76 / 90
四章RL:探り当てし交渉の地
六話:切れぬ腐れ縁
しおりを挟む
「「ふんぬぅぅっ!!!」」
俺らを結ぶヒモを、ゼラは全力で引っ張る。俺はピンと張られた箇所に折れた剣を必死に擦り付ける。
開始から一時間はたっただろう。この他にも火であぶったりビオサに踏ませたりと色々試しているが、傷一つ付かない。
しかし俺とゼラは諦めることなくどうにか切れないかと模索している。
剣は切られただけでなく刃こぼれしており、お世辞にも切れるとは言い難い。しかしゼラの力さえあれば紐を少しでも劣化させられないかと試してみているのだ。
それから十分ほどだった頃のことだ。
[バキン!!]
なんとも安っぽい音がして、剣はさらに短くなった。
俺は無言で目頭を押さえる。一方ゼラはヒモの先程剣を当てていた箇所を凝視している。
そして俺の方を揺すった
「ローレル! 見なさい! 傷がついたわよ!!」
「なんですって!?」
ゼラが指さした箇所を見てみると、若干毛羽立っていた。
「間違いないです! このまま続けましょう!」
「もちろんよ! 頑張るわよー!!」
そう言ってゼラが手を掲げたその時だ。傷の着いたあたりが橙色に輝き始めた。
「うそ! 待って待ってまってぇっ!!!」
ゼラがそう叫ぶも、次の瞬間にはもう新品のような仕上がりになってしまっていた。
馬鹿みたいに頑丈なくせに、少し毛羽立ってもすぐ治ってしまうのだ。何なんだ、ふざけてるのかこのヒモは。
ゼラと俺は大の字になって寝転んだ。
「マジでどうしよう……もうトイレ行けないじゃない……」
「そういうこと言わないでくださいよ。行きたくなるじゃないですか……」
打ちひしがれる俺たちの顔を、交互に舐めた。鼻先で頭をつつき、出発だと言っている。
俺はため息一つついて、起き上がる。
「とりあえず歩きましょう。何か方法を探す必要がありそうですし」
「ええ……ありがとね、ビオサ。アンタがいてくれて助かったわ」
「ブルル」
ビオサはいなないて返事をする。俺らは立ち上がり、向き合った。
「これからどこに向かいます? リンたちはどういう訳か角尾村を脱したようですが」
「角尾村は避けるわよ。今そこに行っても危険すぎるわ。 他にどこに行くとか言ってなかった?」
「確か『星見村』? そんな名前を口にしていましたが……ご存知ですか?」
「うーん……知らないわ。 その村についても調べてみましょう」
俺らはとりあえず、リンとガーベラが戦っている辺りから遠ざかるように森を進み始めた。
歩き始めると同時、喫緊の課題を口にして整理する。
「現状、はっきりさせないとならない課題はいくつもあります。ステラと名乗る魔術師がリンに言い寄る目的、私たちを助けたガーベラの意図、ヒモの外し方。 あと、個人的な疑問なんですが、聖剣についてですね」
そういう俺の顔を不思議そうに覗き込む。
「聖剣についてって……確かアンタ色々調べたのよね? まだ調べ足りないの?」
「あらかた調べは着いているんですが、伝説ベースの話なので妙にふわっとしているところがあるんですよ」
「ふわっとって……具体的に何が足りないの?」
「まずは聖剣を引き抜く方法。聖剣を引き抜く前に野垂れ死にした人はいますが、中には実力がありながら引き抜けなかった人たちがいます。そんな人たちも国には一人も帰ってきていないのです」
「つまり……どういうこと?」
「見たものを徹底的に殺すための仕掛けがあるか、後ろめたくて帰って来れないかのどちらかでしょう」
「前者は盗難防止って考えりゃ納得ね。後者は聖剣抜けなかった人たちのOGOB会みたいなのがあるってこと?」
「俗っぽい言い方ですけど、そんなところでしょう。私の見立てだと、リンが持っているペンダントが引き抜くための儀式を受けるための鍵なのだと思いますが」
「そういや誰一人帰ってきてないのにペンダントは戻ってきてるってのは不思議な話よね」
「ええ。戻ってきてませんよ」
「え、じゃあリンさんに渡したっていうアレは?」
「アレは私が作った複製品です。 文献に寸法が書かれていましたから、恐らく歴代の勇者もあのペンダントを複製して持っていたのだと思います」
「アレあんたのハンドメイドなの……? なんで??」
「ええ。鍛冶屋に任せようとしたところ、このレベルの金属加工は金がかかると言われまして、それなら自分で作って浮かせようと……」
細い目でゼラは俺を見た。その眼差しから憐れみに近いものを感じる。やめろそんな目で見るな惨めになるだろ。
しばらくすると、ハッとしたように目を開いてゼラは首を傾げた。
「そういえばだけど、アンタは聖剣のことを破壊兵器かなんかだと思ってるの? アレは一応魔王を浄化するらしいけど、本来は儀礼用の宝剣よ?」
「ええ。そちらも知っています」
「そっちも……ってどういうこと?」
「騎士団に伝わる聖剣の力は破壊。修道院に伝わる聖剣の伝承は豊穣。側面が分けられて伝えられている……というのが近年最も有力な説です」
「あくまで説なのね。……聖剣という存在を、そのどちらでも受け入れられるように分割して伝えたってこと?」
「憶測の範疇を出ませんが恐らくそうです。文献全てに『聖剣』と明記されているものの、その役割は大きく違います。
事実、騎士団の伝承では敵を焼き尽くす場面ばかりが語られがちですが、修道院の伝承では聖人が多くの人を癒したり田畑を実らせたりと言う場面が語られがちです」
「確かに……。剣ってちゃんと言われてるから、切ったりとかしないの?って聞いたら、マザーに言われたのよ。そうよ!思い出したわ! マザーは『聖剣は多分儀式用の剣だから人は切れないんじゃないんじゃないか?』ってって!
