
「ああ、急かしても良いことはなさそうだしな。それより……」
 シキが帰って寂しそうなツミキの方を見ると、
「三人とも、明日からまた学校通うように」
「え?でも、シキちゃんが……」
 明日は朝から二人を探す気だったツミキ。ゼフドの話に拍子抜けした返事をする
「二人は後日、必ずここに来るだろうが、こちらで対応する。それに、もう街を荒らすこともないと思う」

「そうなんですか?」
「なんでそう思うの?」
 ツミキの話に割り込んで、ゼフドに問いただしたのは、いつの間にか居たルモカ。一斉にルモカに注目する中、ゼフドを睨んでいる
「……経験からそう感じるんだ」
 ルモカの質問に、ゼフドが答えると辺りが静かになった。不穏な雰囲気にツミキが不安そうな顔になっていると、気づいたゼフドが、ミオリ達三人に声をかける
「とりあえず今日は三人とも、もう休むように。残りはこちらで対応する」
 
「わかりました。二人とも行こう。カエデ、久々にトレーニングをしよう」
 ゼフドに話しかけると、施設に入り歩き出すミオリ。トレーニング場とは違う所を行こうとして慌ててカエデが後を追う
「ツミキ、行くよ」
 施設の廊下から、玄関でぼーっとしていたツミキを呼ぶカエデ。慌てて二人の元へ向かう。玄関に残ったゼフド達。三人の後ろ姿を見て、ゼフドがはぁ。とため息をついて、呟きながら施設の中へと入っていった
「休めと言ったはずだが……仕方ないか」


「二人の居場所は分かったかね?」
 指令室に戻ってきて、部屋に残ってシキ達の居場所を探していた隊員達に声をかける
「いえ。やはりうたの力か、探られないようにしているみたいです」
 女性隊員が二人の追跡調査の結果を伝えると、今度は深いとため息をついた
「そうか。それは仕方ないか」
 そう呟きながら、自分の机向かい椅子に座る。机に置かれたパソコンには、ツミキ達五人のデータが出されたまま。電源を切って、再び部屋を後にしようと椅子から立ち上がると、ちょうど部屋に来たノア隊員に声をかけた
「それじゃあ、二人がいつ来てもよいように、色々準備でもしておくか」
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