シンフォニー・レイ

シャオえる

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54. 調べるためには、三人一緒に

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「では。ツミキ君の、うたの能力を調べる」
 ツミキが目覚めて数日後、トレーニング場に集まり、重々しい雰囲気に戸惑うツミキと、少し離れてツミキを見るミオリとカエデ。トレーニング場の隣の部屋では、隊員達が大勢集まって、三人の様子を見守っている
「ゼフドさん。私、前に調べたときには……」
 ガラス越しから見えるゼフド達に話しかけるツミキ
「そう。前までは無かった」
 ゼフドがマイクを通して、スピーカーからツミキに説明を始めてく 
「だがシキ君と、うたったあの日あの瞬間に、力が目覚めたと思われる」
「目覚めた?シキちゃんとうたって?」
「そうだ。君達に起こったのは、うたの共鳴と思われる」
「うたの共鳴……?」
 ツミキが聞き返している側で、話を聞きたくないカエデが目を背けていると、抱きしめて落ち着かせようとするミオリ。二人の様子が気になるツミキ。でも、ゼフドの話が進んで声をかけられずにいた

「主に親や兄弟とうたをうたい、波長や音質など様々な要因が重なった時に起きるものだ。こちらでも共鳴が起こったのは数少ない事例だ」
「でも私、親も兄弟もいないですし……シキちゃんは姉妹になるんですか?」
 ツミキの質問に、ゼフド達がいる部屋ではザワザワと何やら隊員達が質問をしあっている。その様子に不安そうなツミキ。カエデとミオリは、部屋の様子を見て見ぬふりで、うつ向いたまま。部屋がバタバタとしていると、遅れていたルモカとメルナも部屋に来て、やっと全員揃った様子
「まあ、それは追々調べるとして今は大事な時だ。ミオリ君、カエデ君。準備はいいかね?」
「……はい」
 ツミキに何かあったときの為の、サポートをするために一緒にいる二人。うたの力があると知ってから、落ち込んでいたカエデは、返事をしてもどこか上の空。それでもゼフド達は、着々と調査の準備を進め終え、三人にマイク越しから、話しかける
「……では、調べようか。ツミキ君のうたの力を」
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