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35.俺にはまだ分からない
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ユーの口車に載せられるまま、湯船に浸かる午後10時。もうもうと湯気がたちこめているせいで天井がぼんやりとしか見えない。混迷を極める俺の脳内のようだ。
ユーは恐らく非正規品の制服を第三者から、何らかの方法で入手しているとまでは理解した。問題は、俺の貧弱な脳みそでは誰がどうやって作り、どのように渡したかも分からないということだ。
第三者がユーに接触したと仮定するなら、俺らに会ってから翌朝登校するまでは数時間の間にユーに接触して、ピッタリの制服を見繕える何者か。
「……誰だよそいつは」
思わずツッコミを入れた。どう考えようとやったことが人離れしているのだ。不可能を可能にしているに近い。
そもそも、ユーの入学自体が不可解だ。俺らが会った次の日という異様なスピードで、俺らと同じクラスに入っている。こんなことがありえるのか?明らかに普通の入学の流れを辿っていない。
きっと文書の改ざんだけに留まらない。なにか、もっととんでもないやり方をしているに違いない。
一体、ユーはどうやって学校に入ったんだ……?
第一、俺には分からないものが多すぎる。
何故ユーが和唐ナナイという名前を知っていたのか、俺だと思い込むのはいいとして本当に俺が忘れているだけなのか、はたまた別の和唐ナナイが存在するのか。まだ明確な答えは得られていない。
何故コズハがあそこまで俺の安全に執着していたのか分からない。ユーを拒絶し、仲良くなったかと思えば俺を放って置いてしまった。
わからん。
わからん。
わからん。
周りのヤツらが何考えてんのかも、なんで俺のところに来るのかも、俺から離れていくのかもなんもわからん。
「あー、わからん」
疑わしい情報を列挙しただけで俺の思考回路は煙を上げた。
ダメだ、まるでわからん。ぜんっぜんわからん。ハッキリしていることが無さすぎて推論の立てようがない。
「……こんなことになるなら、自由に考えれる余裕なんざ要らなかったかもな」
口をついて出た言葉すら、本心かどうかわからない。なんと薄っぺらい男だろうか。
これ以上考えてもきっと無駄だ、一度忘れよう。
一息ついてから、湯船の中に顔を埋める。ごぽりと耳から空気が抜けていく。外界からシャットアウトされて、ふわりと体が浮いて口から空気が抜けていく。
俺は結局なにがしたいのだろう。
自由が欲しかったはずなのに、簡単に持て余す。夢のない男。上に揚げ物が乗っていた形跡があるだけの、しなびたレタス。
一体、俺の存在価値はどこにあるのだろうか。俺はこのまま生きていていいのだろうか。
そんなことを考えていたら、段々と眠くなってきた。意識が遠のいて、頭の芯からぼーっとしてきた。
やばい、こんなところで寝たら溺れる。せめて洗い場までは出ねえと。
そう思って湯船に這わせた手が滑った。
「……っ!?」
思わぬ失態に、息が吹き出た。
焦るあまり開いた口から水が流れ込む。
気管に入り込み、喉を暴れる。
むせ込んだ俺は喉を抑えて必死にもがいた。
そうして、肺から息が全部漏れ出た。
「……」
もう手に力は入らない。頭もぼんやりとしてきた。指先だけどうにか動かせそうなのに気がついて、手すりを掴もうとした。
「……」
が、手はこれ以上伸びなかった。一度よぎった迷いは重りとなり、俺の体を深みへと沈める。ぼやける視界の向こう側、水面が段々と遠のいていく。
しかし、不思議と焦りはない。納得すらしていた。ささいな諦めに、絶望に、虚しさに、足を絡まれ、抜け出せなくなり、人はこうやって死んでいくのだろう。
