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第百七話
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「あの・・・」
指による愛撫とくちづけだけでへろへろにさせられても、それがオーガズムなのかまだそこまでではないのか、奈々実はわからない。わかるのは、セヴラン自身は驚異的な自制心で男の欲望を抑えているのだろうということだけ。自分のようなみっともないデブスの身体にそんなふうになるって、男は女なら誰に対してでもそうなるのか、セヴランは本当に奈々実を愛してくれているのか、でも、だったらそんなになっているのに我慢するって、偽善じゃない? と懐疑的にもなる。未成年に性行為をしてはいけないのは、生まれ育った世界だってそうだけれど、でもそれは建前だけで高校くらいでロスト・ヴァージンしてしまう子は普通にいたし、早い子は中学生でしていたという話も聞いた。興味本位だったり男の側が無理強いするとかではなかったら、してもいいのではないかと思う。何度も『詐称ダイエット』をして、する度にその気持ちは強くなる。セヴランを我慢させている申し訳なさが強くなる。セヴランが我慢しているのは、本当に奈々実を大切にしているからなのだと信じていいのか、わからなくなる。
「あの・・・、お・・・、お手伝い、しますっ」
「手伝う・・・?」
耳年増というほどではないにしても、一応、知識はある。男の人は大きくなって硬くなって、出したい、いや、その前に入れたいんだっけ? 思考がとっちらかって、混乱しているけれど、とにかく、してもらうだけじゃ申し訳ないから、セヴランにしてあげれることはしようと決意する。
「だって、その、あの・・・、えっと・・・」
真っ赤になって目を逸らしたり、セヴランの下半身をちらちら見たりする奈々実に、セヴランは苦笑した。奈々実がもといた世界の認識って、そうなのだろうか、と、ちょっと驚いてしまうけれど、そんなふうに気を遣われるのは、くすぐったい。
「じゃあ、手を貸して?」
奈々実の手は、標準よりもものすごく小さいというわけではない。けれど、小さく見える。セヴランのソレが標準よりも大きいからで、握らせると指が回りきれなくて、子供の手に握らせているようで背徳感がハンパ無い。実際、未成年で子供なわけで、子供にこんなことをさせてはいけない・・・はずなのだけれど。
「動かして」
と、言われても、どう動かせばいいのかわからない。それよりも大きさ、熱さ、硬さにあらためて慄く。至近距離で見るだけは何度も見せられたけれど、触るのは初めてなのだ。おっかなびっくり手を動かす奈々実の初々しさ、つたなさに、セヴランは激しく高揚するけれど、物理的な刺激としてはマイルド過ぎて、焦らされているようで。
「もっと強く握って」
奈々実の手の上から自分の手を重ね、セヴランは強く握らせて、ちょっと乱暴なくらいに動かした。反射的に手を引っ込めそうになるのを留めて、奈々実は導かれるままに大きくて熱い、硬いものを握らされて、真っ赤になりながらセヴランのソレを包み込んで、上から重ねられたセヴランの手に乱雑なくらいに強く動かされて、男の人ってこんなに強く動かして、痛くないの!? とおろおろしてしまう。信じられないほど硬くて、熱くて、外側だけを動かす不思議な律動に全神経を手に集中させてしまう。自分からお手伝いしますと申し出たわけだけれど、お手伝いってこういうこと? いや、たぶんこういうことだ、今の自分にできることは。いつかロスト・ヴァージンする場合には、つまりこれを、自分のあの部分に受け入れるわけだ。無理無理無理っ! 絶対に無理! ありえないんだけど!? と、頭が真っ白になる。セヴランがいくら優しくても、何度も『詐称ダイエット』の予行演習をしても、この質量が外部から自分の身体の中に挿入されるなんてありえない。
奈々実のそういうパニック状態の思考は、真っ赤になった顔に全部出ていて、セヴランには手に取るようにわかってしまう。頭の中で『その時』を妄想しているらしい様子に苦笑する。子供なのだと、未成年なのだと、自分の中の牡に言い聞かせる。しかし、子供であるはずの奈々実の小さな手に包まれたソレは、勝手に高揚して暴走して、不毛な終焉を迎えようとしている。
「ん・・・っ」
自分のソレが暴発する瞬間、セヴランはすばやく奈々実の手を離させようとした。しかし間に合わなくて、奈々実の手がちょうど先端にある状態で、射出してしまう。
「ひゃっ・・・!」
手の中に突然現れた、白い、トロリとした液体に、奈々実の思考は完全にフリーズする。突然なに!? 突然なに!? というそれだけでいっぱいになって、けれどセヴランがほうー・・・、と長い息を吐く様子に、ただ茫然と硬直して、セヴランの顔を見ている。
「・・・手を洗っておいで。それとも、シャワーを浴びるか?」
一緒にシャワーを浴びたら、たぶんまた、洗うに託けていろいろされるのだ。それを望んでいるのか、もう充分だと思っているのか、自分の心がわからない。わかっているのは、セヴランにだったら自分のすべてをゆだねてしまっていいのだと、何をされてもいいのだと、思えてしまっていること。セヴランの側が全力で制御しなければならない理由があるのを、奈々実は知らない。