みんな知ってるハズなのに、ある一定以上の知識となるとみんな曖昧とか変な話よね……」
「ええ、何かがおかしいんですよ。まるで煙に巻かれているような……」
俺がそこまで言うと、ゼラはわずかに吹き出した。俺の熱量が少し面白く思えたのだろう。
「アンタ、よくそこまで調べられたわね。どうやったのよ?」
「私はこの手で聖剣にまつわる文献を片っ端から調べました」
「へぇ……リンさんを貶めるために?」
ズキリと胸が痛んだ。
「……世界平和のためです」
小さくそう言った。
「ダウトね。 一生分の給料かけてもいいわ」
「ゼラ、貴女素寒貧だったでしょうが。概念を賭けないで貰えますか?」
「バレたか。 金の勘定は異様に早いのよねアンタ」
「そりゃ……趣味みたいなもんですからね」
「とうとう隠しすらしなくなったわね……帰ったら牢屋にぶち込んでやるんだからね! ふふふ……」
「その前にトンズラさせていただきますよ」
「下調べしてまでリンさんを貶めようとした、愛すべき相棒を私が追わないとでも? さあさっさと進むわよ!」
そう言って俺の右手を引っ張るゼラ。俺はその背中を追った。
「貶めるために……ねえ。さあ、どうでしょう」
愛すべき、愚かな聖女に聞こえないように。ささやかな抵抗をするように呟いた。
俺らを結ぶヒモを、ゼラは全力で引っ張る。俺はピンと張られた箇所に折れた剣を必死に擦り付ける。
開始から一時間はたっただろう。この他にも火であぶったりビオサに踏ませたりと色々試しているが、傷一つ付かない。
しかし俺とゼラは諦めることなくどうにか切れないかと模索している。
剣は切られただけでなく刃こぼれしており、お世辞にも切れるとは言い難い。しかしゼラの力さえあれば紐を少しでも劣化させられないかと試してみているのだ。
それから十分ほどだった頃のことだ。
[バキン!!]
なんとも安っぽい音がして、剣はさらに短くなった。
俺は無言で目頭を押さえる。一方ゼラはヒモの先程剣を当てていた箇所を凝視している。
そして俺の方を揺すった
「ローレル! 見なさい! 傷がついたわよ!!」
「なんですって!?」
ゼラが指さした箇所を見てみると、若干毛羽立っていた。
「間違いないです! このまま続けましょう!」
「もちろんよ! 頑張るわよー!!」
そう言ってゼラが手を掲げたその時だ。傷の着いたあたりが橙色に輝き始めた。
「うそ! 待って待ってまってぇっ!!!」
ゼラがそう叫ぶも、次の瞬間にはもう新品のような仕上がりになってしまっていた。
馬鹿みたいに頑丈なくせに、少し毛羽立ってもすぐ治ってしまうのだ。何なんだ、ふざけてるのかこのヒモは。
ゼラと俺は大の字になって寝転んだ。
「マジでどうしよう……もうトイレ行けないじゃない……」
「そういうこと言わないでくださいよ。行きたくなるじゃないですか……」
打ちひしがれる俺たちの顔を、交互に舐めた。鼻先で頭をつつき、出発だと言っている。
俺はため息一つついて、起き上がる。
「とりあえず歩きましょう。何か方法を探す必要がありそうですし」
「ええ……ありがとね、ビオサ。アンタがいてくれて助かったわ」
「ブルル」
ビオサはいなないて返事をする。俺らは立ち上がり、向き合った。
「これからどこに向かいます? リンたちはどういう訳か角尾村を脱したようですが」
「角尾村は避けるわよ。今そこに行っても危険すぎるわ。 他にどこに行くとか言ってなかった?」
「確か『星見村』? そんな名前を口にしていましたが……ご存知ですか?」
「うーん……知らないわ。 その村についても調べてみましょう」
俺らはとりあえず、リンとガーベラが戦っている辺りから遠ざかるように森を進み始めた。
歩き始めると同時、喫緊の課題を口にして整理する。
「現状、はっきりさせないとならない課題はいくつもあります。ステラと名乗る魔術師がリンに言い寄る目的、私たちを助けたガーベラの意図、ヒモの外し方。 あと、個人的な疑問なんですが、聖剣についてですね」
そういう俺の顔を不思議そうに覗き込む。
「聖剣についてって……確かアンタ色々調べたのよね? まだ調べ足りないの?」