そう思って目を閉じた瞬間。
俺の体は急激に水面に上がった。
「……ぶはっ……!ゲホッ、ゲホッ……」
ほぼ反射的に息をする。完全に死んだと思ったが、何故か生きてしまっている。酸欠で回らない頭では、何が起きたのかすら分からない。
少し視線をあげると、白い顔が俺を覗き込んでいた。
「ナナイ!大丈夫かゆー!?」
ユーだ。瞳孔が開ききったユーの顔が、目の前に大写しになった。気を取り直したせいか、徐々に頭が働いてくる。
「ああ、ちょっと……寝ぼけてただけだ……」
そう答えるとまもなく、ユーは俺の体を抱き寄せてきた。俺の背中に腕を回して、きつく、きつく締めてきた。
「よ、良かったゆー……よかったゆーっ……!」
声が震えている。ユーの嗚咽が肌越しに伝わってくる。恐らく泣いている。俺の無事に安堵して、泣いてくれている。
しかし、俺には分からない。客観的には理解出来る感情なのだが、俺に向けられていいとは思えないのだ。きっと普通のやつなら心配してくれた感謝や申し訳なさが込み上げるのだろう。俺の胸中は困惑でいっぱいだった。
とりあえず、お礼はちゃんと言わなければ。少し頭を整理してから、口を開いた。
「……ユー。ごめんな、心配したんだろ……」
口調はぎこちない。次の言葉が浮かばない。慰める言葉が見つからない。泣きじゃくるユーの背中に手を回した。不規則に上下する背中を、宥めるように撫でる。これで合っているのだろうか。まともでは無い俺には分からない。一体俺はどうすれば……。
“……やめてくれ、ナナイ”
久しぶりに、頭に鈍痛が響く。
「……!?ああっ、すまん!」
回していた手を解き、距離をとる。どうやらユーにとっては不快だったようだ。
“違う。違うんだナナイ。僕に気を遣わないで欲しいんだ”
ユーは何故か首を振って否定した。顔を覆い、歯を食いしばる。そんなに気を遣われたくなかったのか?何がそんなに辛いのだろう。俺は一体何を……。
“……すまないが、今、君の心を読んでいる”
「……はぁ?」
急に何を言い出すかと思えば、心を読んでいる?まあ、テレパシーができるならそういうこともできなくは無いのだろう。
そう考えていると、ユーは小さく頷いた。
“ああ、極力使わないようにしていたのだが……。気になってしまったんだ。ナナイが何故自分を殺して平気なのかが”
「自分を殺してって……お前にはそう見えてたのか」
“そうだ。どれほど僕たちに気を使っていたのだろうと蓋を開けてみたら、君には自分が一切無い。目標も、夢も。それがどれほど悲しかったか君にわかるか”
「……そんなこと」
“ああ、そうだろう。分からない。君には分からないんだ、こんな簡単なことですら!”
ユーは相変わらず嗚咽をあげて泣いている。擦り続ける目の下も鼻の頭も真っ赤になっている。真っ白な肌だからか、余計にそれが目立った。
鼻を何度かすすって、ユーは目を合わせてきた。
“自分には何も無いから死のうだなんて、僕は許さない”
「いや……そんな……死なねえって」
“君はさっき、生きるのをやめようとした。消極的ではあるが、死のうとしたんだ”
「それは……そうかもしれねえけど……」
“次こんなことをしてみろ、君を母星に連れ帰ってやる!コズハも一緒に!”
「ど、どういう脅しだよ!──っ!?」
俺が叫ぶと、ユーは浴槽の中に入ってきた。服を着たままだ。
そして狭い湯船の中、覆い被さるように俺の頭の横に両腕をつく。ユーの髪が俺の周りに垂れ、真っ白な檻のようになった。
見つめあったまま、ユーは語りかけてくる。
“僕は悔しい。ナナイに会えた嬉しさに舞い上がって、友達が出来た喜びに溺れて、君の孤独に気付けなかった!”
ユーの涙が、落ちてくる。
“君が笑顔でいる理由を知ろうともしなかった……!”
必死に歯を食いしばって、怒りながら泣いている。溢れた涙が滴り落ちて、どっちが泣いているのかすらも分からない。
俺はユーの目に手を添えて、親指で涙を拭った。
「一つだけ、お前は誤解してる」
“……何がだ”
「お前らといると、空っぽの俺でも素直に笑えるらしい。だから……」
“……”
俺は少し息を吸って、覚悟を決めて口を開いた。
「助けてくれ。なんにも分からねえんだ」
「──ッ!」
流石に二人分の容積には耐えられなかったらしく、浴槽から水が溢れ出た。
ユーは恐らく非正規品の制服を第三者から、何らかの方法で入手しているとまでは理解した。問題は、俺の貧弱な脳みそでは誰がどうやって作り、どのように渡したかも分からないということだ。
第三者がユーに接触したと仮定するなら、俺らに会ってから翌朝登校するまでは数時間の間にユーに接触して、ピッタリの制服を見繕える何者か。
「……誰だよそいつは」
思わずツッコミを入れた。どう考えようとやったことが人離れしているのだ。不可能を可能にしているに近い。
そもそも、ユーの入学自体が不可解だ。俺らが会った次の日という異様なスピードで、俺らと同じクラスに入っている。こんなことがありえるのか?明らかに普通の入学の流れを辿っていない。
きっと文書の改ざんだけに留まらない。なにか、もっととんでもないやり方をしているに違いない。
一体、ユーはどうやって学校に入ったんだ……?
第一、俺には分からないものが多すぎる。
何故ユーが和唐ナナイという名前を知っていたのか、俺だと思い込むのはいいとして本当に俺が忘れているだけなのか、はたまた別の和唐ナナイが存在するのか。まだ明確な答えは得られていない。
何故コズハがあそこまで俺の安全に執着していたのか分からない。ユーを拒絶し、仲良くなったかと思えば俺を放って置いてしまった。
わからん。
わからん。
わからん。
周りのヤツらが何考えてんのかも、なんで俺のところに来るのかも、俺から離れていくのかもなんもわからん。
「あー、わからん」
疑わしい情報を列挙しただけで俺の思考回路は煙を上げた。
ダメだ、まるでわからん。ぜんっぜんわからん。ハッキリしていることが無さすぎて推論の立てようがない。
「……こんなことになるなら、自由に考えれる余裕なんざ要らなかったかもな」
口をついて出た言葉すら、本心かどうかわからない。なんと薄っぺらい男だろうか。
これ以上考えてもきっと無駄だ、一度忘れよう。
一息ついてから、湯船の中に顔を埋める。ごぽりと耳から空気が抜けていく。外界からシャットアウトされて、ふわりと体が浮いて口から空気が抜けていく。
俺は結局なにがしたいのだろう。
自由が欲しかったはずなのに、簡単に持て余す。夢のない男。上に揚げ物が乗っていた形跡があるだけの、しなびたレタス。
一体、俺の存在価値はどこにあるのだろうか。俺はこのまま生きていていいのだろうか。
そんなことを考えていたら、段々と眠くなってきた。意識が遠のいて、頭の芯からぼーっとしてきた。
やばい、こんなところで寝たら溺れる。せめて洗い場までは出ねえと。
そう思って湯船に這わせた手が滑った。
「……っ!?」
思わぬ失態に、息が吹き出た。
焦るあまり開いた口から水が流れ込む。
気管に入り込み、喉を暴れる。
むせ込んだ俺は喉を抑えて必死にもがいた。
そうして、肺から息が全部漏れ出た。
「……」
もう手に力は入らない。頭もぼんやりとしてきた。指先だけどうにか動かせそうなのに気がついて、手すりを掴もうとした。
「……」
が、手はこれ以上伸びなかった。一度よぎった迷いは重りとなり、俺の体を深みへと沈める。ぼやける視界の向こう側、水面が段々と遠のいていく。
しかし、不思議と焦りはない。納得すらしていた。ささいな諦めに、絶望に、虚しさに、足を絡まれ、抜け出せなくなり、人はこうやって死んでいくのだろう。
そう思って目を閉じた瞬間。
俺の体は急激に水面に上がった。
「……ぶはっ……!ゲホッ、ゲホッ……」
ほぼ反射的に息をする。完全に死んだと思ったが、何故か生きてしまっている。酸欠で回らない頭では、何が起きたのかすら分からない。
少し視線をあげると、白い顔が俺を覗き込んでいた。
「ナナイ!大丈夫かゆー!?」
ユーだ。瞳孔が開ききったユーの顔が、目の前に大写しになった。気を取り直したせいか、徐々に頭が働いてくる。
「ああ、ちょっと……寝ぼけてただけだ……」
そう答えるとまもなく、ユーは俺の体を抱き寄せてきた。俺の背中に腕を回して、きつく、きつく締めてきた。
「よ、良かったゆー……よかったゆーっ……!」
声が震えている。ユーの嗚咽が肌越しに伝わってくる。恐らく泣いている。俺の無事に安堵して、泣いてくれている。
しかし、俺には分からない。客観的には理解出来る感情なのだが、俺に向けられていいとは思えないのだ。きっと普通のやつなら心配してくれた感謝や申し訳なさが込み上げるのだろう。俺の胸中は困惑でいっぱいだった。
とりあえず、お礼はちゃんと言わなければ。少し頭を整理してから、口を開いた。
「……ユー。ごめんな、心配したんだろ……」
口調はぎこちない。次の言葉が浮かばない。慰める言葉が見つからない。泣きじゃくるユーの背中に手を回した。不規則に上下する背中を、宥めるように撫でる。これで合っているのだろうか。まともでは無い俺には分からない。一体俺はどうすれば……。
“……やめてくれ、ナナイ”
久しぶりに、頭に鈍痛が響く。
「……!?ああっ、すまん!」
回していた手を解き、距離をとる。どうやらユーにとっては不快だったようだ。
“違う。違うんだナナイ。僕に気を遣わないで欲しいんだ”
ユーは何故か首を振って否定した。顔を覆い、歯を食いしばる。そんなに気を遣われたくなかったのか?何がそんなに辛いのだろう。俺は一体何を……。
“……すまないが、今、君の心を読んでいる”
「……はぁ?」
急に何を言い出すかと思えば、心を読んでいる?まあ、テレパシーができるならそういうこともできなくは無いのだろう。
そう考えていると、ユーは小さく頷いた。
“ああ、極力使わないようにしていたのだが……。気になってしまったんだ。ナナイが何故自分を殺して平気なのかが”
「自分を殺してって……お前にはそう見えてたのか」
“そうだ。どれほど僕たちに気を使っていたのだろうと蓋を開けてみたら、君には自分が一切無い。目標も、夢も。それがどれほど悲しかったか君にわかるか”
「……そんなこと」
“ああ、そうだろう。分からない。君には分からないんだ、こんな簡単なことですら!”
ユーは相変わらず嗚咽をあげて泣いている。擦り続ける目の下も鼻の頭も真っ赤になっている。真っ白な肌だからか、余計にそれが目立った。
鼻を何度かすすって、ユーは目を合わせてきた。
“自分には何も無いから死のうだなんて、僕は許さない”
「いや……そんな……死なねえって」
“君はさっき、生きるのをやめようとした。消極的ではあるが、死のうとしたんだ”
「それは……そうかもしれねえけど……」
“次こんなことをしてみろ、君を母星に連れ帰ってやる!コズハも一緒に!”
「ど、どういう脅しだよ!──っ!?」
俺が叫ぶと、ユーは浴槽の中に入ってきた。服を着たままだ。
そして狭い湯船の中、覆い被さるように俺の頭の横に両腕をつく。ユーの髪が俺の周りに垂れ、真っ白な檻のようになった。
見つめあったまま、ユーは語りかけてくる。
“僕は悔しい。ナナイに会えた嬉しさに舞い上がって、友達が出来た喜びに溺れて、君の孤独に気付けなかった!”
ユーの涙が、落ちてくる。
“君が笑顔でいる理由を知ろうともしなかった……!”
必死に歯を食いしばって、怒りながら泣いている。溢れた涙が滴り落ちて、どっちが泣いているのかすらも分からない。
俺はユーの目に手を添えて、親指で涙を拭った。
「一つだけ、お前は誤解してる」
“……何がだ”
「お前らといると、空っぽの俺でも素直に笑えるらしい。だから……」
“……”
俺は少し息を吸って、覚悟を決めて口を開いた。
「助けてくれ。なんにも分からねえんだ」
「──ッ!」
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