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34. 好きな場所だから
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街の中心部に、戻ってきたクリルとメイナと、その少し後ろを歩くカリア
昼時とあって、街はいつもより賑わっている
お店に並んでいるドーケムにしかない、果物や野菜を、あれこれとカリアにドーケムの街を説明していくメイナ
カリアも、興味深げに聞き入っていく
「ここは、タストスと違って何にもないけど、みんな優しい人達で好きな街なの」
「そうだな。優しい人達だな」
いつもは、怒った顔をしているクリルも、いつもより、穏やかな顔をしている
「おや、クリルにメイナじゃないか。久しぶり」
二人に話しかけてきたお店のおばちゃん
その声を聞いた二人、メイナがダッシュで駆け寄っていく
「サアタおばちゃん、久しぶり!」
リーリルの腕を掴んで手を降るメイナ
「ああ、久しぶり。またどっかで悪さしてたんか?」
おばちゃんも、リーリルの頭を撫でてあげる
「違うよー」
ほのぼのしている、メイナ達の元へ駆け寄ったクリルとカリア
「おや?この人は?」
サアタおばちゃんが、カリアに気付いた
「こんにちは」
ペコリとサアタおばちゃんに挨拶するカリア
「お知りあいになったの。カリアさんって言うの」
メイナが嬉しそうに紹介する
「そうかい。……どっかで見た顔だねぇ」
うーんと、悩み始めるサアタおばちゃん
それを見た、クリルがカリアさんに、こそっと質問する
「そういえば、リエル達、カリアさんのこと知らなかったのか?」
「会ったこともなかったですし、私の事言わなかったのではないですかね?」
「ふーん……」
サアタおばちゃんとの会話も弾み、ドーケムの街を、のんびり見て回る三人
時刻はもう午後2時
ちょうど、二人が居なくなったのを気付いたノエル達が、焦りだしている頃
「本部に帰らなくて良いのですか?」
時間を気にして、二人に話しかけるカリア
「みなさんに、言ってきたのです?」
カリアの質問に答えない二人
そんな様子に、何となく気付くカリア
「怒られちゃいますねぇ」
ふふっと笑うカリアに、ムッとするメイナ
「いいもん、帰らないから」
突然、怒り始めたメイナに驚くカリア
「……本部や学園が嫌いになりました?」
カリアが心配そうに、メイナに聞くと、ぶんぶんと首を横に降り、涙声で叫びだす
「違うよ!大好きだから、帰れないの!」
大声をあげて大泣きするメイナ
困り顔のクリルに、もっと困った顔のカリア
どうしようかと、辺りを見渡すクリル
ちょうど横にはメイナの好きなご飯屋さんを見つけて、カリアを呼んで入ろうと誘う
それに気付いて、メイナを抱きしめ話しかけるカリア
「ちょっと落ち着いて話そう……ご飯にしましょう」
昼時とあって、街はいつもより賑わっている
お店に並んでいるドーケムにしかない、果物や野菜を、あれこれとカリアにドーケムの街を説明していくメイナ
カリアも、興味深げに聞き入っていく
「ここは、タストスと違って何にもないけど、みんな優しい人達で好きな街なの」
「そうだな。優しい人達だな」
いつもは、怒った顔をしているクリルも、いつもより、穏やかな顔をしている
「おや、クリルにメイナじゃないか。久しぶり」
二人に話しかけてきたお店のおばちゃん
その声を聞いた二人、メイナがダッシュで駆け寄っていく
「サアタおばちゃん、久しぶり!」
リーリルの腕を掴んで手を降るメイナ
「ああ、久しぶり。またどっかで悪さしてたんか?」
おばちゃんも、リーリルの頭を撫でてあげる
「違うよー」
ほのぼのしている、メイナ達の元へ駆け寄ったクリルとカリア
「おや?この人は?」
サアタおばちゃんが、カリアに気付いた
「こんにちは」
ペコリとサアタおばちゃんに挨拶するカリア
「お知りあいになったの。カリアさんって言うの」
メイナが嬉しそうに紹介する
「そうかい。……どっかで見た顔だねぇ」
うーんと、悩み始めるサアタおばちゃん
それを見た、クリルがカリアさんに、こそっと質問する
「そういえば、リエル達、カリアさんのこと知らなかったのか?」
「会ったこともなかったですし、私の事言わなかったのではないですかね?」
「ふーん……」
サアタおばちゃんとの会話も弾み、ドーケムの街を、のんびり見て回る三人
時刻はもう午後2時
ちょうど、二人が居なくなったのを気付いたノエル達が、焦りだしている頃
「本部に帰らなくて良いのですか?」
時間を気にして、二人に話しかけるカリア
「みなさんに、言ってきたのです?」
カリアの質問に答えない二人
そんな様子に、何となく気付くカリア
「怒られちゃいますねぇ」
ふふっと笑うカリアに、ムッとするメイナ
「いいもん、帰らないから」
突然、怒り始めたメイナに驚くカリア
「……本部や学園が嫌いになりました?」
カリアが心配そうに、メイナに聞くと、ぶんぶんと首を横に降り、涙声で叫びだす
「違うよ!大好きだから、帰れないの!」
大声をあげて大泣きするメイナ
困り顔のクリルに、もっと困った顔のカリア
どうしようかと、辺りを見渡すクリル
ちょうど横にはメイナの好きなご飯屋さんを見つけて、カリアを呼んで入ろうと誘う
それに気付いて、メイナを抱きしめ話しかけるカリア
「ちょっと落ち着いて話そう……ご飯にしましょう」
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