指による愛撫とくちづけだけでへろへろにさせられても、それがオーガズムなのかまだそこまでではないのか、奈々実はわからない。わかるのは、セヴラン自身は驚異的な自制心で男の欲望を抑えているのだろうということだけ。自分のようなみっともないデブスの身体にそんなふうになるって、男は女なら誰に対してでもそうなるのか、セヴランは本当に奈々実を愛してくれているのか、でも、だったらそんなになっているのに我慢するって、偽善じゃない? と懐疑的にもなる。未成年に性行為をしてはいけないのは、生まれ育った世界だってそうだけれど、でもそれは建前だけで高校くらいでロスト・ヴァージンしてしまう子は普通にいたし、早い子は中学生でしていたという話も聞いた。興味本位だったり男の側が無理強いするとかではなかったら、してもいいのではないかと思う。何度も『詐称ダイエット』をして、する度にその気持ちは強くなる。セヴランを我慢させている申し訳なさが強くなる。セヴランが我慢しているのは、本当に奈々実を大切にしているからなのだと信じていいのか、わからなくなる。
「あの・・・、お・・・、お手伝い、しますっ」
「手伝う・・・?」
耳年増というほどではないにしても、一応、知識はある。男の人は大きくなって硬くなって、出したい、いや、その前に入れたいんだっけ? 思考がとっちらかって、混乱しているけれど、とにかく、してもらうだけじゃ申し訳ないから、セヴランにしてあげれることはしようと決意する。
「だって、その、あの・・・、えっと・・・」
真っ赤になって目を逸らしたり、セヴランの下半身をちらちら見たりする奈々実に、セヴランは苦笑した。奈々実がもといた世界の認識って、そうなのだろうか、と、ちょっと驚いてしまうけれど、そんなふうに気を遣われるのは、くすぐったい。
「じゃあ、手を貸して?」
奈々実の手は、標準よりもものすごく小さいというわけではない。けれど、小さく見える。セヴランのソレが標準よりも大きいからで、握らせると指が回りきれなくて、子供の手に握らせているようで背徳感がハンパ無い。実際、未成年で子供なわけで、子供にこんなことをさせてはいけない・・・はずなのだけれど。
「動かして」
と、言われても、どう動かせばいいのかわからない。それよりも大きさ、熱さ、硬さにあらためて慄く。至近距離で見るだけは何度も見せられたけれど、触るのは初めてなのだ。おっかなびっくり手を動かす奈々実の初々しさ、つたなさに、セヴランは激しく高揚するけれど、物理的な刺激としてはマイルド過ぎて、焦らされているようで。
「もっと強く握って」
奈々実の手の上から自分の手を重ね、セヴランは強く握らせて、ちょっと乱暴なくらいに動かした。反射的に手を引っ込めそうになるのを留めて、奈々実は導かれるままに大きくて熱い、硬いものを握らされて、真っ赤になりながらセヴランのソレを包み込んで、上から重ねられたセヴランの手に乱雑なくらいに強く動かされて、男の人ってこんなに強く動かして、痛くないの!? とおろおろしてしまう。信じられないほど硬くて、熱くて、外側だけを動かす不思議な律動に全神経を手に集中させてしまう。自分からお手伝いしますと申し出たわけだけれど、お手伝いってこういうこと? いや、たぶんこういうことだ、今の自分にできることは。いつかロスト・ヴァージンする場合には、つまりこれを、自分のあの部分に受け入れるわけだ。無理無理無理っ! 絶対に無理! ありえないんだけど!? と、頭が真っ白になる。セヴランがいくら優しくても、何度も『詐称ダイエット』の予行演習をしても、この質量が外部から自分の身体の中に挿入されるなんてありえない。
奈々実のそういうパニック状態の思考は、真っ赤になった顔に全部出ていて、セヴランには手に取るようにわかってしまう。頭の中で『その時』を妄想しているらしい様子に苦笑する。子供なのだと、未成年なのだと、自分の中の牡に言い聞かせる。しかし、子供であるはずの奈々実の小さな手に包まれたソレは、勝手に高揚して暴走して、不毛な終焉を迎えようとしている。
「ん・・・っ」
自分のソレが暴発する瞬間、セヴランはすばやく奈々実の手を離させようとした。しかし間に合わなくて、奈々実の手がちょうど先端にある状態で、射出してしまう。
「ひゃっ・・・!」
手の中に突然現れた、白い、トロリとした液体に、奈々実の思考は完全にフリーズする。突然なに!? 突然なに!? というそれだけでいっぱいになって、けれどセヴランがほうー・・・、と長い息を吐く様子に、ただ茫然と硬直して、セヴランの顔を見ている。
「・・・手を洗っておいで。それとも、シャワーを浴びるか?」
一緒にシャワーを浴びたら、たぶんまた、洗うに託けていろいろされるのだ。それを望んでいるのか、もう充分だと思っているのか、自分の心がわからない。わかっているのは、セヴランにだったら自分のすべてをゆだねてしまっていいのだと、何をされてもいいのだと、思えてしまっていること。セヴランの側が全力で制御しなければならない理由があるのを、奈々実は知らない。
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