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断罪の場
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夜会から数日後、国王名義でシャルロッテに対して、王宮への召喚状が公爵家に届いた。
それを見た父親も母親も、取り次いだ執事もなにも言わない。
彼らもこの召喚状がなにを意味するのか理解しているのだろう。彼女は目いっぱい着飾られ、両親とともに王宮へ向かった。
夜会のときとは違って最低限の装飾品以外は取り外された大広間に、王太子をはじめ国王夫妻以外の王族や主要な大臣たちがそろっている。アリアナも相変わらずルドウィックにべったりとしている。
「ようやく来たな、シャルロッテ・エマンズル公爵令嬢」
ルドウィックの言葉に、ほとんどしゃべったこともないのにここまでの言われ具合をされなければならないのかと思う反面、やっぱりこのような公式の場でもそういう見方しかされていなかったと納得してしまったシャルロッテだった。
彼女が無言でいるとルドウィックは調子に乗ってシャルロッテを糾弾していく。
「お前は他国で調子のいいことばかりを言って、ここに帰ってきてからは我が王家を愚弄するような言動をしていたと聞く。それに、父上たちの温情を逆手にとって、アリアナを虐めていたらしいな」
「ほんと、怖かったんですぅ」
アリアナは大げさに肩をすくめたが、だれも横槍を入れるものはいない。王太子のお気に入りである彼女の言葉はすべて真実であると信じてやまないのだ。
「今までアリアナには十分、窮屈な思いをさせたな」
「そんなことないですよ? だって、ルドウィック様には十分良くしていただきましたし、ね?」
二人だけの世界を作っているかのようにしているが、ここにきている大臣たちの後ろのほうで誰かがでは、シャルロッテ様との婚約は?とつぶやくが、ルドウィックは吐き捨てる。
「お前はもう用済みだ。ただ王家と公爵家のつながりがあるから、そしてお前の無体な噂のせいで婚約者候補としているだけだろう? そうだな。おとなしく北部のサンモンテ修道院にでも引っ込んでいたらどうだ? あそこならばお前のような境遇の女がいっぱいいるだろう?」
その言葉にエマンズル公爵は怒りで王太子につかみかかろうとするが、シャルロッテの母親に足を踏まれ、しぶしぶ我慢していたのが彼女にもよくわかった。
王国北部のサンモンテ修道院。
そこはおもに高位貴族の不倫や浮気で社交界を追放された女性たちの行き場。たしかにあの噂がある以上、そこしか行き場がないのはシャルロッテ自身もわかっているから、だれにも迷惑を掛けないのならばそこに行くほかあるまい。
そう思って頷こうとした瞬間、扉が勢いよく開かれた。
エマンズル公爵一家をはじめその場にいた人たちはみな、その音のした方向を向く。そこには鳶色の髪をした青年が立っていた。
髪がきれいに整えられていたものの、あの夜会のときに出会った人だということが直感でわかり、それが“あの人”だという事にも気づいてしまった。夜会では仮面をしていたものの、間違いなくアイスブルーの瞳は彼のものだったから。
「お、お前は何者だ!?」
ルドウィックが出ていけと言って、この部屋を守っていた兵士たちが青年に襲いかかるが、青年はそれをいとも簡単に黙らす。彼の気迫にルドウィックもアリアナも王族たち、大臣たちもひるんでいる。この場で青年におびえていないのは彼の正体に気づいていたエマンズル公爵一家だけだった。
「これは、陛下がここにおられると聞いていたものですからここに来たのですが、まだおみえでなかったようですね」
「そうだな、我々も陛下に呼び出されたのだが、先ほどからわけのわからんことを言われてな」
青年と公爵のやり取りにざわめきだす大広間の中。
「どんなことを言われたのですか?」
「なにやら娘があの小娘を虐めたから婚約者候補から外すとか、修道院に送ってやるとか」
「へぇ、それは面白い話ですね」
公爵の間違っていない説明に冷たい視線を送る青年。ぐるりと会場を見まわして、ああ、あの娘のことですかと納得する。
「あの小娘がどんな立場であれ、エマンズル公爵令嬢をいらないというのであれば、私がいただきましょう」
青年の突然の発言に物珍し気な視線を投げる王太子たち。アリアナは自分たちが支配しているこの場に突然現れるだけでなく、自分よりもシャルロッテの肩を持った青年をにらみつけている。
シャルロッテ自身もまさか本当に自分でいいなんて思ってもいなかったから、彼の言葉にじんわりと来ていた。
「ふん、そんなただのあばずれを欲しいという奇特なやつがいるなんてな。ま、穢れててもいいっていうことは、どこの国の所属かは知らんが、お前も大したことないやつだな」
ルドウィックの言葉に思いきり、あんたなにも聞いてないんじゃないですかと呆れた視線を向ける青年。
「あなたはミリニア帝国、ルッフェンドル公爵家のグイードを知っていますか?」
「そりゃ、知ってるが。二代前の皇帝の弟が創設したルッフェンドル家の長男であり、俺と同い年。だが、あまりにぼんくらで成人してなお、政治に顔を出さないやつだと。だが、子のできなかった皇帝夫妻にとっては一番血筋が近いから次期皇帝に任命されるのも時間の問題だと」
「やはりその程度でしたか」
「はっ、お前に言われたくは……って、まさかお前……――」
王太子ルドウィックの失言にニヤリと笑う青年、グイード。
「ご想像の通りですよ、ルドウィック殿下。もしあなたが私を否定なさるのならば、帝国にケンカを売っているのと同じですよ?」
彼の言葉にざわつく大広間。
ミリニア帝国はロンドルド王国の北西部に位置する大国で、五代前はまだかわいらしい国であったものの、四代前の皇帝のときから周辺の国々を取り込み、今では王国と同じくらいの規模であり、同じくらい古くから続いているロンドルド王国の脅威ともなりつつある国だ。
次期皇帝の機嫌を損ねてはならないと中には今すぐ謝罪を行ってくださいと言う人まで出てきたが、ルドウィックは謝るどころか、開き直った。
「ふん。もし仮にお前が本物のグイードだったとしても、なにが悪い。勝手にこの場でアリアナをなじったうえ、エマンズル公爵令嬢を擁護するとはな」
ルドウィックの発言にざわめきだす王族や大臣たち。彼らがとらなければならないのは目先の利益か先々の利益か。しかし、王太子は彼らのざわめきを無視してのたまい続ける。
「エマンズル公爵家もエマンズル公爵家だ。他国との付き合いも大事かもしれんが、自国の、それも領民たちとの付き合いはどうなんだ? どうやら最近領民から巻き上げられるだけ税を巻き上げて、国に納めてないといううわさも出てるようだが」
「それは……」
「ほら見ろ! 私腹を肥やしているというのは本当のようだな。まだこの場では証拠がないから貴様を断罪できないが、俺が即位するまでに必ず尻尾を捕まえて断罪してやる!」
領地の税収のことをいきなり問われた公爵は答えを口ごもってしまったが、それを肯定だと勘違いしたルドウィックはまくしたてるように言うが、そこに待ったをかける人物がいた。
「おや、自国の貴族のことをロクに調べずに問い詰めるとは、愚鈍ですね」
「なんだと? 貴様は自国の貴族のことをすべて知っているのか?」
「ええ。あなたとは違って、自分のこの目で確かめてますよ? なんならすべてご覧に入れますか?」
グイードはルドウィックの言葉を切り捨てた。
彼は自分がその土地を訪れたとかどういうやり取りをしたかなどすべて記録している。だから探られても痛くもかゆくもなかった。
「もしルドウィック殿下がそれをされたのちにこのような場所で発言をされているようならばまだしも、“噂”だけで人を疑うなんて王太子の器としてどうでしょうか――――ああ、もっとももしその証拠を見つけたとしても、私はエマンズル公爵、そして彼女の無実を信じますが」
それを見た父親も母親も、取り次いだ執事もなにも言わない。
彼らもこの召喚状がなにを意味するのか理解しているのだろう。彼女は目いっぱい着飾られ、両親とともに王宮へ向かった。
夜会のときとは違って最低限の装飾品以外は取り外された大広間に、王太子をはじめ国王夫妻以外の王族や主要な大臣たちがそろっている。アリアナも相変わらずルドウィックにべったりとしている。
「ようやく来たな、シャルロッテ・エマンズル公爵令嬢」
ルドウィックの言葉に、ほとんどしゃべったこともないのにここまでの言われ具合をされなければならないのかと思う反面、やっぱりこのような公式の場でもそういう見方しかされていなかったと納得してしまったシャルロッテだった。
彼女が無言でいるとルドウィックは調子に乗ってシャルロッテを糾弾していく。
「お前は他国で調子のいいことばかりを言って、ここに帰ってきてからは我が王家を愚弄するような言動をしていたと聞く。それに、父上たちの温情を逆手にとって、アリアナを虐めていたらしいな」
「ほんと、怖かったんですぅ」
アリアナは大げさに肩をすくめたが、だれも横槍を入れるものはいない。王太子のお気に入りである彼女の言葉はすべて真実であると信じてやまないのだ。
「今までアリアナには十分、窮屈な思いをさせたな」
「そんなことないですよ? だって、ルドウィック様には十分良くしていただきましたし、ね?」
二人だけの世界を作っているかのようにしているが、ここにきている大臣たちの後ろのほうで誰かがでは、シャルロッテ様との婚約は?とつぶやくが、ルドウィックは吐き捨てる。
「お前はもう用済みだ。ただ王家と公爵家のつながりがあるから、そしてお前の無体な噂のせいで婚約者候補としているだけだろう? そうだな。おとなしく北部のサンモンテ修道院にでも引っ込んでいたらどうだ? あそこならばお前のような境遇の女がいっぱいいるだろう?」
その言葉にエマンズル公爵は怒りで王太子につかみかかろうとするが、シャルロッテの母親に足を踏まれ、しぶしぶ我慢していたのが彼女にもよくわかった。
王国北部のサンモンテ修道院。
そこはおもに高位貴族の不倫や浮気で社交界を追放された女性たちの行き場。たしかにあの噂がある以上、そこしか行き場がないのはシャルロッテ自身もわかっているから、だれにも迷惑を掛けないのならばそこに行くほかあるまい。
そう思って頷こうとした瞬間、扉が勢いよく開かれた。
エマンズル公爵一家をはじめその場にいた人たちはみな、その音のした方向を向く。そこには鳶色の髪をした青年が立っていた。
髪がきれいに整えられていたものの、あの夜会のときに出会った人だということが直感でわかり、それが“あの人”だという事にも気づいてしまった。夜会では仮面をしていたものの、間違いなくアイスブルーの瞳は彼のものだったから。
「お、お前は何者だ!?」
ルドウィックが出ていけと言って、この部屋を守っていた兵士たちが青年に襲いかかるが、青年はそれをいとも簡単に黙らす。彼の気迫にルドウィックもアリアナも王族たち、大臣たちもひるんでいる。この場で青年におびえていないのは彼の正体に気づいていたエマンズル公爵一家だけだった。
「これは、陛下がここにおられると聞いていたものですからここに来たのですが、まだおみえでなかったようですね」
「そうだな、我々も陛下に呼び出されたのだが、先ほどからわけのわからんことを言われてな」
青年と公爵のやり取りにざわめきだす大広間の中。
「どんなことを言われたのですか?」
「なにやら娘があの小娘を虐めたから婚約者候補から外すとか、修道院に送ってやるとか」
「へぇ、それは面白い話ですね」
公爵の間違っていない説明に冷たい視線を送る青年。ぐるりと会場を見まわして、ああ、あの娘のことですかと納得する。
「あの小娘がどんな立場であれ、エマンズル公爵令嬢をいらないというのであれば、私がいただきましょう」
青年の突然の発言に物珍し気な視線を投げる王太子たち。アリアナは自分たちが支配しているこの場に突然現れるだけでなく、自分よりもシャルロッテの肩を持った青年をにらみつけている。
シャルロッテ自身もまさか本当に自分でいいなんて思ってもいなかったから、彼の言葉にじんわりと来ていた。
「ふん、そんなただのあばずれを欲しいという奇特なやつがいるなんてな。ま、穢れててもいいっていうことは、どこの国の所属かは知らんが、お前も大したことないやつだな」
ルドウィックの言葉に思いきり、あんたなにも聞いてないんじゃないですかと呆れた視線を向ける青年。
「あなたはミリニア帝国、ルッフェンドル公爵家のグイードを知っていますか?」
「そりゃ、知ってるが。二代前の皇帝の弟が創設したルッフェンドル家の長男であり、俺と同い年。だが、あまりにぼんくらで成人してなお、政治に顔を出さないやつだと。だが、子のできなかった皇帝夫妻にとっては一番血筋が近いから次期皇帝に任命されるのも時間の問題だと」
「やはりその程度でしたか」
「はっ、お前に言われたくは……って、まさかお前……――」
王太子ルドウィックの失言にニヤリと笑う青年、グイード。
「ご想像の通りですよ、ルドウィック殿下。もしあなたが私を否定なさるのならば、帝国にケンカを売っているのと同じですよ?」
彼の言葉にざわつく大広間。
ミリニア帝国はロンドルド王国の北西部に位置する大国で、五代前はまだかわいらしい国であったものの、四代前の皇帝のときから周辺の国々を取り込み、今では王国と同じくらいの規模であり、同じくらい古くから続いているロンドルド王国の脅威ともなりつつある国だ。
次期皇帝の機嫌を損ねてはならないと中には今すぐ謝罪を行ってくださいと言う人まで出てきたが、ルドウィックは謝るどころか、開き直った。
「ふん。もし仮にお前が本物のグイードだったとしても、なにが悪い。勝手にこの場でアリアナをなじったうえ、エマンズル公爵令嬢を擁護するとはな」
ルドウィックの発言にざわめきだす王族や大臣たち。彼らがとらなければならないのは目先の利益か先々の利益か。しかし、王太子は彼らのざわめきを無視してのたまい続ける。
「エマンズル公爵家もエマンズル公爵家だ。他国との付き合いも大事かもしれんが、自国の、それも領民たちとの付き合いはどうなんだ? どうやら最近領民から巻き上げられるだけ税を巻き上げて、国に納めてないといううわさも出てるようだが」
「それは……」
「ほら見ろ! 私腹を肥やしているというのは本当のようだな。まだこの場では証拠がないから貴様を断罪できないが、俺が即位するまでに必ず尻尾を捕まえて断罪してやる!」
領地の税収のことをいきなり問われた公爵は答えを口ごもってしまったが、それを肯定だと勘違いしたルドウィックはまくしたてるように言うが、そこに待ったをかける人物がいた。
「おや、自国の貴族のことをロクに調べずに問い詰めるとは、愚鈍ですね」
「なんだと? 貴様は自国の貴族のことをすべて知っているのか?」
「ええ。あなたとは違って、自分のこの目で確かめてますよ? なんならすべてご覧に入れますか?」
グイードはルドウィックの言葉を切り捨てた。
彼は自分がその土地を訪れたとかどういうやり取りをしたかなどすべて記録している。だから探られても痛くもかゆくもなかった。
「もしルドウィック殿下がそれをされたのちにこのような場所で発言をされているようならばまだしも、“噂”だけで人を疑うなんて王太子の器としてどうでしょうか――――ああ、もっとももしその証拠を見つけたとしても、私はエマンズル公爵、そして彼女の無実を信じますが」
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