「あらかた調べは着いているんですが、伝説ベースの話なので妙にふわっとしているところがあるんですよ」
「ふわっとって……具体的に何が足りないの?」
「まずは聖剣を引き抜く方法。聖剣を引き抜く前に野垂れ死にした人はいますが、中には実力がありながら引き抜けなかった人たちがいます。そんな人たちも国には一人も帰ってきていないのです」
「つまり……どういうこと?」
「見たものを徹底的に殺すための仕掛けがあるか、後ろめたくて帰って来れないかのどちらかでしょう」
「前者は盗難防止って考えりゃ納得ね。後者は聖剣抜けなかった人たちのOGOB会みたいなのがあるってこと?」
「俗っぽい言い方ですけど、そんなところでしょう。私の見立てだと、リンが持っているペンダントが引き抜くための儀式を受けるための鍵なのだと思いますが」
「そういや誰一人帰ってきてないのにペンダントは戻ってきてるってのは不思議な話よね」
「ええ。戻ってきてませんよ」
「え、じゃあリンさんに渡したっていうアレは?」
「アレは私が作った複製品です。 文献に寸法が書かれていましたから、恐らく歴代の勇者もあのペンダントを複製して持っていたのだと思います」
「アレあんたのハンドメイドなの……? なんで??」
「ええ。鍛冶屋に任せようとしたところ、このレベルの金属加工は金がかかると言われまして、それなら自分で作って浮かせようと……」
細い目でゼラは俺を見た。その眼差しから憐れみに近いものを感じる。やめろそんな目で見るな惨めになるだろ。
しばらくすると、ハッとしたように目を開いてゼラは首を傾げた。
「そういえばだけど、アンタは聖剣のことを破壊兵器かなんかだと思ってるの? アレは一応魔王を浄化するらしいけど、本来は儀礼用の宝剣よ?」
「ええ。そちらも知っています」
「そっちも……ってどういうこと?」
「騎士団に伝わる聖剣の力は破壊。修道院に伝わる聖剣の伝承は豊穣。側面が分けられて伝えられている……というのが近年最も有力な説です」
「あくまで説なのね。……聖剣という存在を、そのどちらでも受け入れられるように分割して伝えたってこと?」
「憶測の範疇を出ませんが恐らくそうです。文献全てに『聖剣』と明記されているものの、その役割は大きく違います。
事実、騎士団の伝承では敵を焼き尽くす場面ばかりが語られがちですが、修道院の伝承では聖人が多くの人を癒したり田畑を実らせたりと言う場面が語られがちです」
「確かに……。剣ってちゃんと言われてるから、切ったりとかしないの?って聞いたら、マザーに言われたのよ。そうよ!思い出したわ! マザーは『聖剣は多分儀式用の剣だから人は切れないんじゃないんじゃないか?』ってって!
みんな知ってるハズなのに、ある一定以上の知識となるとみんな曖昧とか変な話よね……」
「ええ、何かがおかしいんですよ。まるで煙に巻かれているような……」
俺がそこまで言うと、ゼラはわずかに吹き出した。俺の熱量が少し面白く思えたのだろう。
「アンタ、よくそこまで調べられたわね。どうやったのよ?」
「私はこの手で聖剣にまつわる文献を片っ端から調べました」
「へぇ……リンさんを貶めるために?」
ズキリと胸が痛んだ。
「……世界平和のためです」
小さくそう言った。
「ダウトね。 一生分の給料かけてもいいわ」
「ゼラ、貴女素寒貧だったでしょうが。概念を賭けないで貰えますか?」
「バレたか。 金の勘定は異様に早いのよねアンタ」
「そりゃ……趣味みたいなもんですからね」
「とうとう隠しすらしなくなったわね……帰ったら牢屋にぶち込んでやるんだからね! ふふふ……」
「その前にトンズラさせていただきますよ」
「下調べしてまでリンさんを貶めようとした、愛すべき相棒を私が追わないとでも? さあさっさと進むわよ!」
そう言って俺の右手を引っ張るゼラ。俺はその背中を追った。
「貶めるために……ねえ。さあ、どうでしょう」
愛すべき、愚かな聖女に聞こえないように。ささやかな抵抗をするように呟いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる